親子で笑顔になるための“15分だけ”お片付け【Martist田口愛佳】

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片付けのプロだけど、実はずっと子供の片付けに悩んできた私。モノの整理をしてほしくても、「イヤ…」、「めんどくさい…」とやりたがらなかった小学5年生(10歳)の長男。過去、手を替え品を替え色々なアプローチをしてきたのですが、いつも途中で喧嘩になっていました…。
そんな我が家ですが、最近、初めて長男と円満にモノの整理ができたんです!!その方法が「15分だけ」お片付け。親も子も、15分だけと思うと案外イライラせずに過ごせたんです。
そこで、今回は、15分だけお片付けのやり方と、今までの失敗談をまとめてみました。

次男のためにも、長男本人のためにも「片づけ」が急務に

昨年、10歳差で次男が生まれてモノが増えた我が家。スペース確保と0歳児に危険がない環境づくりのために、家中のモノを改めて見直しています。
その中で、成長に伴って遊ぶモノが変化している長男のおもちゃがずっと気になっていたのですが、長男に「一緒に片付けない?」と話をしてみるものの、「いらないものはない!あのままでいい!」といつも平行線…。過去に私がアプローチを間違えしまったがゆえに、長男は「片付け」という言葉に拒否反応が出てしまっていました。ハウスダストとダニのアレルギーがある長男自身のためにも、なんでも口に入れてしまう0歳次男のためにも、掃除しやすくて危険がない環境にするのが急務でした。

割り切って「15分」が問題解決の鍵に!

今回、ふと、細かく時間を設定してみよう!と思い、「15分だけ付き合ってくれないかな?」と声かけをしてみたところ、「まぁ15分だけなら…」と渋々付き合ってくれることに。そこで、本当に15分で終わりそうな小さな引き出しのみ全出ししてモノを仕分けしてもらいました。

“「15分だけ」お片付け”のやり方

① 整理する範囲を決める。


小さめの引き出し、もしくは棚の上など、まずは達成感を得させるのが目的なので、狭い範囲で10分もあれば選別できる量にしてください。大人が思うより少なめな範囲や量でちょうどいいぐらいです。

② タイマーを15分にセット。

我が家ではスマホのタイマー機能を使いました。タイマーをスタートさせるときは「はじめるよー!ヨーイ、スタート!」と、ゲーム感覚ではじまりを意識させてみました。スタートボタンを子どもに押してもらうのも良いかも。

③ いざ!モノの整理スタート。

・15分だけ、子どもと同じ目線でモノを見てみる。
いる?いらない?だけでは、おおよそのモノが“いる”になる長男。「今1番好きな遊びは何?」「これはどうやって遊んでるの?」「このおもちゃはいつ買った(もらった)んだっけ?」など、子どもの友達になった気持ちで適宜声掛け。子ども本人に、“今”自分が興味があること、大事にしたいことや物などを少しずつ実感させていきます。

昔からのお気に入りのトミカは、思い入れが強いものの一つ。今回も無理に捨てずに残すことに。

長男に合う収納法は“中身が見える”こと。透明なボックスにすることで持っているモノを把握しやすくなり、「あれどこいった?」が減りました。

棚の上には、お気に入りのレゴ作品や、学校から持ち帰ってきた作品を残して飾ることに。

・「捨てていい?」、「いらなくない?」は禁句!子どもの選択を笑顔で全肯定する
例え、『いやそれ絶対いらない…』と思っても、こどもが残す判断をしたら受け入れて。その時はまだこどもにとっては手放す準備ができていないのです。過去、思わず言っちゃったこと何回もあります…。そうすると逆に頑なに長年手放さなくなります…。(母、反省…)

・15分だけ母は名女優!(笑)
15分だけは、【笑顔で穏やかに!こどもの話に耳を傾ける菩薩のような母】になりきってみてください。急かしたり、怖めな声色にならないように気をつけるのがポイント。また、「すごくスムーズに決めれたね!」「なんかおもちゃが輝いて見えるね!」など、とにかくポジティブな声掛けを。親としては一気に全部スッキリさせたいし、子供の判断に色々ツッコミどころはあると思いますが…15分だけは小言をグッと飲み込んでみてください。(笑)

このようにしてみたところ、15分もかからずに「いる」「いらない」を分類できたので、追加でまた別の小さな引き出しのモノを全出しし分類。タイマーがなるたびに、「疲れたら終わりにしていいよ〜どうする?」と声かけしたものの、「まだ出来そう!」と、結果的に1時間半もモノを整理できました。親としては本当にビックリ!

今回のお片付けでサヨナラしたおもちゃなど。けっこう捨てることができました。

なぜうまくいった?「15分マジック」の種明かし

翌日に、なぜ今回は喧嘩にならずにスムーズにできたのかを長男と振り返ってみました。「5分だと短いし30分だと長い気がしてイヤだけど、15分ずつなら、まぁちょっとやってみようかなと思える」とのこと。
過去に一緒に整理した時は、スペースは区切ったけど時間は決めていなかったので、時間が無限に感じてしまったことが嫌になってしまう原因だったようです。同じ1時間半でも、最初から1時間半なのか、15分の積み重ねなのかでは、感じ方が全然違うということがわかりました。

大事なのは「我が子と笑顔で向き合うこと」

今回ご紹介した内容が必ずしも全てのお子さんに合うわけではないし、1回目からスムーズにいくとは限りません。部屋が多少散らかっていても死にはしないので、お子さんやご自身を責めたりイライラしたりする必要もありません。
でも、もし今お子様との片付けで悩んでいたら、まずは試しに【15分だけ笑顔で】向き合ってみてください。“ママの笑顔”は思った以上に子供に良い影響を与えます。ちなみに、普段早口気味な方(私がそうです…)は、意識して話すテンポをゆっくりにしてみるのも効果的です。

最後までお読みくださりありがとうございました♡


田口愛佳
整理収納アドバイザー

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