整理収納アドバイザーのMartsit片岡さん、田口さん、小垰さんにキッチン収納をスッキリさせるためのコツを教えてもらうこの企画。キッチン、コンロ下、食器棚など収納に悩むスポットの解決ヒントをお伝えしてきましたが、最後に3名が考えるキッチン収納の「極意」をご紹介。
ご自身の中で大切にしているポイントや心がけていることを聞いてみました。
片岡さんは「とにかく掃除のしやすさが一番!」
物が少なくスッキリとした印象の片岡さん宅のキッチン。
掃除がしやすいように、キッチンカウンターの上にはいつも何も置いていない状態に。ゴミ袋やテイクアウトの空き容器なども使用後はすぐに捨ててため込まないようにします。
「引き出しや棚の中も、物を入れすぎると掃除が大変になるので適切な量を収納するようにしています。そのためにいつも使うもの、たまにしか使わないものをしっかり分けて置き場所を変えています」
また、新生活で慌てないために、3月中に「どこに何が置いてあるか」を把握しておくことも大切だそう。
「収納場所が決まっていないものは定位置を決めておきます。家事の動線と物の位置関係を理解するとキッチンでの作業がよりスムーズになると思います」
田口さんは「自分と家族の使いやすさ、わかりやすさを重視した収納に」
田口さん宅のキッチンは見える部分はスッキリさを意識し、家電や棚を白色で揃えているそう。
反対に引き出しの中は、ものの色やデザインにこだわらず「自分や家族がつかいやすいものをそのままの状態」で使っています。
「引き出しに収納しているラップや洗剤の詰め替えといった実用的なものは使いやすさとわかりやすさを重視。私自身、手間をかけるのが向いていなかったのと、以前ストックボトルを統一したら夫からわかりにくいと不評だったので(笑)、今は購入したパッケージのままで使用しています」
そして、引き出しや棚を整理するときにも「お気に入りのもの」「自分が使いやすいもの」を自覚してから、中身を仕分けています。
「お気に入りのものを使いやすくするために、定期的に『最近使わなくなったもの』をいったん間引く方法を取り入れています。間引くといっても処分はせず、いったん別の場所に移動して保管するのでOK。この方法で引き出し一段分だけでも仕分けてみると、普段使いのものがグンと使いやすくなりますよ」
小垰さんは「使うものだけは出しっぱなしでもOK」
ナチュラルで温もりのある雰囲気の小垰さん宅キッチン。
小垰さんも自分の使いやすさをまず第一に考え、いつも使うものだけはあえて出したままにしています。
シンクの上はS字フックを引っ掛け、ボウルやまな板を吊るして“浮かす収納”に。小物類や調味料はミニサイズの木箱や仕切りボックスに入れています。
「キッチンの雰囲気に合うようなシンプルなデザインの収納グッズを使いつつ、仕切りを活用して中身がゴチャゴチャにならないように気をつけています。見せ方を工夫すれば、必要なものを出したままでもキッチン全体がスッキリして見えますよ」
全7回にわたってご紹介してきたキッチン収納のお悩み解決企画。
4月から新生活の良いスタートが切れるように、キッチンまわりで必要な物を整理しながら収納場所を見直してみてくださいね。
撮影/山下忠之 取材・文/丹下紋香