お弁当の詰め方、基本と応用!定番メニューでも地味にならないポイントも

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いつものおかずでも華やかに見えるお弁当の詰め方を、お料理のプロに聞きました。基本から応用まで、お弁当が見違える詰め方のコツがたっぷりです!

お弁当の詰め方、基本の10ポイント

まずはお弁当を詰めるときの基本を、盛りつけ師のもりた先生に教わりました。

1.大きいおかずと小さいおかずをバランスよく

大きいおかずだけだと色味が寂しくなったり、すきまがあいて手抜きに見える原因に。おいしそうなお弁当に欠かせないのがすき間を埋めつつ彩りをプラスしてくれる副菜です。

写真のお弁当の大きいおかずと小さいおかずの構成はこうなっています。

  • 大きいおかず
    野菜の豚肉巻き、ギザギザゆで卵
  • 小さいおかず
    れんこんきんぴら、赤パプリカと紫玉ねぎのマリネ、かまぼこ、ほうれん草のごまあえ

2.大きいものから詰めていく

お弁当は詰める順番にコツがあり、基本は大きいものから詰めること。

もりた先生が写真のお弁当を詰めた順序はこうでした。

  1. ご飯を詰めてからまず肉巻きとゆで卵の場所を決めて置く。
  2. ご飯とのすきまにレタスで仕切りをつけながられんこんを並べる。
  3. おかずカップに入れたマリネをすきまに詰め、手前のすきまにほうれん草を詰める。
  4. かまぼこを薄く切って巻いたものをさし込み、ふりかけをかけ、小梅を置いて完成。

3.おかずカップは最小限に!

アルミカップやホイルの仕切りはできるだけ使わずに、大葉やレタスなどの自然素材を仕切りにすると上品で高級感ある仕上がりになります。おかずカップを使う場合は白や透明を選んで、最小限に。

4.似た色のおかずを並べない

お弁当に入る基本の色は、白、黄色、赤、緑、茶、黒の6種類。同じ色のおかずが並ぶとどうしても単調に見えてしまいます。それぞれの色が引き立つような配置を心がけましょう。

5.立体的に見えるように


写真のれんこんのようにおかずを立てて詰めるのも重要なポイント。高低差の演出で、お弁当が立体的に見えます。

6.お弁当箱の底が見えないように

底が見えるくらいのすきまがあると、せっかく詰めたおかずが片寄る原因に。〝すきまおかず〞を駆使してなるべくギュッと詰めましょう。

7.斜めのラインを意識する

まっすぐ仕切るという固定観念を捨てると、お弁当の盛りつけが格段にレベルアップします。お弁当箱についている仕切りはできるだけ使わないほうがベター。

8.ふりかけのかけ方にひと工夫して

9.紫、ピンクのおかずでグッととおしゃれに

お弁当のおかずに紫とピンクの2色が入ると、全体の雰囲気が締まってグッと洗練されたイメージになります。

例えば、赤パプリカと紫玉ねぎのマリネを副菜にするだけで紫色のおかずに!

10.お弁当箱の色も選ぶと◎

好き嫌いなどでおかずに入れられない色があるなら、お弁当箱の色で取り入れるのもひとつのアイデア。例えばトマトが嫌いで赤いおかずが入れにくい子どもなら、赤いお弁当箱がおすすめです。

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四角と丸、お弁当箱の形別・詰め方レッスン

から揚げ、コロッケ、ハンバーグ。メインのおかずは晩ごはんの残りだったり冷凍食品を使ったりして、ワンパターンになってしまいがちではありませんか?

うっかりすると茶色い「地味弁」になってしまいがちな定番メニューのおかずを使って、お弁当の詰め方をフードコーディネーターの鮓本美保子さんに教わります。詰め方ひとつでお弁当ってこんなに華やかになるんだ! と驚くはず。

使用しているのはおしゃれなお弁当箱として人気の「ココポット」のスクエア(四角)型とラウンド(丸)型。他のお弁当箱にもそのまま応用できます。

おかずをギュッと詰めるには?ハンバーグ弁当で実演

おかずがギュッと詰まったお弁当は、それだけで美味しそうに見えるもの。お弁当の定番おかずハンバーグで詰め方を見ていきましょう。ポイントになるのは彩り野菜のブロッコリーとスナップエンドウ。さやを開いたスナップエンドウが見た目のアクセントとして、そして実はひじきの煮物の仕切りとしても活躍していることに注目!

