「座りっぱなしで、脚がパンパン……」「むくみがひどくて、なんだかだるい」
デスクワークで気になるのが、美容と健康の大敵である「むくみ」。むくむと脚が太く見えたり、倦怠感や不快感が出たりするので困りますよね。今回はむくみの予防法や、むくみにくくなる正しい座り方などを解説します。
座りっぱなしの姿勢でむくんでしまうのはなぜ?
まずは、座り仕事の人がむくみやすくなる理由について解説します。
【1】リンパの流れが滞る
デスクワークばかりだと、下半身のリンパの流れが悪くなるため、体内の過剰な水分や老廃物が下半身にたまりやすくなります。
リンパとは、全身を巡る「リンパ管」を流れる液体のことです。リンパは体内の余分な水分や老廃物を回収したり、細菌やウイルスと戦う免疫系の一部を担ったりしています。
からだを動かすとリンパの循環がスムーズになりますが、座りっぱなしだとリンパが流れにくくなり、水分や老廃物がたまってむくんでしまうのです。
【2】血流が悪くなる
ずっと座っていると、太ももやおしりに体重がかかることで圧迫され、血流が悪くなってしまいます。
血液の循環が悪くなると、血液中の水分が血管から染み出して下半身にたまりやすくなり、むくみにつながるのです。
【3】ふくらはぎのポンプ機能が弱まる
ふくらはぎは「第二の心臓」とも呼ばれ、脚から心臓に向かって血液を送り出す「ポンプ」としての役割を担っています。
しかし、座りっぱなしだとふくらはぎの筋肉が使われないため、十分なポンプ機能を発揮することができません。ふくらはぎのポンプ機能が弱まると、血液の循環が滞ってむくみやすくなります。
座り仕事の人必見のむくみ対策
座り仕事が多い人は次の3つのポイントを意識して、むくみ対策を行いましょう!
【1】正しい姿勢で座る
むくみ解消のためには、正しい姿勢で座ることが大切。猫背や反り腰のような悪い姿勢で座っていると、体重による圧力が不均一にかかって血行不良につながるので注意しましょう。
骨盤を立てて座り、背筋を伸ばすのが正しい姿勢です。かかとは、ぴたりと床につけましょう。
【2】1時間ごとに立ち上がって動く
運動不足はむくみのもと! リンパと血液の流れをよくするためにも、意識的にからだを動かしましょう。
1時間ごとに立って歩いたり、足首やひざを動かしてストレッチしたりするのがおすすめです。
【3】着圧ソックスや5本指ソックスを履く
むくみの予防には、着圧ソックスが効果的です。
着圧ソックスは、脚の下部から上部に向かう血液の流れをサポートする設計になっているため、ふくらはぎの筋肉の働きをサポートしてくれます。
5本指ソックスも指の間を刺激して血行を促すといわれているので、おすすめですよ。
セルフケアに漢方をプラス
むくみで悩んでいる人には、漢方薬もおすすめです。
漢方薬のなかには、「むくみ」に効果が認められているものもあり、婦人科や循環器内科などで処方されています。
むくみの原因は、「心臓の働きの低下で余分な水分がたまる」「肝臓の働きの低下により水分や塩分が排出できない」「リンパの流れが悪くなる」などと考えられています。
漢方薬は、水分の循環をよくして老廃物や塩分を排出し、むくみの根本改善を目指します。余分な水分だけを排出するため、からだに必要な水分まで取り除いてしまうという心配がありません。
また、血流をよくすることで、心臓や肝臓の機能が回復して代謝も上がり、むくみにくいからだづくりをすることができます。
<むくみを改善したい人におすすめの漢方薬>
- 五苓散(ごれいさん):尿量が少なめで、のどが渇きやすい人に向いている漢方薬です。水分代謝を改善して体内の水分バランスを整えることで、むくみを改善へと導きます。
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【第2類医薬品】クラシエ五苓散錠 180錠 - 当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん):疲れやすくて貧血気味の人に適した漢方薬です。からだの栄養分である「血(けつ)」を補い、水分の巡りを改善して効果を発揮します。むくみのほか、冷えやめまいにも用いられます。
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上記以外にも、むくみに用いる漢方薬にはさまざまなものがあります。しかし、むくみのタイプや体質には個人差があるため、自分に適した漢方を選ばなければなりません。
自分に合った漢方薬を選ばないと、効果が実感できないばかりでなく、副作用が起こる場合もあるので注意しましょう。
適切な漢方薬を見極めるためには、漢方薬に精通した薬剤師に相談するのがおすすめ。最近は「あんしん漢方」のような、オンライン漢方サービスも話題です。
あんしん漢方では、薬剤師がAIを駆使してあなたの体質や症状に合った漢方薬を選んでくれます。スマホひとつで気軽に相談でき、お手軽価格で自宅に漢方薬を届けてくれるのでとても便利ですよ。
正しい姿勢とセルフケアで、むくみにさようなら!
長時間のデスクワークは血液やリンパの流れを悪化させ、ふくらはぎのポンプ機能を弱めてしまうのでむくみの原因となります。むくみの予防・解消には正しい姿勢で座ったり、こまめに立ち上がったりという、ちょっとした意識づけが大切です。着圧ソックスなどのアイテムも、上手にとり入れてみましょう。漢方薬で、からだの内側からむくみ解消に働きかけるのもおすすめですよ。
正しい姿勢とセルフケアで、むくみ知らずの健やかなからだを手に入れましょう!
<この記事を書いた人>
あんしん漢方薬剤師
竹田由子(たけだゆうこ)
43、47歳で出産した2児のママ薬剤師。共立薬科大学(現 慶応大学)卒、臨床薬学専門。病院で10年以上医薬品情報室に従事し、医薬品に関する情報に精通。元漢方・生薬認定薬剤師。
漢方を自身の月経痛や妊活にも活用してきた経験から「日常の不調はまず漢方」をモットーに体の不調を我慢する女性へ対し情報発信している。
症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でもサポートを行う。