せっかくの旅行や遠足なのに、お子さんが乗り物酔いをしやすいと心配になってしまいますよね。めまいや吐き気などの症状がつらい乗り物酔いは、できれば予防してあげたいものです。
今回は乗り物酔いのメカニズムから、おすすめの対策・予防方法までご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
乗り物酔いの仕組み
乗り物酔いは、車や飛行機などの揺れが刺激となって自律神経が乱れ、めまいや吐き気などの症状が出るものです。大きく関わるのは内耳で、内耳には「いまどこにいるのか」「どの方向を向いているのか」を感じ取るための器官があり、乗り物の揺れが強すぎたり、バランスをとることができなかったりすると、これらの器官がコントロールできなくなって乗り物酔いの症状があらわれます。
乗り物酔いには年齢や経験が関係している
乗り物酔いは 、3歳ごろまでは起きにくく、からだのバランスを保つ機能が発達しはじめる10歳ごろから起きやすいと言われています。
また、自律神経の働きも原因となります。
また、心理的な要因が影響して吐き気やめまいを引き起こすこともあります。一度乗り物酔いをした経験などによる不安やストレスがあると、より酔いやすくなる可能性があるといわれています。
乗り物酔いを防ぐ対策
ここからは、乗り物酔いを防ぐおすすめの対策を3つご紹介します。
【1】体調を整えておく
空腹状態では血糖値が低下しているため、血糖値を上げようとして自律神経が興奮し、乗り物酔いが起こりやすくなる可能性があります。また、空腹感自体が胃に不快感を感じさせることもあるため空腹状態で乗らないことも事前にできる対策のひとつです。逆に食べすぎでも乗り物酔いをしやすくなるため、乗り物に乗る前に食事をする場合は軽めにするなど、適度な量を心がけましょう。
また、寝不足や疲れがある場合も乗り物酔いを引き起こしやすくなります。しっかりと睡眠をとり、体調を整えてから乗り物に乗るようにしましょう。
【2】乗る場所や体勢を工夫する
車両の揺れが激しい場所に座ると、乗り物酔いの原因となることがあるので、車両の中で揺れが少ない場所を選ぶようにしましょう。電車の場合は車両の中央部分が比較的揺れが少なく、バスの場合は前部座席が揺れが少ないとされています。
また、前方を向いて座ると視覚情報と内耳の情報が一致するため、乗り物酔いの原因とされる「脳の混乱」を防げます。乗り物に乗っているときには、下を向いたりすることを避けましょう。電車などでは後ろ向きの席を避けることも効果的です。
【3】脱ぎ着しやすく締め付けのない服装をする
長時間の移動の場合、締め付けがきつい服を着用していると不快感を覚えたり、血行不良を引き起こすことがあります。乗り物に乗る際には、ゆったりとした服装を選ぶようにしましょう。
また、温度調整も大切です。夏場には薄手の衣服を持参し、冷房が効いている場合に冷えすぎないよう適切な温度調整を行いましょう。
乗り物酔い対策には漢方もおすすめ
乗り物酔いしやすい方には漢方もおすすめです。乗り物酔いの原因としては、耳の三半規管への刺激による自律神経の乱れ、水分代謝のアンバランス、疲労やストレスの蓄積、乗り物酔いに対する不安感、睡眠不足などが考えられます。
乗り物酔い対策には、
- 体内の水分バランスを整えて、めまいや吐き気を改善する
- 消化・吸収機能を改善して心とからだを元気にする
- 自律神経のバランスを整えて、睡眠の質を高め、ストレスによる車酔いを改善する
といったことが期待できる漢方薬を選びます。
<乗り物酔いが心配なときにおすすめの漢方薬>
- 五苓散(ごれいさん):水分の滞りを改善し、吐き気、嘔吐に効果があり、乗り物酔いにも用いられます。天候などで体調が悪化しやすい方や、めまいやむくみが気になる方に。
【第2類医薬品】てんぐ五苓散(顆粒) 1.6g×30包 メール便送料無料 / ごれいさん ゴレイサン - 苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう):水分の滞りを改善し、「気(エネルギー)」の流れを整えることで、立ちくらみやめまいなどに働きかけます。
【送料無料】【あす楽】【第2類医薬品】ツムラ漢方苓桂朮甘湯エキス顆粒 1.875g×20包(2個セット)
漢方薬はご自身のからだの状態や体質に合わせた漢方薬を選ぶことが大切です。子どもへの使用を検討している場合や、妊娠中の方は、医師や薬剤師などに相談しながら服用するようにしましょう。
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乗り物酔いを防いで楽しい旅を
乗り物酔いの原因には諸説ありますが、体調や姿勢などの要因によって引き起こされやすくなる場合もありますので、ご紹介した対策をまずは試してみてください。せっかくの旅行や遠足をお子さんに楽しんでもらうためにも、対策方法を参考にして乗り物酔いを防ぎましょう。
<この記事を書いた人>
あんしん漢方薬剤師
藤田 佑莉(ふじた ゆうり)
北里大学卒業後、産婦人科門前の調剤薬局で働く中で、女性特有の不調に悩んでいる方が多いと実感。漢方薬による根本治療の大切さを広めたいと考え、精度の高い漢方をお手頃価格で提供する「あんしん漢方」で薬剤師としてサポートを行う。
- あんしん漢方(オンラインAI漢方):https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/