「小1の壁」対策①パートママに聞く、学童に頼れない時

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送り迎えなしに一人で通学できるのか、授業についていけるのか、そして、働くママなら自分は仕事を増やすべきか……。子どもの小学校入学時に誰もが突き当たる「小1の壁」。
お子さんが小1当時パート勤務だったという、先輩ママ 3 人で座談会を開催。自立のために心がけたことやルールなど、ためになる話が満載です!


(左)神奈川県在住・築花かをりさん。娘8歳、息子 6歳。週2で8時半~14時にスポーツジムで、週2で9~13時にコンビニでパート勤務。同級生が多いマンション住まい。
(中)東京都在住・川田なゆかさん。息子10歳、8歳。息子たちの小学校入学時は、8時半~13時のパートで、近所の病院に週5 勤務。ライフオーガナイザーの資格もあり。
(右)東京都在住・金澤晴代さん。息子9歳、7歳。お兄ちゃんはしっかり者、弟はやんちゃ気味。息子たちの小学校入学時は、9~16時の事務のパートで、週4勤務。

不安を解消するためのスタート前に準備が大切

金澤さん「仕事があるので送り迎えは難しいし、自立の準備は必要ですよね」
築花さん「確かに! 私は入学前の年末に個室とベッドを用意し、子ども自身で選んだ目覚まし時計を買い、自分で寝起きできるよう習慣づけました」
川田さん「うちも長男の入学前に、リビング隣の和室に通学用ワゴンを用意。そこにランドセルや教科書などを 収納し、自分で管理させていました」
築花さん「あと登下校も心配だったから、春休みのうちに通学路を歩く練習も。道順もなんですが、車道に出ないようにするとか、交通ルールも教えました」
金澤さん「うちの場合は子どもがあとから家を出ることもあるので、鍵の開け閉めの練習も。鍵をランドセルやリュックのチャック付きポケットにしまったり、キーホルダーにつけたりも」

困ったときはフォローし合える仲間が大事!

築花さん「私はマンション住まいなんですが、近所の鍵を忘れた子を、お母さんが帰ってくるまで預かっていたことも。ご近所ネットワークでフォローし合うのも大切ですね」
川田さん「うちは、〝駆け込み寺〞的な家を2 軒決め、困ったときはお互いに助け合うようにしたのが心強かったです。「ママがいなくて困ったときは、ここの家へ行くんだよ!」と子どもに伝えていて。そのうちの1 軒は自営の駄菓子屋さんでいつも大人がいるから安心。子ども同士の会話も近くで聞いていて、ある意味、情報通(笑)」
金澤さん「なかなか学校での様子などは聞けないですよね。私は、息子が入っているサッカーチームのママ友から学校でのことを聞き、情報収集しました。お兄ちゃんは学校のことを話さないタイプなので、マンションの同じクラスの子のママに聞き込みも」

遊びの前に宿題、などしっかりルール決めを

川田さん「帰宅後のルールはどうしていますか? うちはまずは宿題をしてから遊びに行くようにしています」
築花さん「うちも一緒です!」
金澤さん「うちも! きょうだいともにサッカーを習っているので、その練習が始まる前に必ず宿題を終わらせるルール。やっていないと、練習後に宿題をしてその後に夕食、と時間がどんどん後ろにずれ込んじゃうので」
築花さん「それでも、男の子は忘れてしまうことも。だからホワイトボードにタスクリストとして、「音読」とか「プリントを見せる」とか書いて、終わったらマグネットを子どもが自分で貼るようにする、ということもしました」

友達と遊ぶときにもルールを決めておく

金澤さん「あと、親がいないときに友達を家に上げるのはやめるように言いました。逆の立場だったら、勝手に入られるのは嫌かなと。ママ友と、お互いにルール化しようと話しました」
築花さん「うちも、ものを取りに帰った数分でも、子どもだけのときは家に上げないルールを徹底しています」
川田さん「うちもです。昔から知っている子ならママもわかるしいいかな、とも思ったものの……。そうすると、 仲のいい子と最近できた友達が一緒に来たとき、家に上げる子と上げない子が出てしまうので、親がいないときはNGに。でも入学当初に私がいるときは、家を子どものたまり場にしましたよ! 新しい友達に会えるチャンスと思い、どんどん呼ばせていました」
築花さん「なるほど~。それからこちらが遊びに行くときの礼儀もありますよね。うちはお菓子ボックスをつくって、子どもが友達の家へ行くときは、そこから手土産を持って行ってもらうように。入学当初は、知っているママの場合はLINEをして、子どもが今どこにいるか情報共有していました」
川田さん「私は、新しくできたお友達の家へ遊びに行くときは事前に子どもから教えてもらって、お菓子を持って最初に挨拶に行きます。やっぱり直接ママとお話しすると安心なので。最初に会えない場合は、電話でお礼を。保護者会のときにそのママを探して、挨拶するようにしています」

必要な持ち物を子どもが事前に言わず困ることも

金澤さん「小学校は幼稚園のときと違い、持ち物の準備で困ったことも」
築花さん「うちも! 子どもって直前に言うから。工作で使うのりやボンド、ペットボトルとか。上のお姉ちゃんのときに苦労したので、下の子のときには、そういう使いそうなものは家にストックしておくようにしています」
川田さん「そうそう! ノートとかも。明日必要だって、夜に言われて。もう買いに行けないので、とりあえず自由帳で対処してもらったことも」
金澤さん「うちは、酷ですがそれで困ったら自己責任、としました。次につながって自主性が育つかなと思って」
川田さん「私はそうこうして、下の子の小 1 の 12 月くらいまでにペースを整えて、自己管理ができるようにさせて、1 月から仕事を社員契約にしました」
築花さん「仕事をしていると子どもが一人で行動する時間がどうしても多くなるから、工夫しながら少しずつ自立させることが大切ですよね」

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撮影/志波慎寿介 イラスト/熊野友紀子 取材・文/鹿志村杏子 構成/長南真理恵

Mart2020年3月号
パートもフルタイムも絶対悩む「小1の壁」に当たって砕けないためには? より

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