日ごとに寒さが増す今の季節、今年は特にウィルス対策をばっちりしたいですよね。インフルエンザなどの抗ウィルス作用も期待できて、疲れてしまった心もリラックスさせてくれるお茶があります。それは「深蒸し茶」。飲んだとき、まろやかでコクのある風味と優しい甘みが残るお茶なんです。あたたかい深蒸し茶で心も体もあたたまって、この冬を乗りきっていきましょう!
「深蒸し茶」と普通煎茶との違いって?
実は何気なく飲んでいる日本茶にも、種類があるんです。大きく2種類に分けると、色は透明感のある薄い黄緑色や黄金色で、香りがよくたち、すっきりとした口あたりの「普通煎茶」。そして、色は濃い緑色で、香りよりもコクが強く、とろっとしたまろやかな口あたりの「深蒸し茶」です。
左から、普通煎茶と深蒸し茶
茶葉を比べてみても、一目瞭然!普通煎茶は針のような形をしていますが、深蒸し茶は細やかな粉のよう。茶葉がつくられる工程のなかで、”葉を蒸す時間”によってこんなに違いが出るんです。
【普通煎茶】
【深蒸し茶】
深蒸し茶が多くつくられるところは日当たりの良い土地。茶畑では充分に光合成された厚みのある葉が育ちます。その分、摘まれた葉はよく蒸さないといけません。普通煎茶をつくるときよりも数十秒ほど長く蒸していくと、葉がやわらかくなり、最終的に細やかな茶葉に仕上がります。標高の高い山の茶畑などでは葉はすらりと伸び、長く蒸す必要もないため、多くが普通煎茶となります。
どちらの葉も蒸したあとには揉まれ、乾燥、火入れなどいくつもの工程を経て、美しい茶葉に加工されます。
インフルエンザ予防も期待されている、絶好のホットドリンク!
お茶に含まれている成分”カテキン”には殺菌効果があり、インフルエンザ予防には一定の効果があるとされています。そのため、寒い時期は普段よりも積極的にお茶を飲むことをおすすめします。トイレが近くなるから・・と敬遠しがちな人は、ぬるめのお茶でうがいをしても効果的。深蒸し茶でも普通煎茶でも予防の効果は変わらないので、そのときの気分や好みで選んでもOKです!
すがすがしい山の中にいるような香りの深蒸し茶を発見!
深蒸し茶の多くは普通煎茶に比べると香りがやや残りにくいのですが、「お茶は香りも楽しみたい!」という人にぴったりの深蒸し茶があるんです!
川霧のかかる日あたりの良い山に囲まれた、静岡県森町の松浦製茶(株)がつくる「緑粋」。
淹れたての湯飲みからも、飲んだときにも“まるで森林浴をしているかのような清涼感のある香り”を感じられます。目も癒されるような深緑色の見た目にほのかな渋み、あとにはじんわりと甘みが広がります。担当の松浦さんによると、緑粋にはチョコレートやどら焼きも合うのだとか。恵まれた自然環境と、畑の土づくり、熟練の職人による製茶工程を経てつくられる深蒸し茶なのだそう。
深むし茶 「緑粋」 ¥1,000
自分好みの深蒸し茶をみつけて、楽しくあたたまる!
お茶を飲むと、ほっと落ち着くのは”テアニン”という成分の効果だと考えられています。とくに深蒸し茶は飲んだあとに残る甘みやまろやかさで心までリラックスできるため、なにかと忙しいときやストレスを感じているときにはもってこいのお茶。一息つきたいおうち時間の中で、色々な産地やつくり手の深蒸し茶を飲み比べてみるのも面白いかもしれません。冬の心配事やストレスを乗りきれちゃいそうな、あなた好みの深蒸し茶に出会えますように!
【お問い合わせ先】
松浦製茶株式会社
http://matsuura-seicha.com/
https://matsuura-seicha.shop-pro.jp/(オンラインショップ)
文・写真/松下文香
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