日本のソウルフードともいえる「おにぎり」は、地域によって具材も形もさまざま。Mart5月号では、旅行気分が味わえる全国のご当地おにぎりを特集しています。今回はその中から、中部地方の「ローカルおにぎり」をご紹介。「いつも具材がワンパターンになりがち」という方は参考にどうぞ。
香ばしいきなこから自然なうま味が!
【長野県】きなこむすび
「きなこと塩を混ぜて、おにぎりにまぶしたもの。もち米ではなく、甘さもなし。豊作を祈り、稲穂をイメージしてつくられた農作業時のごはんです」(編集者 ツレヅレハナコさん)
適度な酸味と塩味で味つけいらず!
【富山県】黒とろろおにぎり
「お吸いものに入れる白いとろろ昆布よりも味の濃い『黒とろろ』は、富山県ならでは。フワフワの食感と自然な塩気、磯の香りが美味」(旅グルメライター 西村 愛さん)
【これを使ってつくれます!】
上黒とろろ ¥400(日本橋とやま館)
酢でやわらかくしてから昆布を削るため、さっぱりとした酸味が。昆布本来の味が濃く、ローカロリーでミネラルが豊富!
熟成香と締まった魚がご飯にマッチ
【福井県】へしこおにぎり
「まだ冷蔵・冷凍技術のない時代に生まれた、保存性を高めた魚のぬか漬け。へしこの名は、“重しをして漬け込む”意味の“へしこむ”から」(フードライター 白央篤司さん)
【これを使ってつくれます!】
さばのへしこ¥965(ふくい南青山291)
サバを塩漬けにし、ぬかに漬け、半年以上の間、自然熟成。秘伝の調味液を加えているため、うま味たっぷりの味わいに。
わさびの茎とごま、辛みが食欲を刺激
【静岡県】わさびのアヒージョおにぎり
「わさびの名産地で有名な静岡県三島市のわさび屋さんがつくった、わさびのアヒージョをご飯に混ぜて。辛さと食感のバランスが絶妙」(静岡県東京観光案内所 森下泰羽さん)
【これを使いました!】
わさびオイルふりかけ アヒージョタイプ¥602(山本食品)
しょうゆが染み込んだサックサクのわさびの茎とごまなどを、オリーブオイルのアヒージョ風に。
貝のうま味たっぷりの甘じょっぱ味
【愛知県】アサリのしぐれ煮おにぎり
「地元では定番の常備菜。おにぎりでもいつも食べていて、梅干しと同じくらい身近な具材です。私は、塩昆布を一緒に入れることも!」(愛知県在住 久野利枝さん)
【中部地方はどんなおにぎりが多い?】
■ローカルさを感じる昆布使いや“しぐれ”
「富山県は昆布が豊富にある地域。魚も野菜も何でも昆布じめにしますが、なかでも美味しかったのは、かいわれ葉と白身魚を昆布じめにした料理。また、愛知あたりで“しぐれ”というと、牛肉ではなく、当然のようにアサリを指すのも印象的でした」(編集者 ツレヅレハナコさん)
■日本海側らしく海産物が豊富!
「魚を塩漬けにし、さらにぬかに漬ける福井県の保存食であるへしこや、富山県の昆布など、日本海側は海の恵みを生かした食が充実!昆布を何十枚も重ねてかんなで削ったとろろ昆布は、大きく分けて上品な白と濃厚な黒の2種類があります」(フードライター 白央篤司さん)
手のひらサイズに郷土食がぎゅぎゅっと凝縮された、各地のおにぎり文化。おにぎりの具材に困ったときは、旅行気分も味わえるローカルおにぎりにチャレンジしてみて。
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撮影/北川鉄雄 フードコーディネート/上島亜紀 取材・文/鹿志村杏子 構成/タカノマイ(Mart編集部)
Mart5月号
週末の昼ごはんを救ってくれる 美味しい「おにぎり」最新ニュース より
※掲載中の情報は誌面掲載時のものです。商品は販売終了している場合があります。