コロナ禍で外出する機会が減って動画を楽しむなどおこもりすることが増えたり、リモートワークをしたりすることで、「一日中座りっぱなし」が多くなっていませんか?今回は、座りっぱなしの健康リスクや対策をご紹介します。
教えてくれたのは
日本ストレスチェック協会 代表理事
武神健之先生
医学博士。日本医師会認定産業医。神戸大学医学部、東京大学医学部大学院卒業。東京大学医学部附属病院、キッコーマン総合病院等を経て、現在、日本ストレスチェック協会代表理事。著書に『職場のストレスが消える コミュニケーションの教科書』(きずな出版)、『外資系エリート1万人をみてきた産業医が教える メンタルが強い人の習慣』(PHP研究所)など。
生活習慣病、便秘、痔、腰痛……「座りっぱなし」には健康リスクが !
コロナ禍で座りっぱなしの時間が増え、運動不足で男性で3~4㎏、女性で2㎏程度太った人が多い印象があります。体重が増えると生活習慣病につながりがちなので、注意が必要です。
また運動不足だと腸が動かなくなることによる便秘や、便秘に伴う切れ痔につながることも。
そのほかにも座りっぱなしになることで、筋肉のこわばりや血流の滞りも起きがち。筋肉のこわばりは腰痛などの原因に、血流の滞りはいぼ痔の原因にもなってしまいます。
まず大切なのは、意識して動くこと。そして座るのに疲れたら立ち、立ち疲れたら座るなど、いろいろなスタイルを選べるようにするのもいいですね。
一日のほとんどの時間を座って過ごすなら、自分に合った椅子を用意したり、快適に過ごせる補助アイテムを使ったりするのもおすすめです。
座っていることが多い人必見 !健康リスクを防ぐ5つの心得
- 40~50分に1回席を立って5分ほど歩く
座りっぱなしを防ぐため、タイマーをかけるなどして意識的に動くようにしましょう。 - トイレに行くごとにスクワットや屈伸をする
ポンプの役割をするふくらはぎの筋肉を動かし、下半身にたまってしまった血流を上半身に戻して。 - 一日1.5~2ℓの水分をとる
水に限らずお茶類などでもOK。十分な水分をとることで、便秘を予防します。 - 一日に必要な摂取カロリーを意識
「体重×25kcal」を目安に、摂取カロリーを計算して意識することで、肥満防止に。 - デスク周りの補助アイテムを使う
万人にベストなアイテムはないので、いろいろ試してみてどれが自分にとって心地よいか判断しましょう。
日頃から運動する習慣を
30歳を過ぎると、何もしなければ筋力は衰えていきます。最初は一日3分でもよいので、ストレッチなど手軽にできる運動習慣を取り入れましょう。慣れてきたらウォーキングやスクワットなど筋力維持につながる運動も取り入れて。今は手軽な運動メニューがYouTubeの番組で探せるので、自分に合ったメニューを見つけるのもいいですね。
編集部が選んだキーアイテム
大容量タンブラーで一日に必要な水分をとろう
一日に必要な1.5~2ℓの水分をとるには、このタンブラーに8割(400㎖程度)入れたものを午前中に2杯、午後2杯、可能であれば夜1杯のペースで飲めばOK。真空二重構造なので冷たい水も温かいお茶も適温をキープできるのがうれしい。BRUNO リッドタンブラー Tall (480㎖)(左から)グレー、ネイビー、カーキ 各¥2,500(BRUNO)
置くだけで腰にやさしい椅子に !
椅子の上に置くことで、体圧を広範囲に分散させることができるゲルクッション。腰や座骨への負担を軽減します。プレミアムゲルクッション ワイド ¥2,980(ディノス)
カバーは取り外して洗濯できるので、清潔に使えます。
てこの原理で自然と骨盤を立てられる
座るだけで、骨盤を最も負担がかからないポジションに。骨盤を立てて座ることができ、猫背、反り腰を防いで腰の負担を軽減。2サイズあるので、自分にとって座り心地がよいと感じるものを選んで。バックジョイ メディコアリリーフ( 左から)ブラック、ワイン、ミッドナイト レギュラーサイズ 各¥7,200(ジュート)
100円で手に入る優秀サポーター
椅子の背もたれにゴムでつけて使用する腰当て。腰を支えてくれるので、自然と背筋が伸びて疲れ知らずに。100円とは思えないコスパのよさに驚きです。バックレスト¥100(DAISO)
※掲載中の情報はMart誌面掲載時のものです。
取材・文/須賀華子 編集/倉澤真由美 構成/Mart編集部
2021年3月号
カラダの疑問に答えます「座りっぱなしだと体に悪い?」より