【専門医がアドバイス】新型コロナウイルスに家族でできる対策は?

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連日、メディアでニュースが伝えられている新型コロナウイルスや新型肺炎。たくさんの情報に、不安になっている人も多いのではないでしょうか? 新型コロナウイルスはどうしてそんなに怖がられているのか、自分や家族を守るためにできることはないのかアドバイスを聞いてきました。

教えてくれた専門医
池袋大谷クリニック院長 大谷義夫先生
池袋大谷クリニック院長 大谷義夫先生

医学博士。群馬大学医学部卒業後、東京医科歯科大学、九段坂病院に勤務ののち、米国ミシガン大学留学等を経て東京医科歯科大学呼吸器内科兼任睡眠制御学講座准教授。2009年に池袋大谷クリニックを開院。

新型コロナウイルスとは?

コロナウイルス自体は、風邪を引き起こすウイルスとして以前から存在しました。通常の風邪の10%は、コロナウイルスが原因だと言われています。今回、中国の武漢から発症したコロナウイルスは、その中でも新型のウイルスとなります。

感染経路は飛沫、接触が主で、空気感染はしないと言われています。感染力はインフルエンザと同じくらいです。

喉の痛み、咳など風邪~軽い肺炎など症状が軽い人も多い中、なぜこれだけ怖がられているのか……それはまだこのウイルスが未知だからだそうです。
「現在は新型コロナウイルスの検査キットや特効薬がありません。それが世間で怖いと思われている大きな理由だと思います。まだまだ解明されていない部分も多いですが、正しく予防して正しく怖がれば、不安は減ると思いますよ」(大谷先生)

家族でできる予防や対策

新型コロナウイルスは飛沫、接触感染なので、基本的にはインフルエンザと同じ予防法が効果的です。
(関連記事: 【専門医がアドバイス】お医者さんがやっている風邪・インフルエンザ予防法10選

【1】水分をこまめにとる
鼻や喉の粘膜にある繊毛は、乾燥すると動きが悪くなります。緑茶など殺菌作用のあるカテキンが含まれた飲み物を、こまめに飲みましょう

【2】マスクで触るのは耳のゴムだけ
マスクの表面にはウイルスが付着しています。外すときはヒモの部分だけを持ち、外出のたびに交換しましょう。

【3】手洗いは指輪などを外してしっかりと
外出後の手洗いやアルコール消毒は、予防の基本。くわしいやり方は、この後に紹介します。

【4】顔を触らないようにする
目や鼻、口などの粘膜から、ウイルスは体内に侵入します。手にウイルスがついていた場合、顔を触ると感染のリスクが高まるので気をつけましょう。

【5】日に当たったりビタミンDをとったりする
免疫力を上げるビタミンDを摂取することは、ウイルス予防には効果的。きのこ類やサンマ、サケ、サバなどの魚類がおすすめ。手だけの15分程度の日光浴もビタミンD生成に有効です。

【6】6時間以上の睡眠をキープする
6時間以上の睡眠は免疫力が上がり、ウイルスが侵入しにくくなります。

【7】タオルを共有しない
家族間の感染防止のためにも、タオルの共有はNG! ペーパータオルを使うのがよいでしょう。

【8】うがいをするなら水でする
風邪の予防に効果的な水うがいは、新型コロナウイルスの予防にもおすすめ。最初に口をゆすぐ「クチュクチュ」うがいをし、その後に喉についたウイルスを吐き出す「ブクブク」うがいをしましょう。

【9】日々の生活の中で軽い運動をする
ウォーキングやストレッチなど、軽い運動は予防に効果的です。歩いて買い物など、日常生活の中で意識的に動くだけでもOK!

正しい手洗い、うがいの仕方とは?

上記のなかでも重要なのは手洗いとうがいです。手洗いをする場合は30秒かけて行うのがベスト。アルコール除菌(手ピカジェルなど)ならば同じ工程を15秒行うだけで大丈夫です。

【1】手にアルコールをつける

ワンプッシュでたっぷりつけます。

【2】手のひら、手の甲でのばす

手のひらと甲全体に、しっかりとのばします。

【3】指の間を洗う

それぞれの指の間をこすります。

【4】親指を洗う

親指はそれぞれしっかりゴシゴシ。

【5】爪の先を洗う

爪の間も洗いましょう。

【6】手首を洗う

腕時計などをしている場合は外しましょう。

アルコールは手に負担がかかるので、ハンドクリームもいっしょに使うのがおすすめです。「屋内にウイルスを持ちこまないように、家に入る前、会社に入る前などに行うとよいでしょう。私は自宅の玄関前にアルコール手指消毒液を置いています」(大谷先生)

ウイルスがいる「注意すべき場所」とは?

ウイルスがつきやすいのは、主にプラスチック、ステンレスです。日常生活で注意が必要なのは外ではドアノブ、つり革、タッチパネル、エレベーターのボタンなどです。「外でボタンなどを押すときは指先ではなく、第2関節などで押すとよいです。指先は顔を触りやすいので、指先になるべくウイルスがつかない行動を心がけましょう」(大谷先生)

屋内にウイルスを持ちこんでしまった場合、スマホ、ペン、リモコンは要注意! スマホは帰宅後にアルコール除菌をすると安心、ペンは人と貸し借りしないほうがうつりにくいそうです。

逆にあまりウイルスが付着しないのが布類。帰宅時の着替えなどについては、そこまで敏感にならなくてもよいと思います。ただタオルに関しては濡れているとウイルスが活性を保つので、共有しないほうがいいとのこと。

手と同じように顔や髪にウイルスが付着していることがあるので、気になる人は帰宅後にお風呂に入るのがよいようです。

子供との接触で注意すること

大人と同様に、子供への予防も今まで述べてきた内容と変わりません。ただもし子供がウイルス(インフルエンザなど)にかかった場合は、保護者がうつらないためにご飯は子供の横からあげるとよいでしょう。正面からだと飛沫感染する可能性があります。

医師からのメッセージ

「正しい予防をすれば新型コロナウイルスの感染リスクは、確実に減らすことができます。テレビやネットの情報を見ることで過剰に恐れず、今できる予防を家族で正しくすることが大切だと思います」(大谷先生)

【大谷先生の体調管理法も参考に!】

『絶対に休めない医師がやっている最強の体調管理』(日経BP)

取材・文/酒井明子 撮影/沼田侑悟(Gran)

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