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【ラヴィット!放送】2022年上半期ヒット商品 Martベテランライターの売れた理由裏話②お菓子・スイーツ部門

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平日の朝8時からTBSで放送中の「ラヴィット!」。先週に引き続き、本日7月7日も「上半期ヒット商品ランキング2022 」が放送され、Martライターとして出演しました。第2回目となる今回のテーマは、「お菓子・スイーツ」編。取り上げられた中から、注目したい商品をピックアップ、売れた理由・ヒットの訳を、読者さん声を参考にしつつ、Martライター仲間とともに再検証したいと思います!

お菓子部門はこの2トップ 「忍ばせお菓子」は食感が重要なんです!

収録時も盛り上がった「忍ばせお菓子」という言葉。これは「バッグや机の引き出しに、ちょっと忍ばせておけるお菓子」の意味です。

おせんべいやスナック菓子のように、大勢で食べられるようにたくさん入っている訳ではなく、また、チョコレートやクッキーの箱に入っている訳でもない。小さな袋だから場所も選ばず持ち運びでき、ちょっと甘いものが食べたいな、という時に頼れるお菓子たちのことを言います。コンビニではこのサイズのお菓子で賑わっていますね。

今回ランキングされた商品のうち、2つの商品がまさにこの忍ばせお菓子サイズ。早速クローズアップしてみましょう!

 

咀嚼音フェチにも刺さった! 「ヨーグレットミニ」のポリポリ食感


懐かしさも感じる方も多いと思われるこのお菓子。昔からあった「ヨーグレット」は、小さな箱の中にタブレット状菓子が入っていました。遠足のおともに持っていったのが懐かしいです。名前の通り、そのミニサイズになったものがこちらの商品なのですが、もうひとつ進化していたことがありました。

それは、パッケージにもドーンと書かれている「パリパリ美味しい」という、食感推しなこと。

糖衣タイプで、割ってみるとこの通り、中は小粒のヨーグレット、周囲はバリバリコーティングの二層なのです。

このパリパリ感が、動画サイトを中心に流行っている、咀嚼音を聞くことを楽しむASMR(聴覚や視覚に刺激を与えて、心や脳が心地よい反応や感覚)にはまったのもヒットの要因です。

中学生・小学生の姉妹のママで、Mart企画「これヒット!通信」を担当しているライター富田は、読者ミセスの声を多数聞いてリサーチしながら、今どきカルチャーにも非常に詳しく、この商品についてはこう分析しました。

「食べると、中身は完全にヨーグレット!なので、外は硬くてもくちどけが良く、すぐになくなります。この、外側のパリパリと中身の食感の違いが楽しめるところがポイント。中学生の長女はこのお菓子をずいぶん前にTikTokで知ったそうですよ。まさに、新食感お菓子ですね。最近はグミブームやASMRを聞くのがブームだったりして、子ども達は常に新しい食感や食べたときの音などを楽しみにしています。もちろん味の美味しさにも敏感なので、今回のお菓子は両方の魅力を兼ね備えているのだと思いました。あと、もうひとつの商品もそうですよね」

グミコーナーにあるカヌレット? 正体は…!?

ライター富田がもうひとつの商品というのは、こちら。同じくランクインした「カヌレット」忍ばせお菓子サイズで、コンビニではグミコーナーに陳列されています。

カヌレット風のグミなの?!  答えは「NO」なんです。水あめやキャラメルソース、ゼラチンなどを原料に使用している、これまでになかったお菓子。形はフランス伝統菓子で有名なカヌレ、食べると外はサクッ中はもちっとした、これまた食感が存分に楽しめるお菓子なんです。

 

かわいい~ ミニミニカヌレみたいです

割ってみると中はとろり♪ ラムの香りも存分に

このカヌレット、読者ミセスの中でちょっとした話題になっています。「子どもとお菓子を選ぶ時に、異彩をはなっているお菓子があると思っていたのがこのカヌレットです。大人向けで、これは食べてみたいな~と購入。それ以来リピート中です」(読者Yさん)。「仕事中に甘いものが食べたくなるんですが、もう最近はカヌレットリピート中です。1粒でかなりの満足感、香りもいいのでリフレッシュ効果も大なんです」(読者I)さん。

MartWEBディレクターの小林も、カヌレットファンの一人。「仕事中にふと糖分を欲する瞬間があるので、引き出しに忍ばせておけるお菓子は必須アイテムです! チョコレートだと週末冷房が切れている間に溶けてしまったり、クッキーなどは封を開けるとしけてしまったり… その点でグミやキャンディは安心。噛みごたえのある食感のお菓子は、眠寝ざましにもぴったり。会社ではマスク必須なので、口の中の乾燥対策にもなっていると思います。カヌレットはチョコレートのような濃厚なフレーバーにびっくり!ちょっとこってりした甘いものが食べたい気持ちになったときに迷わず手が伸びます」。

こちらが小林のデスクの引き出しですが、ありました!  カヌレットもヨーグレットも、忍ばせお菓子の定位置をキープされていました。

これから様々な特徴のある忍ばせお菓子が、ますます増えてくるかもしれませんね!