【詰め方&コツ】

  • メインのハンバーグをお弁当箱の壁とブロッコリーで挟むようなイメージで立てかけます。
  • スナップエンドウは茹でて筋を取り、さやを開いて豆を見せることで見た目アップ。

 

おかずを立てるように詰めるのが、無駄なスペースを作らずにぎゅっと詰めるコツ

スナップエンドウですきまを埋めつつ、仕切り代わりにしてひじきの煮物を乗せます。

ご飯を土台におかず見せ! ハンバーグのロコモコ丼風

続けて、ハンバーグとほうれん草のごま和えを使ったお弁当です。ロコモコ丼風のアレンジで雰囲気もガラリと変わり、これなら「またハンバーグ?」とはなりません。実はご飯の詰め方に、おかずを美味しそうに詰めるコツがあります。刻んだパセリも、お弁当に爽やかな香りと彩りをプラスしてくれる働きもの。

ご飯に軽く傾斜をつけて、おかずを詰めるときの土台にします。
ハンバーグを置くときは、レタスの緑が隠れないように気をつけて。

【詰め方&コツ】

ご飯に軽く傾斜をつけて、おかずを詰めるときの土台にします。

ハンバーグを置くときは、レタスの緑が隠れないように気をつけて。

おかずの切り方・詰め方で華やかさアップ。コロッケ弁当

コロッケとゆで卵、常備菜のほうれん草のごま和えというザ・定番おかずのお弁当。コロッケを半分にカットして断面を見せ、互い違いに詰めるだけで見映えがします。おかずの切り方と詰め方で雰囲気がこんなに変わるなんて、これは覚えておきたいテクニック。

【詰め方&コツ】

  • 最初にゆで卵を入れて起点とし、おかずを詰めていきましょう。
  • コロッケは半分に切って、断面を上にして交互に詰めます。

ゆで卵は底の部分を少しカットしておくと安定します。

お弁当の蓋ができるように、コロッケを少し倒し気味にして高さ調節を。

もうひとつ、コロッケ弁当の詰め方をご紹介。こちらはソースに振った白ごまがアクセントです。副菜は地味な色味のひじきの煮物。でも、サラダ菜をカップにすると黒が引き立ちますね。

【詰め方&コツ】

  • コロッケをカットして半分は衣側、半分は切り口が見えるように置きます。ソースをかけて、白ごまを散らすと立体感が出て、ぐんとおいしそうに!
  • サラダ菜をおかずカップの代わりすきまに入れて、ひじきの煮物を詰めます。サラダ菜の緑がのぞくように、大きめにちぎるのがコツ。

差し色野菜で脱・地味弁!紫キャベツのマリネ&レンコンの白

肉じゃがとほうれん草のごま和えという地味なおかずの組み合わせなのに、華やかに見えるのは、紫キャベツのマリネがアクセントになっているから。豆苗とスライスしたちくわを仕切り代わりに使っているのもポイントです。

【詰め方&コツ】

  • 仕切り野菜は定番のレタスではなく、豆苗で。生のまま食べられるので、適当な長さにカットして入れるだけ。
  • アクセントカラーになる紫キャベツのマリネは、最後に入れます。

 

豆苗は生のまま食べられるので、適当な長さにカットして入れるだけ。

紫が入ると、お弁当がぐんと引き締まります

もうひとつ、ミニトマトの赤や玉子焼きの黄色といったお弁当の定番色とは違うアクセントカラーをご紹介します。それはレンコンの白! から揚げと切り干し大根の茶色いおかずを大人っぽく引き締めてくれます。青じそと重ねるとレンコンの穴からグリーンがのぞいておしゃれ。

【詰め方&コツ】

  • お弁当箱のふちに沿うようにから揚げをいれます。
  • から揚げの間に青じそとレンコンを挟んでいきます。

 

