不要な衣類から肥料ができる!?親子で発見いっぱいのイベントレポ【Mart WEEKENDER米澤可奈子さん】

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週末を家族で楽しく過ごす達人「Mart WEEKENDER」の一人、家族で植物や土に触れることを大切にしている米澤可奈子さんは、瞑想コーチとしても活動しています。

米澤さんが講師として活動している、8月にオープンした東京・銀座の「WellU Studio Ginza」で、ときめく週末を親子で学びの時間にと、夏休み特別親子イベントが開かれました。「不要になった衣類から肥料をつくる」をテーマに、応募したファミリーが参加しました。

~イベント内容~

1 自己紹介

2  「不要になった衣類からできる肥料」とは?

3     ファミリ―で種まき体験

4     参加してどう思った? みなさんの感想


会場となったのは「WellU Studio Ginza」。誰もが”平等”に学べる空間として、ママやキッズ対象のヨガやバレエなど様々なプログラムを展開しています。フィジカル(身体的、肉体的)だけでなく、マインド(心・精神)や食にもアプローチをするクラスや、親子で参加できるクラスもあります。

 

1. イベントに先立ち、自己紹介

参加者の方たちにはスタジオにマットを敷いて座ってもらい、和やかな雰囲気の中、イベントはスタート。WellUプロデューサーの佐藤彩夏さんから施設の紹介と今日のイベントの趣旨などが説明され、その後にMart編集部・ライターの新里から挨拶。スタジオ講師も務めるMart WEEKENDERの米澤可奈子さんは、お子さんとともに家族で参加。「これからの未来を支える考え方・システムを、子どもたちも一緒に見て触って体験できる貴重な機会で、私もとても楽しみに来ました。今日はよろしくお願いします」と挨拶すると、拍手で包まれました。

佐藤彩夏さん

「親子で楽しく学べる場として、一緒に夏休みの思い出になる時間を過ごしましょうね」と佐藤さん

Martから新里が、掲げているキャッチコピー「ときめく週末」についてや、Mart WEEKENDERについて紹介。

米澤可奈子さん

「週末にこうして、家族でサステナブルな学びや体験ができるのは嬉しいですね」と米澤さん

2  「不要になった衣類からできる肥料」とは?

佐藤さんの進行により、「不要になった衣類からできる肥料」についてのお話からスタート。

「ファッションにおける大量生産、大量破棄が問題になっていますが、年間51万トン(18億着)もの衣類が破棄されています。この問題を解決するために、捨てるのではなく土に還すことに着目し研究してきました。

その結果、天然繊維だけでなく化学繊維を含む衣類から安心して土に還すことのできるテクノロジーを開発、安全な肥料が作られ、豊かな土壌で育まれた野菜が、みなさんの元に還元されます。

これが私たちが実践しているCIRCULAR FARM(サーキュラーファーム)の循環テクノロジーです」。(佐藤さん)

参加者の中には話の内容に驚き、「ええっ」と顔を見合わせる親子や、熱心にメモを取る小学生の姿も見られました。

 

化学繊維が地球環境に及ぼす影響とは?

子どもたちは自然に佐藤さんの周りに集まり、説明を聞きながら実際に素材を見たり触ったりしていました。

続いて、コットンや和紙などのサンプルなどに触れながら、天然繊維について学びました。

「ポリエステルなどの化学繊維は機能性が高く、天然繊維に比べてコストも低いので大量生産に必要不可欠なものだったため、ほとんどの衣類に使用されています。今日みなさんが着ているものにも含まれているかもしれませんね。タグをみてくださいね」

と呼びかけると、みなさん自分が着ている服のタグを見て確認していました。

「一方で、この化学繊維は洗濯する度にマイクロファイバーを放出させます。マイクロファイバーから発生したマイクロプラスチックは、とても細かいので下水処理施設のフィルターも通り抜け川や海へ流れ込んでしまいます。

このマイクロプラスチックを食べてしまった魚や野鳥が食物連鎖を経て、私たち人間の体内にも入ってきているんです」(佐藤さん)。

なんと1週間におよそクレジットカード1枚分のプラスチックを摂取していると言われているそうです。

佐藤さんは、コットン、リネン、シルク、ウール、和紙など天然の素材をみんなに実際に触ってもらいながら、それぞれの特徴も紹介。

この後は、衣類から肥料になるまでの過程を説明し、実際に参加ファミリーのみなさんには疑似体験もしてもらいました。

参加者には、捨てずに資源にするイメージを持ってもらうため不要になった衣類を持ってきてもらい、回収しました。

この日回収したものではありませんが、回収された衣類は、このように細かく砕かれます。

次に大豆・米ぬか・もみ殻など発酵有機物を使って、細かくした繊維を発酵させます。発酵には1ヵ月ほどかかるので、この日はどのように発酵させれるのかをイメージしてもらいました。

参加していたMart読者の櫻井俊子さんファミリー(左)と米澤さんファミリー(右)も、親子でいろいろと発見したようです。発酵有機物の天然の香りを感じていました。

京都・美山にあるサーキュラーファームで4週間かけて発酵させた衣類はこのようにペレットに。これが服からできた肥料の正体でした!

3 .お待ちかね!ファミリ―で種まき体験

バジル、ミニトマト、キャロットなど5種類から1つ、好きなものを選びました。

不要になった衣類からできる肥料の仕組みについて理解が出来たら、この後はいよいよお待ちかねの、種まき体験です。スタジオ横でも販売されている、「わくわく 服で育てる野菜育てキット」を、スタジオから子ども一人につき1個プレゼントしてくれました。

 

シールや名前を書いて、自分仕様にカスタマイズ。

「そんなに入れて大丈夫?」「いいのいいの」と楽しそうなパパとお子さん。笑い声が絶えないひと時になりました。

「野菜育つかな」とワクワクしながら種を植えていたお子さんが目立ちました。

親子で新しい発見がたくさん! 

芽が出るのが楽しみです♪と親子でにっこり。

イベントに最後には、みなさんに参加した感想を書いてもらいました。一部を紹介します。

・子供と一緒に学んで体験もでき、とっても楽しかったです。環境問題に子どもたちが興味を持つきっかけになりました!

・海洋プラスチックの問題や、コットン栽培の抱える問題などはもちろんなのですが、かねてより天然素材の言いが好きで好んで選んでおりました。このような明るい課題解決ができると知り大変興味不快です。素敵な学びをありがとうございました。

・週にカード1枚分のプラスチックを食べていることにぴっくり。真剣に考えなくてならない問題だと思いました。

・普段何気なくゴミにしてしまっているものが、つもりつもればものすごい量になってしまっていること。でもそれが、肥料にできる方法があるなんて初めて知ったので体験できよかったです。ありがとうございました!

・子供たちの思い出の服が肥料になって、野菜が育ち、それ子どもたちが食べたら。とってもおもしろいなと思いました。これからは買う服についても考えるきっきけになりました。

・ふくでやさいのたねの肥料ができるのがすごいと思った。

 

WellUが大切にしている「より良い生活のための、衣食住の充実」。今回は、特に毎日肌に触れる「衣」をテーマにし「不要になった衣類から食へつなげる」クレサヴァ株式会社のCIRCULAR FARMの技術を学ぶイベントでした。今回は、WellUとMart WEEKENDERのコラボだからこそ実現したイベントです。

撮影/山下忠之 取材・文/新里陽子

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