光GENJIの大ファン!NON STYLE井上裕介さん×佐藤アツヒロさんの”本音人生論”

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こじだん連載第2フェーズ、第2弾のゲストは、人気お笑い芸人のNON STYLE・井上裕介さん。子どものころから光GENJIの大ファンだったという井上さんと、大好きな漫画や、そこから見えてくる考え方や価値観について熱いトークを展開。おふたりの本音をお見逃しなく!
※お写真は、発売中のMart6月号をご覧ください。

子どものころから光GENJIの大ファンだという、NON STYLEの井上さん。佐藤さんへの熱い想いから、対談はスタート!

井上 僕は子どものころから光GENJIが大好きで、小学生のころは佐藤さんと諸星さんの下敷きを持ってたんです‼(興奮気味)

佐藤 グループの下敷きを持っていたのではなく、個人の下敷きなんですか!?

井上 そこはもう、それぞれの下敷きを1枚ずつ……‼

佐藤 でも僕と諸星くん、タイプ違わない?(笑) どっちも好きだったんですか?

井上 当時の僕からすると、諸星さんはやんちゃ、さらに年上の内海さんは大人な印象で、ちょっと遠い存在でした。でも佐藤さんはかわいくて、親しみやすさを感じて好きだったんだと思います。

佐藤 今日、実際に会ってみてどうですか?

井上  いや、もう感動ですよ‼  イメージどおりの方。最近はクールでシャイな印象でしたが、お会いして納得しちゃいました。

佐藤  (少し照れる)

井上  僕、子どものころは本当に光GENJIに入りたくて!  バンダナやヘアバンドなんてそのころは知らないから、おかんのそでまくりバンドを頭につけて、ローラースケート履いて遊んでいました!  バンドだから頭が締めつけられて、めっちゃ痛いの(笑)。

佐藤  そりゃそうでしょ。そこ、本当はバンドじゃなく、バンダナだからね(笑)。

自分ひとりの力は小さい。弱点をさらけだせば人生は豊かに
仲間の大切さを教えてくれたのが『ONE PIECE』

—-おふたりには実は、ジャンプ漫画好きという共通点があります。

井上  ジャンプ歴は30年で、今でも定期購読で毎週読んでいます。

佐藤  途中で卒業してしまう人が多いのに、すごいですね。

—-なかでもおふたりとも『ONE PIECE』がお好きと聞きました。

佐藤  僕が『ONE PIECE』にハマったときは、61巻まで発売されていました。知り合いから何度も勧められて、今さらと思いつつ読んでみたら、最初の数十ページで夢中に!

井上  わかります。僕は連載初回から読んでいて、これはやばい作品が始まったと思いました。

佐藤  僕はドラマでも映画でも、最初の10分以内でハマれないとダメなタイプ。でも『ONE PIECE』はすぐにハマった。シャンクスがルフィに帽子を被せた時点で、虜でしたね。

井上  『ONE PIECE』の魅力は、主人公が強すぎないところだと思うんです。弱いところがあっても、そこを仲間が補うのが本当に素敵。ルフィは自分だけでは敵に勝てなくても、仲間がいるから勝てるんです。そこはお笑いにも通じていて、大喜利ができない人、ギャグができない人、漫才ができない人もいる。でもその集合体がお笑いなんです。

佐藤  僕も同じです。『ONE PIECE』は人と人とのつながりで輪ができていて、それぞれがお互いの気持ちをちゃんとわかっているんです。ルフィを中心に集まっているけれど、ほかの仲間の関係も熱いんですよね。それを象徴しているのが、ナミが仲間になるシーンだと思います。初心者にもおすすめのシーンです。

井上  ナミは強がりますが、最終的にはルフィに頼ることに。

佐藤  でも助けを求められると、ルフィは当たり前のように助ける。王道ですが、とてもいいシーンです。僕の生き方の原点のひとつにもなっています。

驚いたのは井上さんと僕はちょっと価値観が似ているということ
「弱点をさらけだせば悩みの少ない人生が送れる」

井上  子どものころ、僕は鍵っ子でひとりの時間が多かったんです。そのためいつもみんなでワイワイしたり、誰かに頼るということにすごく憧れていました。その反動で大人になって頼れる仲間を増やしたい! みたいな。だから僕は、ルフィのように仲間が多ければ多いほど、人生は豊かだと思います。

佐藤 じゃあ漫画との出合いは大きかったのではないですか? 考え方や思考ができあがってくる時期に出合ったのが、まさに漫画なんですね。

井上 そうですね。だから『ONE PIECE』や『スラムダンク』のように、チームが熱い漫画が好きなんだと思います。

佐藤 僕も井上さんと、とても考え方が近いんですよね。僕は小さいころはふたりの姉とばかり遊んでいたのですが、小学生になると男友達と遊ぶように。そこから男友達とワイワイ騒ぐ楽しみを知り、さらに漫画と出合って考え方が広がっていきましたね。漫画の主人公も悩んでいるじゃないですか。それを仲間が助ける姿に憧れて、その方法がベストだと気づかされました。本当に漫画は人生の教科書ですよね!

