鶏もも肉レシピのなかでも、ステーキであるチキンソテーはみんな大好きな定番メニューのひとつ。今回はチキンソテーをより美味しくする3種のソースと、基本となる焼き方を人気料理研究家・上島亜紀さんの著書「家ごはんの基本」からご紹介します。基本を押さえれば、外はパリパリ、中はジューシーな理想の焼き加減に! 毎日のおかずはもちろん、おもてなしにも使えて便利です。
鶏肉が美味しくなる焼き方3つのポイント
鶏もも肉は、子どもも大人も食べやすく、家計的にもやさしい食材です。家ごはんに登場回数が多い食材でもありますが、ていねいに下処理することで、定番のチキンソテーがもっとおいしくなります。
ポイントは焼く前と後!下処理と余熱にあり
鶏もも肉は思っている以上に水分を含んでいます。この3点を守れば外はカリッ、中はジューシーなチキンソテーに仕上がります。
- キッチンペーパーに包んで、余分な水分をしっかり取り除く
- 室温に戻して焼く
- 火がほぼ入ったところで焼くのを止め、余熱で仕上げる
チキンソテー ハーブ焼きのレシピ
材料(4人分)
- 鶏もも肉 2枚(各300gくらい)
- 塩 小さじ2/3
- オリーブオイル 小さじ1
- にんにく 1カケ
- ハーブ(ローリエ、タイム) 一握り
- バター 10g
つくり方
- 鶏もも肉はキッチンペーパーを2枚重ねにし、1枚ずつ包み、室温で30分置く。
- 1のキッチンペーパーをはがし、皮目にフォークで穴を数カ所あける。身の厚い部分に隠し包丁を入れて半分に切り、塩をし、手でなじませる。
- フライパンにオリーブオイルを引き、芽を取って包丁の腹でつぶしたにんにくを香りが出るまで中火で熱する。
- 2を皮目から焼く。焼きながらキッチンペーパーで余分な油を吸いとる。
- 皮目がこんがりと焼き上がり、側面の身が2/3まで白くなったらひっくり返してハーブを入れる。
- ほぼ火が通ったところで5を取り出す。二重にしたアルミホイルで手早くハーブと一緒に包んで5分ほどおく。
- アルミホイルを開け、鶏肉から出た焼き汁とハーブをフライパンに戻し、バターと一緒に煮詰める。
- 器に盛りつけ、お好みでレモンを添えていただく。
ジューシーさのポイントは“余熱”
しっとりジューシーに仕上げるときは、焼き上がり直前に二重にしたアルミホイルに包み、余熱で仕上げます。ホイル内に、透き通った肉汁が出ればOK。
チキンソテーを飽きずに楽しめる3種のソースバリエーション
【1】基本のトマトソース
肉料理にもスパゲティにも合う、万能ソース。まとめてつくって冷凍しておくと便利です。
材料(4人分)
- 玉ねぎ 1/2個
- にんにく 2カケ
- オリーブオイル 大さじ3
- トマトの水煮缶 1缶
- 白ワイン 大さじ2
- ドライハーブ(イタリアンミックス) 小さじ1/2
- 塩 小さじ1
つくり方
- 玉ねぎ、にんにくはみじん切りにする
- 鍋にオリーブオイルとにんにくを入れ、中火で香りが出るまで炒める。玉ねぎを加え、さらに炒める。
- 2にトマトの水煮缶、白ワイン、ドライハーブを加え、2/3くらいの量になるまで煮詰める。
- 塩で味を調える。
【2】照り焼きソース
ご飯がすすむ味で、子どもも大好き。みじん切りの玉ねぎでさっぱりと食べられます。
材料(4人分)
- しょうゆ 大さじ2
- コンソメ 顆粒小さじ1/2+水50㎖
- 砂糖 大さじ1
- 玉ねぎ極みじん切り 大さじ3
つくり方
余熱用のアルミホイルを開け、鶏肉から出た焼き汁と材料をフライパンに入れ、煮詰める。
【3】バルサミコソース
バルサミコ酢としょうゆは、相性抜群。バターと煮詰めてより濃厚な味わいに。
材料(4人分)
- 煮詰めたバルサミコ酢 大さじ1/2
- しょうゆ 大さじ1+1/2
- バター 30g
- 塩・こしょう 各適量
つくり方
余熱用のアルミホイルを開け、鶏肉から出た焼き汁と材料をフライパンに入れ、煮詰める。
チキンソテーの献立に悩んだら…
【付け合わせ】基本のグリーンサラダ
食べ応えのあるチキンにはシンプルなグリーンサラダを添えて。しっかり下準備をしておけば鮮度をキープでき、つくりおきが可能に。
レタスやグリーンリーフを食べる分だけ洗って水切りするのは面倒なので、新鮮なうちに一度洗ってしっかり水をきり、1回分ずつ保存袋に入れて冷蔵庫へ入れています。こうしておけば、いつでもパリッとしたサラダが食べられます。複数の野菜を組み合わせることで、見た目も美しく、食感にも変化が出て、おいしいグリーンサラダになりますよ。
忙しい朝にも便利ですし、スモークサーモンを合わせたり、ステーキに添えたりと、使い勝手も抜群です。
グリーンサラダのレシピ
材料(4人分×2食分)
- レタス 1株
- グリーンリーフ 1株
- きゅうり 1本
つくり方
- レタス、グリーンリーフは水分が多くて傷みやすい芯を外し、食べやすい大きさに葉をナイフでちぎる。
- きゅうりは横半分に切り、スライサーで縦長に薄くスライスする。
- 1と2をサラダスピナーに入れ、たっぷり水を張る。
- 水を替えながら2回ふわっと洗い、5分間水につけておく。
- 4の水分をサラダスピナーでしっかりきり、保存袋に入れ冷蔵庫で30分以上休ませる。このときに1回分ずつ保存袋に分けておくと便利。
ポイント:きゅうりはスライサーで縦長にスライス。ひらひらとして見た目も美しく、ドレッシングもよくからみます。
ポイント:よく水をきり、1回分(家族で食べる分)ずつ 保存袋に入れて冷蔵庫へ。「わが家の冷蔵庫には、いつも入っています」
教えてくれたのは
上島亜紀さん
料理家。食育アドバイザーやジュニア・アスリートフードマイスターの資格を持ち、幅広いレシピ提案で女性誌やメディアで活躍中。 『考えなくていい冷凍作りおき』(ナツメ社)など著書も多数。
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撮影/安彦幸枝 フードコーディネート/上島亜紀 編集・文/梅津有希子 構成/Mart編集部
Mart BOOKS
ファミレスよりおいしい 家ごはんの基本 より再構成