「我が家の防災」このくらい！【Martist滝野香織】

毎日の家事おつかれさまです。
さて、9月1日は防災の日。我が家では、家族で災害時の避難場所の確認やシミュレーションをする日にしています。防災グッズの確認もします。そして何より、「いちばん大切なのは自分の命」と家族に伝えています。

こちらが我が家の防災グッズです。リュック形の持ち出し袋はありません。家から出ないといけないような災害では、小さな子どもを抱えていたら逃げるだけできっと精一杯。おそらくスマホと財布だけを持って…。持ち出し袋を出すより逃げたいと思うだろうからです。私の住んでいる地域は住宅街なので逃げるときは落下物が心配。ヘルメットだけは折りたたみのものを玄関に置いてあります。

3つの段ボールのうち、2つは水です。1箱は長期保存できる水。500㎖が使い勝手がいいとテレビで知りました。もう1箱は2Lを6本。こちらはどこにでも売っているもので、本当はもう1箱準備しておきたいところです。

最後の1箱の中身がこちら。少ないように思えるかもしれもしれませんが、私は自宅避難を想定しています。常に家にあるものは、ここには特別入れていません。

防災グッズで大切なのは「灯り」かと思います。スマホを枕元に置いて寝ているので睡眠時の灯りはスマホ、懐中電灯も各部屋のベッドの下に1つずつ置いてあります。防災グッズにはヘッドライトが絶対おすすめ！両手が空いて、視界を照らせるのはとても大切。一度使うと虜になります。

そして多機能ラジオ。これは乾電池、太陽電池、手回しの3つの電源があり、USBもあるのでスマホの充電もできます。避難所に持って行くことも考えて、イヤホンも忘れずに。最後に乾電池！もちろん家にも常に買い置きはあるのですが、防災グッズは電池が必要なものが多いので入れてあります。

食べ物はこちら。避難所で支給される食事でいちばんの悩みが野菜不足だと聞きました。長期保存の野菜ジュースや野菜スープはおすすめです。自治体が用意している食べ物は和食が多い印象なので、洋食も入れました。もちろんこれだけでは、支援物資が届くといわれている3日分は足りません。私は災害時も自炊できる準備が必要だと思います。ライフラインが止まっても「カセットコンロ」と「高密度ポリエチレン袋」があれば調理できます。

災害時用ミネストローネ
※湯せん調理可能な高密度ポリエチレン袋使用。

（材料）2人分
トマトジュース…1パック（200㎖）
ツナ缶（マグロ油漬け）…1缶
ショートパスタ…50ｇ
水…200㎖
コンソメ…顆粒1袋（4.3ｇ）
こしょう…お好みで
ハーブソルト…お好みで

（つくり方）
1．ショートパスタ（マカロニ・フリッジ・サラダスパゲティなど）は水に浸して1時間ふやかす。

2．鍋に湯を沸かし、皿を沈めておく。

3．高密度ポリエチレン袋にトマトジュースを入れ、トマトジュースのパックに水を入れて注ぎ（これで水とトマトジュースが同量）、ツナ缶を汁ごと、顆粒コンソメ、①を入れて口をぎゅっと縛る。

4．鍋に入れて10分加熱する。

5．皿には袋ごと入れ込み、皿を汚さないようにする。お好みでこしょうとハーブソルトを振る。

こちらを一度練習してみるといいと思います。災害時食の意味も込めて、ショートパスタ・サバ缶・ツナ缶・コーン缶・レトルトカレーは常に買い置きをしていて、ローリングストックをしています。ローリングストックとは日常的に非常食を食べて、食べたら買い足す方法。災害という非日常の中、食べ慣れないものを食べるのはかなりのストレスだと思うので、ローリングストックはいい方法だと思います。

最後に、家族に「防災意識」を持ってもらうための方法ですが、映画「サバイバルファミリー（2017年）」がおすすめです。こちらは、普段、防災に対する意識の弱い家族がいきなり災害に合ったらどうなるかがリアルに描かれていて、本当におもしろいです。家族で見ると笑えるし、防災に対する意識が高まります。あとは、地域の防災イベントに参加してみることです。地域にどれだけの備えがあるのか知ることができるし、防災食のお土産をもらえたりします。今の時期は、あまり開催されていないかもしれませんが、子どもと一緒に参加してみるといいですよ。

住んでいる地域、避難場所によって家の備えは変わってきますよね。我が家は広い家ではないのでたくさんの備えはできません。いちばんの備えは、心の準備。家族で災害時のシミュレーションをしてみてはいかがでしょうか。

取材・文／滝野香織