井上 結果、自分ひとりの力って小さい。自分だけで解決するのは、心が強くないとできないと思います。頼ること、弱点をさらけだすことを恥ずかしいと思わないほうが、悩みの少ない人生を送れるんじゃないかな。そうは言ってもプライドもあるのでなかなか難しいところもあると思いますが、でも、そうしたほうが人生は好転すると僕は思います。僕はそういう人間になれるように努力をしています。

佐藤  本当に僕も同意です。価値観が似ている。でも井上さんは言い方が上手!  僕が言うとストレートできつくなるときもあるんですが(笑)、伝え方が本当にうまいですね。

人の大切さに気づけたのは20代の辛い経験があってこそ

「芸人ポーズ」僕にも教えてください(アツヒロさん)

「お笑い芸人さんがよくやるポーズは?」と佐藤さんに聞かれた井上さんがやったのが、"さんまさんポーズ"。芸人さんは決めポーズが少ないようで、ご自身のポーズとして生み出したのが、この写真。最後にはこんな名言も飛び出しました。「カッコいいの教科書はジャニーズにある」(井上さん)

アツヒロさん、僕の考える「ジャニーズポーズ」やってみていいですか(井上さん)

ジャニーズ愛の強い井上さんは、昔から数あるアイドル誌や写真集を買って、カッコいいポーズを研究していたそう。この日は佐藤さんから直接、ポーズ指導を受けられて、大興奮! 逆に「ジャニーズの人たちは、よくこういうポーズをしていませんか?」と聞き、困惑させていました。「カッコいい人がやると素敵なのに、僕がやると、なんか違うんですよね(笑)」(井上さん)

周りを巻き込むのもとことん向き合うのもどちらもあり

—-ところで、おふたりがポジティブでいられる秘訣はなんですか?

井上  僕も落ち込むことはあります。でも次の日に持ち越すのがいやで、そのまま寝ないようにしています。友達と飲んだり、楽しい感覚を取り入れて寝ると、次の日に少しハッピーになれている気がします。

佐藤  僕は前提を低くしておけば、あまり傷つかないですむかなと思う。ちょっとしたことでも楽しいと感じられる。僕は井上さんみたいに、すぐには気持ちの切り替えができないですね。ネガティブな出来事に向き合ってしまうんです。

井上  僕はひとりでは戦えないから、周りを巻き込んで乗り越える。

佐藤  ひとりで戦うと辛くなっちゃいますよね。僕は20代前半に辛いことがあったとき、周りが励まして優しくしてくれたことがあり、友達っていいなって思えた。このときに初めて存在の有難さを感じました。

井上  なんかそれくらいの年齢までって、ひとりで生きている感覚がある。僕も24歳のころ、借金があり本当に日々の食事代もなくて……。財布を忘れたふりをして、女性に毎日おごってもらっていました(笑)。本当に最低なんですが、でもその人たちがいなければ僕は生きていけなかった。そこから人付き合いを大事にできるようになりました。

佐藤  井上さんは、具体的に男性でカッコいいと思う人はいる?

井上  目力のある人。あと、僕があまり背が高くないので、そこは似ているけれどカッコいい男性。三上博史さんとか好きですね。

佐藤  いっしょ!(笑)

井上  大人になったらドラマ『世界で一番君が好き!』みたいに、スクランブル交差点の真ん中でキスすると思ってました(笑)

佐藤 (笑)。そのシーンは置いておいても、僕と井上さんは本当に価値観が似ていますね。話していて、とても楽しかった‼  またどこかで会った時は、ぜひ声をかけてください。

井上 うれしいなあ。もちろんです!!

\撮影こぼれ話/
井上さんが次々に繰り出すポーズに、佐藤さんも次第にノリノリに。いつもなら見られないポーズも、たくさん飛び出しました!

《編集後記》
「いやあ、うれしいなあ。本当にご褒美みたいな撮影ですよ!」と興奮気味にお話しする井上さん。撮影現場は笑いが絶えず、おふたりでどんどん話が弾んでいくのが印象的でした。井上さんの愛ある暴走?を、佐藤さんが微笑ましく見守りながらも、「じゃあ、こうじゃない?」と応えてくださったのが、名シーンにつながったり……。〝予期せぬことが起きることこそ、対談の醍醐味 ! 〞と、しみじみ感動いたしました。

〈 Profile〉
佐藤アツヒロさん
1973年神奈川県生まれ。1987年 、光 GENJIとしてデビュー。2000年『ララバイまたは百年の子守唄』で初舞台を踏み、以降、数々の作品に出演し舞台俳優として高い評価を得る。アツヒロさん演出の舞台「楽屋 ー流れ去るものはやがてなつかしきー」は、5/31(月)~6/13(日)浅草九劇にて上演決定。

井上裕介さん
1980年大阪府生まれ。お笑いコンビNON STYLEのツッコミを担当。2008年に「オートバックスM-1グランプリ2008」で 優勝。「Day of the legend」名義でソロ歌手活動も行う。ブログ「NON STYLE井上のポジティブブログ」やYouTube「NONSTYLE INOUE 365」を日々、更新中。

※SNSを含む本ページの一切の無断転載および複写複製(コピー)を禁止します。

Mart2021年6月号 佐藤アツヒロのひとり座談買い「特別編」
vol.23 NON STYLE 井上祐介さんより

撮影/中田陽子 スタイリング/佐藤美保子(佐藤さん) ヘア・メーク/松原美穂(佐藤さん) 取材・文/酒井明子 編集/菊池由希子 構成/上原奈緒

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