忙しい毎日のなかで、料理がはかどる道具に頼ってみてはいかがでしょう。プロ愛用のツールを紹介してもらい、特にそのツールが重宝する料理のレシピまで紹介してもらいました!
料理研究家・藤井 恵さん
「家族の元気は食卓から」をモットーに、家庭でつくりやすいバランスのよい家庭料理を紹介。国内でも海外でも出かけたときは、調理道具売り場を必ずチェック。金物市や100円 ショップにもよく訪れて、探検するそう 。
藤井 恵さん愛用ツールはこちら
〈左から〉にんじんをおろすのによく使っているドイツ「レズレー社」のコース グレーター 、受け器「ラ バ ーゼ」のバットと角ざる、「愛工業」の野菜調理器Qシリーズの大根おろし器と薄切り器。すべて私物。
加熱しなくてもにんじんがしっかり軟らかくなる
「このレズレーの大きなグレーターでスライスすると、適度に繊維を崩して切れるので、軟らかく味のなじみもよくなります。そしてなんといっても、早く切れます!」(藤井さん)
毎日の料理に欠かせない手足となってくれるツールたちです
バランスのよい料理をつくるのに、便利なキッチンツールで効率UPしているという藤井 恵さん。
「『料理家なのにスライサーを使うの?』と昔言われたことがあるんですが、それは使いますよ! どんどん使って野菜や海藻など、外で取りづらい栄養をたっぷりとれる献立にしたいですもの。料理の時間は限られているのだから、道具に頼ればいいですよね。調理道具は雑誌などで調べず、とにかくいろいろ使って便利なものを見つけます。使えなかった道具もたっぷり引き出しに残っています(笑)。長年試してきて、本当におすすめなのが今回の道具たちです」
《アジの南蛮漬け》
野菜の繊維がきれいに切れるので口当たりUP。キッチン周りを整理しながら料理すると効率がいいですが、切った食材を置いておくのにもバットはぴったりですよ。
【材料】
アジ(三枚おろし)……4尾分
新玉ねぎ……1/4個
ピーマン……2個
塩 、薄力粉、揚げ油、南蛮だれ……各適量
【つくり方】
新玉ねぎ、ピーマンはスライスして、新玉ねぎは空気にさらす。アジは塩をして10分おき、ペーパータオルで水気を拭き、薄力粉をまぶす。鍋に油を熱して、180℃でアジを揚げる。深めのバットに新玉ねぎ、ピーマン、アジを加えて南蛮だれと軽く混ぜ合わせ、10分以上漬ける。
刃の切れ味がよく、旧製品から買い足して2台愛用。「切れ味が20年もっているのはすごいです」
新玉ねぎは水にさらさなくても大丈夫。バットにざるを置き、玉ねぎを広げて空気にさらします。
バット+ざるは揚げものの油切りにも。「上にもう1枚バットをのせて、豆腐の水切りもできます」
《トマトソースパスタ》
生のトマトを使ったソースでも、こんなに簡単につくれます。おろし器は大根はもちろん、じゃがいもをおろしてポテトパンケーキをつくるときにも便利ですよ。
【材料】
トマト……3個
にんにく……1片
オリーブオイル……大さじ3
塩……適量
パスタ……適量
バジル……適宜
【つくり方】
トマトをすりおろす。鍋にオリーブオイルと潰したにんにくを入れて火にかけ、香りが出たらトマトを加えて、とろりとするまで10分弱煮詰める。塩で味を調える。ゆでたパスタにかけてお好みでバジルを添える。
生のトマトでトマトソースづくり。3個のトマトがおろし器であっという間におろせます。
受け器がセットになっているのでおろしたあとも鍋に移しやすい。トマトはジュース状に。
とてもシンプルなトマトソースの完成。パスタにしても、煮込みハンバーグに使うのもおすすめ。
効率UPツールはコチラ!
〈左〉野菜調理器Qシリーズ¥4,180(愛工業)〈右〉ステンレス角バット ¥3,300ステンレス角ざる21㎝¥2,420(ともにラバーゼ/和平フレイズ)
Mart2021年5月号 プロが認めた「効率UPツール」で時短料理!
撮影/北川鉄雄、中林 香 フードスタイリング/鮓本美保子 取材・文/湊谷明子 編集/小橋健太郎 WEB構成/上原奈緒
*表示の価格は税込です。