毎年健康診断は受けているものの、婦人科検診やがん検診などは何をどれくらいの頻度で受けたらいいのか迷うことはありませんか?Mart世代の女性が受けるべき健診について、高尾美穂先生に教えていただきました!
悩める女性の心を軽くしてくれる!高尾美穂先生
教えてくれたのは
高尾美穂先生
産婦人科専門医・婦人科スポーツドクター・ ヨガ講師。産婦人科専門医として、女性の健 康をサポートしつつ、それぞれのライフステージ・ライフスタイルに合った治療を提案す る一方、スポーツドクターとして、女性のプロアスリートへのサポートも行っている。
女性が受けるべき5つの検診はこれ!
- 胃がん検診
- 大腸がん検診
- 肺がん検診
- 子宮頸がん検診
- 乳がん検診
勤務先の健康保健組合や自治体から、年に一度お知らせが届く一般健診や特定健診。それに加え、一定の年齢になると、上の5つのがん検診の受診が推奨されます。理由は、ほかのがんに比べて早く見つかると死亡率がグッと下がるから。
女性が注意したい子宮頸がんは20代、乳がんは40代からリスクが上がります。大腸がん検診、肺がん検診は年1回、胃がん検診、子宮頸がん検診、乳がん検診は2年に1回の受診が推奨されています。無料クーポンが送られてくる自治体もあるので、上手に活用しましょう。
婦人科検診ここをチェック①乳がん検診
リスクが高い人はエコーも併用を
2年に一度のマンモグラフィー検診を推奨。乳がんは早期発見できれば生存率が高く、元気に社会復帰ができます。間にエコー検査を挟んで毎年交互に検診を受けるのが理想で、入浴後に胸を触るなどのセルフチェックも効果的。
乳がんのリスクを高める要因
- たばこを吸う
- お酒を飲む量が多い
- ピルを飲んでいる
- ホルモン補充療法を受けている
- 妊娠・出産経験がない
- 家族に乳がんの人がいる
婦人科検診ここをチェック②子宮頸がん検診
リスクに応じて頻度を考えて
2 年に一度の検診を推奨。子宮頸がんはがんになる前の状態を発見して治療することもでき、その段階なら子宮を失わずに済みます。ウイルス感染が原因のがんなので、セクシャルアクティブの人は、毎年検診を受けましょう。
検診とは別に自費で受けると安心! 経腟エコー検査
子宮頸がん検診だけでは子宮や卵巣の状態は確認できません。エコー検査では子宮や卵巣の大きさや形が確認でき、卵巣の病気や子宮筋腫、40代後半からリスクが高くなる子宮体がんを発見しやすくなるので、追加するのがおすすめ。
Mart webでは「高尾美穂先生のお悩み処方箋」を、月に一度の配信で連載中。更年期、PMS、睡眠、自律神経など、30~40代の女性に多い体や心のお悩みに答え、心にしみるあたたかい言葉で、やさしく背中を押してくれると好評です!ぜひこちらもご覧ください。
撮影/中林 香 イラスト/モリナオミ 取材・文/酒井明子 編集/倉澤真由美