二十四節気ごはん~春は酸味で食養生~【Martist滝野香織】

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こんにちは! 過去のブログで秋と冬に書かせていただいた私の食生活のベースとなっている「二十四節気」。今回は春のこの時期におすすめの食養生についてお話したいと思います!


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私は昔から春が苦手……。必ず体調を崩します。憂鬱な気持ちに支配されたり、目が痛くなったり、頭痛がしたり……。このような季節性の体調の乱れにこそ、中医学(薬膳)の出番です。中医学は“未病”の対処医学なんです。

春が苦手な私は五行のうちの「肝」タイプになります(五行のタイプ診断はインターネットや書籍で簡単に調べることができます)。五行説で言う「肝」は、自律神経系や新陳代謝の機能を担い、全身のエネルギーの流れをコントロールし、精神を安定させたりする役割。その「肝」がストレスダメージを受けると、情緒不安定・消化器系の不良・血行不良・婦人科系の諸症状・眩暈・目のトラブルなどを引き起こします。「うむむ……、まさに」と、ここから私は二十四節気と薬膳の“沼”にはまっていきました。

陰陽五行説がベースの薬膳の世界では、春は「青い食材」を摂ると体をととのえられると考えられています。青い食材は、つまり緑の食材。スーパーに行くとグリンピース、スナップエンドウ、にら、菜の花、せり、うどなどが並び、春の勢いを感じますよね。他にも通年ありますが、ほうれん草も緑が強いので積極的に食べています。五味では春は酸味になります。デコポン・甘夏・はっさくなど柑橘類がたくさん売られています。酸味は肝の働きを補う性質があるんです。肝は冬に貯めこんだ栄養を、春になると排出してくれます。春は貯蔵から排出に一転するので、肝は大忙し。青い食材・酸っぱい食材を食べて肝を労わることで、春の不調を和らげることができるんです。

こちらは「グリンピースのリゾット」。雑穀で米をピンク色にして春らしく。グリンピースの甘さと生ハムの塩味が絶妙な逸品。


「グリンピース・たけのこ・アサリの春のパエリア」。サフランの黄色も春らしく、レモンの酸味も体調管理には欠かせません。


「アスパラガスとスナップエンドウのボンゴレビアンコ」


「ほうれん草と桜エビのナムル」


「鶏レバー煮」。肝は肝に効くので、レバーもよくつくります。

他、対処方法としては、軽い運動と頭皮マッサージ、腹式呼吸がいいそうです。肝のある体側を伸ばすストレッチもいいみたい。血の流れがよくなるイメージを持って、ストレッチをしています!

こうして自分の苦手な季節を知っておくと、事前に準備をすることができますよね。前の季節からの養生も大切なので、私は冬の養生を怠らないようにしています。体が冷えないように心がけたり、旬の食材を意識して摂ったり、ストレッチや運動をして血行をよくしたり。そうすることで、春の不調が軽くなる気がします。

みなさんも自分の心と体を研究してみてください。どの季節を特に養生すればいいのかがわかると、不調をやり過ごせるかもしれません。症状が起こってから対処するより、症状が起こらないように予防できるのが理想。旬のものを食べて体と対話しましょう!

取材・文/滝野香織


滝野香織
管理栄養士

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