緊急事態宣言が解除され、「新しい日常」がはじまってからはや半月以上が経過し、皆さんもそれぞれ注意を払いながら“ふだんの暮らし”に戻りつつあるところだと思います。
そんななかで、「夏のマスク」の暑さに辟易している方も多いのではないでしょうか?かくいう私もその一人。長らく不織布マスクを使用していたのですが、もはや呼吸するだけで苦しい…。そこで、Mart web発で大きな話題となっている「おさかなマスク」にチャレンジすることを決意しました。
【型紙・作り方ダウンロードあり】HKマスクを超える⁉願いがぜんぶ叶う、夢の「おさかなマスク」誕生!
私自身は洋裁がまったくと言っていいほどダメなのですが、奥さんがかつて犬服のネットショップをやっていたこともあり、ミシン使いならお手の物。そんな環境があったからこそのチャレンジでもあったわけですが…。
材料は着なくなったシャツと、接触冷感の生地に決定!
もともとが暑さ対策のためだったこともあり、いくつかの接触冷感生地をネットで取り寄せていました。その中からもっとも涼しそうなものをチョイス。
表も、夏ですから最低限の通気性は必要ですが、あまり目の粗いものだと飛沫すら防げず“本末転倒”になってしまうし…。そんなことを考えながらクローゼットを物色していたら、ちょうど良さそうなものを発見!
アイロンすらかけず、その存在を忘れ去られていたボタンダウンのシャツ。織りは細かいですが生地が薄めで、しかも色が夏に合いそうな水色…こちらに即決!
型紙に合わせてカット、ミシン使い…すべてが(ほぼ)初体験!
さっそくダウンロードした型紙を私の顔の大きさに合わせて110%に拡大コピーしてからカットし、シャツ生地に重ねます。なるべくロスが出ないようにとアドバイスを受け、水で洗うと消えるタイプのチャコペンでなぞり、裁ちばさみでカット。いやー、まっすぐ切るだけでもなかなか難しい。「簡単そうですね」と口で言うのは簡単だけど、こういう部分はやってみないと実感できないところです。
同じ要領で裏地もカット。
そしていよいよミシンに移ります。上糸・下糸などのセットはすべてお任せ(すみません…)。ただ踏むだけのチート状態ですが、家庭科の授業以来いっさい触れていないのでお許しを。返し縫いもどこまで返すのか、最後はどこで止めればいいのか…わからないことだらけでしたが、どうにかこうにか縫い進めていきます。
ミスすまいと、手に余計な力が入っていますね(笑)
くちばしみたいにならないための「縫い目カーブ」。意外とうまくいった!?
調子にのって一気にフィニッシュ!ゴムは不織布マスクからリサイクル
マニュアルに沿って縫っていくと、一見「これで大丈夫?」という形になっていきます。最後に一気に表に返すわけですから、当たり前なのかもしれませんが…。
ゴムは事前に買えなかったため、使用済みの不織布マスクをリサイクル。本誌ライター加藤さんが、そのつくレポで書いていた「不織布部分を外にして縫ってOK!裏返すと内側に収まります」というアドバイスに従って進めると、こんな感じに。
当たり前ですが縫い目がバッチリ見えます。こちらを裏返すと…
おお!確かにすべてがうまくおさまりました。洋裁って奥が深い……。
なかなかの清涼感。場所に合わせてフィルター機能を利用
おさかなマスクが人気になった要因は、作りやすいだけでなく「フィルター機能を持たせられる」こと。そこは作者のはまくまさんが参考にした「HKマスク」と共通の機能です。
私は、外を散歩する程度であればこのまま、電車に乗ったり、会社で仕事をしたりする際にはティッシュペーパーを2つ折りにしたものを2枚重ねて入れています。
それでも自分の実感としては、普段使っている不織布マスクより苦しくない感じ。これならいくつかつくって、使いまわしてもいいかも!と思いました。
肝心の涼しさですが、生地が薄いぶん悪くない感じですが、接触冷感生地は、当たり前ですがずっとつけているとあったまります。いちど外して風を当てるとまたひんやり。
見た目的にも、ファッション性は皆無だった不織布マスクに比べると、少し気分が上がる!マスク作りにハマる読者の皆さんの気持ちが少しわかった気がします。
【最新情報!】
6/27(土)発売予定のMart8月号に、おさかなマスクの原寸大改良型紙のとじ込み付録&涼しいつくり方が掲載されます!うまくダウンロードやプリントができなかった方も、ぜひ8月号を買ってチャレンジしてみてください。
撮影・文/小松伸司