胃腸の疲れが唇ガサガサの原因かも? 内側からのリップケアを漢方薬剤師が解説

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冬場に唇が荒れてしまう原因は空気の乾燥だということは、ご存知の人も多いと思います。ところが、意外な理由でも唇のトラブルは起きています。この記事では、荒れてしまった唇の正しいケア方法や改善策についてお伝えします。漢方薬で体質改善をする方法も後半でご紹介。一年中リップクリームを手放せないという人は必見です。

治りにくい唇の荒れ……原因はなに?

寒い日が続き空気が乾燥すると、唇がひび割れたり皮がむけたり……唇のトラブルで悩む人が多くなります。しかし、なかには季節や気候に関係なく唇が荒れてしまう人もいます。

実は、唇の荒れの原因は乾燥だけではありません。唇が荒れてしまう原因は、乾燥以外にも次のようなものが考えられます。

  • 内臓の不調
  • ホルモンバランスの崩れ(生理、妊娠、更年期など)
  • 体調不良
  • 精神的なストレス

このように、季節や気候といった外的要因以外でも唇が荒れてしまうことがあります。唇が荒れないようにするには、日々の正しいケアが大切です。それでは、具体的な唇のケアについてお伝えします。

薬剤師がおすすめする唇のケア方法とは?

唇にはほかの皮膚にあるような潤いを保つための皮脂膜を作り出す機能がなく、水分保持力の低いパーツです。さらに唇は、表面の角層自体が薄いため、皮むけやひび割れなどといったトラブルが起こりやすいのです。

乾燥しやすい唇は外側から正しくケアしてあげることが必要です。唇のケア方法を具体的に3つご紹介します。

1.リップスクラブでなめらかな唇の土台をつくる

メイクした口紅を、クレンジングやリムーバーできちんと落とすことは唇のケアの最低条件です。専用のリムーバーを使うことで、口紅だけでなく日中についた汚れをしっかり落とし、その後のケアの効果を十分に発揮させることができます。

しかし、マスク生活が続くと口紅を使わないという人もいますよね。「口紅を使わないからリムーバーとは無縁」という人にこそ「リップスクラブ」をおすすめします。

リップスクラブは唇の古い角質や汚れを落とし、表面をつるんとなめらかにするアイテムです。小さな粒が配合されていて、カサつきを取り除き、唇の縦ジワやくすみを解消します。

ただし、毎日使用すると健康な角質まで取り去ってしまうので、週1〜2回を目安に使用しましょう。

リップがきれいにつかない、唇がカサついてくすみやすいなどといった場合は、まずはリップスクラブで唇のベースを整えましょう。

2.リップクリームなどで保湿する

きれいな唇の土台ができたらしっかり保湿することが大切です。唇の保湿にはリップクリームを使いましょう。

とくに乾燥が気になるときは、色素や香料が入っていないものを選ぶようにしてください。

リップクリームを塗る際のポイントは以下の2つです。

  1. 塗る前に唇を軽くティッシュオフする(油分や汚れを取って清潔にします)
  2. 縦ジワに沿って塗る(シワの奥まで浸透しやすくなります)

長時間外出するときは、定期的なリップクリームの塗り直しも忘れないようにしましょう。

保湿にはリップクリームのほかに、リップバームやリップ美容液、唇パックなどもあります。ご自身の唇や用途に合うものを見つけてみてください。

3.不織布マスクとの間にはガーゼをはさむ

マスクをしていれば外気からの乾燥をある程度防ぐことができます。しかし不織布マスクを着用すると、唇との間で摩擦を起こし、唇の荒れや悪化につながることもあるため、唇の荒れがひどいときは、マスクとの間にガーゼをはさむといいでしょう。

また、マスク着用前にリップクリームなどでたっぷり保湿しておくと保湿効果が高まるだけでなく、マスクとの摩擦防止にもなります。

外からのケアで治らない唇の荒れは漢方で中から改善しても

これまでお伝えしたケア方法は、おもに乾燥が原因で唇が荒れてしまっている人に有効です。しかし、どんなにケアをしても繰り返し唇が荒れてしまう場合は、からだの内側の不調が原因である可能性がありますからだの中から不調を整えるには漢方薬がおすすめです。

唇の荒れの内的要因として「内臓の不調」や「ホルモンバランスの崩れ」「体調不良」「ストレス」をご紹介しましたが、漢方はからだの内側からアプローチしていくのでどの症状にも効果的です。

漢方では、唇のトラブルには胃腸などの消化吸収機能の低下が関係していると考えます。消化管と直接つながっている唇は、とくに胃腸の影響を受けやすいといわれているのです。

胃腸に不調があると、唇に十分な栄養やうるおいが行き届かず、乾燥や荒れが起こりやすくなります。

そのため漢方では、血(けつ)の不足や巡りを改善し、からだ全体に栄養を行き渡らせるなどのアプローチで、胃腸や唇の状態を整えます。

唇の荒れ改善におすすめの漢方薬

唇の荒れと関係する「胃腸の不調」は、とくに辛いものの摂りすぎや暴飲暴食などで胃に熱がこもっている状態のときに起こりやすくなります。

唇の荒れは胃腸の調子を知るバロメーターともいえるのです。
それでは胃の熱を取り除き、胃腸を元気にする漢方薬をご紹介します。

・半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)
食欲がなく、軟便または下痢の傾向などがある人によく使われます。


【第2類医薬品】半夏瀉心湯エキス錠Fクラシエ 36錠
・黄連解毒湯(おうれんげどくとう)
のぼせ気味で顔色が赤く、イライラして落ち着かない傾向の人によく使われます


【第2類医薬品】「クラシエ」漢方黄連解毒湯エキス顆粒 24包


漢方薬を選ぶときは自分に合ったものを

漢方薬は自然由来の成分からつくられ、からだに優しく働きます。また、漢方薬の選択は、その人の体質や体調などで異なります。

からだに優しい漢方薬でも、体質に合っていないと期待する効果があらわれなかったり、副作用が生じてしまったりする可能性も。

自分に合う漢方薬を見極めるには漢方薬局などに足を運ぶほか、漢方に詳しい薬剤師がAIを活用し、個人に効く漢方薬をお手頃価格で自宅まで郵送してくれる「あんしん漢方」などのオンライン漢方サービスを活用してみては。

●あんしん漢方(オンラインAI漢方):https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/?tag=222332b9mart0014


 

一年中コンディションの良い唇を目指そう

長引くマスク生活だからこそ、マスクを外したときにがっかりしたくありません。からだの外側からも内側からもケアを怠らず、プルプルでツヤツヤの唇を目指しましょう!

<この記事を書いた人>

あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師 篠原明宏
薬剤師。東京薬科大学卒業。大学院にて子宮内膜症の研究に携わり修士課程を取得。その後、中国の上海中医薬大学に留学し本場の中医学を肌で学ぶ。帰国後は保険調剤薬局にて管理職、役員を経験。最新医療の知識と伝統的な東洋医学の多方面から患者様の現状にあった健康サポート提案を得意とする。

現在は、漢方のプロがAIを活用して自分に適した漢方薬を選びお手頃価格で自宅に郵送してくれる「あんしん漢方」でも情報発信をしている。
●あんしん漢方(オンラインAI漢方):https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/?tag=222332b9mart0014

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