段ボールDIYのメリットと、押さえておくべきつくり方の基本について三木さんに教えてもらいました。身近な材料&道具で、難しいテクニックも必要なし! ぜひトライしてみてください。
三木さんの考える「段ボールのここがすごい!」
1.誰もがいつでも手に入れやすい
多くの荷物は段ボールに入って流通しているの1で、〝自宅に段ボールが届く=それを材料にできる〞のが段ボールDIYの強み。何も貼られていないものを使いたい場合は、ホームセンターで購入も可能。
2.素材そのままの風合いが生かせる
色などは塗らずに、段ボールの茶色の素材のままに作品を仕上げることが多いです。柔らかい風合いになり木目製品とのなじみもよく、ナチュラルなお部屋ならインテリアになじませやすいんです。
3.軽くて丈夫、そして加工もしやすい
段ボールは裏側を見るとうっすらと線が確認できます。線と水平方向を「横目」、垂直方向を「縦目」と私は呼んでいるのですが、当然折り曲げやすいのは横目。厚さもいろいろあるので、つくるものによってチョイスを。
気軽に手に入る道具がとっても役に立ちます
〈左から〉カッターとハサミは一般的な大きさで大丈夫。仮押さえに洗濯バサミが役立ちます。切り口の処理に水貼りテープが便利。カッターを使うことが多いのでカッターマットは必須、両面テープ、ガムテープ、養生テープは仮止め時に厚さによって使い分けを。接着はほぼ木工用接着剤で。折り曲げるときに使うアルミ物差し、切る・折る・線をつけるための鉛筆、30㎝以上測れる物差し。すべて三木さん私物。
段ボールDIY必携道具があります
「段ボール箱を切って何かつくるときに、こんな道具があると便利です。おうちにあるものを最大限に使いつつ、ハサミやカッターは切れ味が悪いと怪我につながるので注意しましょう」(三木さん)
段ボール加工の基本作業を覚えて
「段ボールクラフトをつくるときには、5つの作業が基本になります。上でお話しした段ボールの「縦目」「横目」や、厚みによっても異なりますが、まずは練習してみましょう♪」(三木さん)
\切る/
基本的には切るのはカッターで。物差しと鉛筆で線を引き、物差しは置いたまま、それに沿うようにカッターを引きます。厚みによって何度かなぞります。
\切る/
角を丸くするなど、曲線を切る場合や、切る長さがとても短いときなどはハサミで。ハサミを動かすのではなく、段ボールを動かすようにしましょう。
\折る/
平たい段ボールを折り曲げる場合は、アルミ物差しを当て、沿うように手前に折り曲げます。長さがある場合は場所を変えつつ折り目をつけていきます。
\曲げる/
段ボールの裏側に薄く見える線に対して、水平方向(横目)に力を加えていくと、このように折り曲げが簡単。硬い場合は何度も繰り返します。
\貼る/
段ボール同士や段ボールに何かをつけるときは、その面に対して全体的に接着剤を塗り広げて合わせます。角だけなど一部分のみは剥がれやすいですよ。
接着剤をしっかり乾かすことが何よりも重要。気温や湿度にもよりますが、半日から1日かけてしっかり乾かしたいですね。仮止めは、厚みに合わせて、テープの種類や洗濯バサミなどを使い分けましょう。
Mart2021年5月号 捨てる前に!「段ボールDIY」でお部屋が大変身♪ より
撮影/中林 香 クラフト製作/三木芽久美 取材・文/新里陽子 編集/小橋健太郎 WEB構成/上原奈緒