全体の位置は後で整えることができるので、大体でOK。

副菜の切り干し大根の煮物も、青じそをおかずカップの代わりに敷いて詰めて。

知っておくと役立つ!お弁当の詰め方アイデア応用編

すきまに入れる便利アイテムから、おかずをいろいろ詰めるのが面倒くさい時の裏技的なアイデア、丸いお弁当箱ならではのユニークな詰め方まで。お弁当の詰め方応用編です。

かわいい保冷剤はひとつ三役! 豚のしょうが焼き弁当

気温が高い日はお弁当が痛まないか心配ですよね。洗って繰り返し使えるアイスキューブを保冷剤代わりにお弁当の片隅に入れてみては。 デザインもいろいろあるから、豚のしょうが焼きときんぴらごぼうのような茶色いおかずの組み合わせのお弁当にも、華やかさをプラスにしてくれます。おかずの量は少な目がいいという人の、お弁当のすきまを埋めたいときにも役立つはず。

【詰め方&コツ】

横置きしたお弁当箱の上半分にご飯を詰めます。下半分にフリルレタスを敷き、レタスの緑がのぞくようにしょうが焼きを詰めます。

レタスで仕切って切り干し大根を詰め、すきまにアイスキューブを入れます。

混ぜご飯でお箸がすすむ♪ 豚のしょうが焼き「のっけ弁」アレンジ

上と同じ2つのおかず、豚のしょうが焼きときんぴらごぼうをのっけ弁にアレンジ。きんぴらごぼうの使い方に注目です! お弁当を作る時間がないときや、食べる時間があまりない時にもうれしいのは、こんなシンプルなお弁当かも。

【詰め方&コツ】

 

きんぴらごぼうを包丁で細かく刻み、温かいご飯に混ぜます。温かいご飯に混ぜることで、きんぴらの味がご飯とよくなじみ、おいしい混ぜご飯になります。

混ぜご飯をお弁当箱に敷き詰めて青じその千切りを散らし、豚のしょうが焼きを中央にのせます。

上段は肉じゃがオンリー! 副菜はご飯にのっける簡単2段弁当

おかずを少しずつ詰めるのが面倒くさいときにも、おすすめのテクニック! ご飯の上にひじきの煮物と炒り卵をのっけて、2段弁当のおかずの段には肉じゃがだけを詰めるから、汁気があっても味が混ざる心配がありません。

【詰め方&コツ】

 

おかずをのっける分、ご飯は少なめに詰めます。ご飯の半分にひじきの煮物を、半分に炒り卵をのっけて。

2段のお弁当箱のおかずの段には、肉じゃがだけをどーんと詰めます。具材からいんげんを取り出して上にのせると彩りアップ。

ラウンド型でリズミカルに! から揚げ&きんぴら並べるだけ

お弁当の定番おかずであるから揚げに、きんぴらごぼうと玉子焼き。茶色くて地味なお弁当になりがちなラインナップでも、ラウンド型のお弁当箱だからこそかわいく詰めるアイデアが! 写真で使用しているココポット以外のフードコンテナなどにも応用できるので、詰め方として覚えておいて損はありません。

【詰め方&コツ】

 

お弁当箱の高さを確認して玉子焼きを3つにカット。放射状に置いてその間にから揚げを入れます。等間隔に詰めるのがポイント。

フリルレタスをカップ代わりにして、玉子焼きとから揚げの間、中央の4か所にきんぴらごぼうを詰めるだけ。

教えてくれたのは

もりたとしこさん
盛りつけ師、料理家。料理本や商品パッケージの撮影スタイリングをはじめ、レシピ提供など幅広く活動。給食事業者や社員食堂、飲食店向けの盛りつけセミナーを開催。

鮓本美保子さん
Martで活躍中のフードコーディネーター。2人のお子さんのママでもあり、お弁当づくりも慣れたもの。


彩り副菜と詰め方ひとつで、お弁当がこんなに見違えるなんて! まずは簡単にできるアイデアから実戦してみませんか。きっと毎日のお弁当作りが楽しくなるはず。

※本記事はMartのバックナンバーから再構成しました。

構成/Mart編集部 文/山見美穂子

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