おニャン子クラブの衣装などに採用された、80年代の伝説的ファッションブランド「SAILORS®︎ セーラーズ」。いま再びグッズの復活&再販売が話題となっている同ブランドデザイナーの三浦静加さんにインタビューしました。
渋谷・公園通りの9坪のお店に大行列! 日本を席巻したブランド
「ピーク時は、品出しする間もなく売れてしまう状態。店員がレジ打ちで次々と腱鞘炎になるほどでしたと語るのはSAILORS®︎のデザイナーであり、社長の三浦静加さん。
「おニャン子クラブ」の衣装で一躍日本中に認知されることに
SAILORS®︎といえばおニャン子クラブが一世を風靡したころに衣装として採用され、一躍日本中に認知されることに。「1985年の大ヒット曲『セーラー服を脱がさないで』で彼女たちが着用し、人気に火がついて全国から若い方が長い行列をつくってお店に来てくれました」その年の売り上げはなんと28億円を記録したといいます。
マイケル・ジャクソンやスティービー・ワンダー、ホイットニー・ヒューストン、アーノルド・シュワルツェネッガー、シルベスタ・スタローン、ジャッキー・チェン……
数多くの名だたるセレブにも愛されたSAILORS®︎でしたが、「親として可能な限りの努力をして、自分の人生を愛するわが子に捧げたい!」とハンディキャップを持つ娘さんの育児に専念すべく、人気のさなか2000年に潔く閉店。
再び少しずつ進み出したSAILORS®︎
「昔からのSAILORS®︎ファンに加え、若い方からも応援いただき、期間限定での復活やオンライン販売の開始など、再び新しいことに少しずつ挑戦しています」
19歳の若さで店を始め、今年で50年。デザイナーとして、そして母として前に進み続ける三浦さんはさらに輝きを増し続けています。
多くの声に応えオンライン販売で復活
コロナ禍、ファンの要望で製作・販売されたマスクやエコバッグは瞬く間にSold out。2色セットの50周年記念エコバッグ¥5,000を販売予定。
再販売グッズは即完売 ! 復活で人気再燃
SAILORS®︎ファンの熱烈な再販希望の声に応えるべく三浦さん自ら工場に出向き、過去の資料をもとにこだわり抜いて再現しています。刺繍などディテールの繊細さも魅力。各アイテムは即日完売してしまうほどの人気です。(左から)ストレッチ BFFジャケット ホワイト、ブルー各¥33,000、レーシングトレーナー ミントグリーン¥16,800
※商品は本誌取材時(3月)の情報で、一部完売している可能性もあります。販売時期などの詳細は下記のSNSで要チェック!
Instagram @sailors.co
オンラインショップ https://sailors.thebase.in/
マイケル・ジャクソンもSAILORS®︎ファン
「ある日、SAILORS®︎のジャンパーをつくってほしいと連絡が来て、来日中の3日間で製作。以降、マイケルが来日するたびにお会いしました」。写真は「魔異蹴留(マイケル)」の刺繍入りスタジャン。
【FAN’S COMMENT】
「『夕やけニャンニャン』で観た水兵さんのロゴが憧れでした☆」(’70~’80年代の昭和ガーリーカルチャーに詳しいゆかしなもんさん)
「’80sのファッションやカルチャーが新鮮でハマってます。なかでもSAILORS®︎は令和でも着てみたいブランドです!」飯田萌子さん(神奈川県在住)
「雑誌やテレビで観たSAILORS®︎に憧れて、当時九州から東京まではるばる買いに行った思い出があります」柴田恭子さん(東京都在住)
【こちらもCHECK!】三浦さんの行動力の形「セーラーズリボン」
高齢の母親と暮らす実体験から、聴覚障害を持つ高齢者が安全に生活するための「黄色い杖」の普及活動に尽力。「セーラーズリボン」のバッジはその活動に賛同した方が団体へ寄付した際に配布されています。※詳細は三浦さんFacebook「セーラーズ三浦しずか」をご覧ください。
Mart2021年5月号
OSAMU GOODSから純喫茶まで、レトロさにときめく「懐かしさ」って、癒しです! より
撮影/山下忠之、中林 香、宮川 久 取材・文/加藤文惠 編集/桜井奈央子 構成/富田夏子