多くの小学校では夏休みに入り、また「三食つくる」日々に疲れているママも多いはず。
パパが仕事で遅い家ではワンオペになりがちですが、発想を変えて「子どもを戦力に育てる」のはいかがでしょうか。
自分がラクになるだけでなく、子どもにとっても成功体験が大きな自信になり、成長につながりますよ。
そこで、数多くのお子さんたちに、料理を通じて食の大切さを伝えてきた台所文化伝承家/食育・受験フードアドバイザーの中原麻衣子さんに、誌面版親子料理教室を開催してもらいました!
1.まず用意すべき道具とは?
おうちにあるものでOKだそうですが、「もし用意する余裕があれば、これらのものを紹介しています」と中原さん。
中でもおすすめのベスト3は…
2.ご飯を炊くために必要なこととは?
計量カップでお米をはかるところから、研いで炊くまでをレッスン。
「すりきり」や「研ぐ」など、台所以外ではなかなか出てこない言葉なので、知らないお子さんたちも多いかもしれませんね。お台所で知る・お手伝いで学ぶことができる言葉です。受験フードマイスターの観点からすると、実はこういった「すりきり」「研ぐ」などの言葉は試験問題長文問題の中に出てくることも。知らない言葉だとそこで「?」となってしまいますから。学力と生活力は結びついていると言えそうです。
正しいお米の炊き方は…
3.味噌汁づくりで、はじめて包丁使いに挑戦!
かつお節から出汁(だし)を取るのもはじめてなら、親も子どももいちばん心配になる「包丁使い」もはじめて。
包丁はしっかり握って、もう片方の手は指を内側に入れて「ねこの手」にして切りたい野菜を押えます。包丁は斜めに、自分のほうに引くようにようにすると、スムーズです。のこぎりのようにギコギコと前後させると切れないし危ないので、一方向が大切です。
出汁の取り方など、詳しいつくり方は……
4.おかずの王道・野菜炒めもつくれるように!
味噌汁編で、野菜を切ることはマスターした子供たち。今度は「炒める」ことにチャレンジです。
普段何気なく「野菜がしんなりするまで炒める」ことをしていますが、子どもたちにとってはそれも初体験。「ふにゃふにゃ」との違いなども大事な経験です。
野菜炒めのつくり方は…
5.配膳するまでが料理です!お椀とお皿の正しい位置は?
ご飯を盛り付けたお茶碗は、食卓のどこに置くべきでしょうか?大人でも、一瞬わからなくなってしまうという声も聞きますが、「左にご飯茶碗、右に汁ものの入ったお椀」が基本形です。
では、おかずの皿はどう並べる…?
「お子さまが「食」や「料理」「お手伝い」に興味を持ち始めたらどんどんお手伝いをさせてあげてください。完璧なものを求めず、ほんの一部を手伝わせてあげるだけでいいのです」と中原さん。
そして、食卓にあがってる料理を見て、「あ、これは〇〇ちゃんがお手伝いしてくれたサラダだね!おいしそうだね~!ありがとう!」など、自分がこの料理に関わったんだ。ということを実感させてあげるのが、大事なポイントなのだそうです。
この夏、お子さんと一緒にぜひチャレンジしてみてください。
教えてくれたのは…
中原麻衣子さん
台所文化伝承家/食育・受験フードアドバイザーつながるキッチン 代表
https://tsunagaru.kitchen/
「身体は食べたもので作られる」を信条に、2012年に食育・料理研究家として事業をスタート。今まで2,000人以上の子供たちやその家族と食を通じて向き合っている。※内容は小学校低学年以上のお子さんをイメージしていますが、もっと小さいお子さんは大人がさらに補助を、大きなお子さんなら、見守りつつ出来ることはどしどしやってもらいましょう。
取材・文/新里陽子 構成/Mart編集部