スイーツでランクインしたのはシュークリーム。定番のお菓子なのになぜ?

スイーツ部門にランクインした、ローソンの生カスタードシュークリーム。こちらは、Martwebでローソンスイーツの記事を担当しているライターの森岡に、エントリーする商品を事前に相談した時に「これがいいですよ! 」と最推ししてくれたものでした。なんといっても注目はこの「生カスタード」。同じシリーズの第二弾・生カスタードエクレアが発売した時に、その魅力を森岡が記事にしています。

生カスタードの魅力は「何度も食べたくなるカスタード」

森岡によれば、「カスタードってこんな味だよね」という常識を覆す、初体験のカスタードと言ってよいほどの衝撃なのだとか。「昔のカスタードクリームって甘いだけだったはず。でもさすが生カスタードというだけあり、後味は甘さがしつこくなく、”スン”としているんです。甘くて濃厚で、でも舌で味わう時にはもうサラッと消えて、また食べたい、そんな気持ちになるんです、不思議ですよ」

カフェ巡りが趣味の森岡は、とにかくスイーツが大好き、人生そのもの!  ひとくち食べるだけで幸せになれるスイーツという存在を、もっと世の中に知らせたいと「スイーツライター」を名乗って活動中。日々、どんなスイーツが人気で、さらにはどんなふうに食べるとよいのかなども熱心に研究しています。森岡によれば、この生カスタードシュークリームは冷えた炭酸水とあわせると、より夏気分が味わえるのだとか。さっそく私も今日にでもやってみたいと思います!みなさんも、ぜひ。

シュークリームやエクレアに入っている、生カスタードクリーム。プレミアムエッグという卵を使用し、上品な味わい。

最注目は、行列必至のドーナツショップ「I’m donut?」の生ドーナツ! エディター八代はオープン前に情報をキャッチ

ランクインした中で、とにかく注目していただきたいのがが、東京・中目黒と渋谷に店舗がある「I’m donut?」の生ドーナツ! 私も食べたことがありますが、口の中でシュッといなくなるような、そのくちどけがまさに絶品なドーナツです。こちらも流行好きなMartミセスは、みなさんチェックしていました。

「食べたくて並んで買いました。こんふうに、並んでまで食べたいって思ったのは久しぶりかな。とにかく美味しかったです!」(読者Mさん)。

Mart誌面でも、ホームベーカリーの魔術師としてその知識とワザを惜しみなく披露している、エディターの八代は、実は「I’m donut?」オープン前のこの生ドーナツについて情報をキャッチしていました。信頼関係のある間柄のため、撮影時、シェフにこの話を聞いていたのだそう。

「I’m donut?」出店前に、八代が撮影した生ドーナツ。

「平子シェフが以前からつくっていたもので、スタッフからは”これってドーナツ?”と言われるほど、食べたことのない食感が大好評だったそう。以前、ホームベーカリーの取材に伺った時にも、”絶対に味わったことのないドーナツなんで驚きますよ!”と言われてました。手に持つと指が沈むほど柔らかく、実際に食べてみるとふんわりしっとり、もっちりしているのに、シュークリームのシューのような軽い感じもあり、口に入れた途端、シュンととろけてしまうレアな食感から生ドーナツと名付けられたそう」。なるほど、名前の秘密はこんなところにあったのです!

トレンドのパンにも精通している八代は、こう分析します。

「今、世の中的にもクリスピードーナツのグレイズドドーナツ、ケーキドーナツが人気を博した時以来のドーナツブームがきています。パン屋さんのいわゆるパンドーナツが人気なんですよね。2022年はパン屋発ブリオッシュ系ドーナツ!これに限ります。中でも「I’m donut?」の食感の秘密は、香りの良い国産小麦粉をブレンドして低温長時間発酵させたブリオッシュ生地!程よくしっとりさせるために、店でローストしたかぼちゃを皮ごとピュレにして練り込んでいるのもポイントなんです」。

とはいえ、どうしてここまで人気なのか? この問いには、こう答えてくれました。

「もちろん、大人気ベーカリーのアマムダコタンが開店したドーナツ屋さんということはありますが、平子シェフの自由な発想から生まれる素材の組み合わせ、食感の遊びなどが生かされたパンは、全てが新しくワクワクするもの。この他にはない唯一無二のパンを体験する楽しみに人は突き動かされているのだと思います」。

職人の方たち発想力。本物のスイーツは、美味しいだけでなくこの心意気も一緒に味わえるといえそうです。

取材・文/新里陽子

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