【無印良品Part3ベストセラー誕生秘話】不揃いバウム

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皆さんおなじみの無印良品のヒット作”不揃いバウム”。誕生した裏側には、味のバリエーションはもちろん、食べやすさにもこだわりがありました。

教えてくれたのは
菓子開発担当 Yさん
8年の店舗勤務ののち、6年前より菓子開発の担当に。これまで約400アイテムの開発に携わっている。

味に自信があるから実現した不揃いな形のお菓子の秘密
不揃いジンジャーバウム・ジンドゥーヤバウム

店頭に並べられた「不揃いシリーズ」は年々進化しています。
「20年以上前、バウムクーヘンといえば贈答用が主流で、輪切りのものが当たり前の時代に『もっと手軽に食べてほしい』とスティック状のバウムとして販売し始めたのが最初です。その後2017年に〝不揃い〞シリーズとしてリニューアル。それまでのバウムは丸いバウムクーヘンを余裕を持ってカットしていたのですが、その際に規格外とされていた両端の部分も商品とするようになったのが不揃いシリーズ。ロス率も下がり、取れ高も上がり、結果1本税込180円で販売していたものを税込150円に下げて、どの味でも統一価格としてお客様に販売できるようになりました」

 

形が崩れたり、焼きムラ、凸凹といった部分を生かしているので見た目は少し不揃い。新作のジンジャーバウム、ジャンドゥーヤバウムともに¥139。

シリーズは多彩。〈上・左から〉バナナバウム、レモンバウム、全粒粉とクランベリーのスコーン、<下・左から>チーズケーキ、メープルバウム各¥139

形が崩れやすいバウムクーヘンの外側のカーブの部分が含まれている商品も。端が少し尻上がりの形になっています。

「当時不揃いシリーズは5商品のみでしたが、売り上げが好調だったためバリエーションを増やし、現在は不揃いバウムシリーズが25種類、不揃いスティックシリーズが15種類の計40種類の展開に。バウムの味は定番と季節品に分かれており、それぞれに味の提案をしますが、意外な組み合わせが美味しかったり、逆に想像と違い美味しくなかったことも。出合いを大切に、固定観念にとらわれず一度つくってみることを心がけています」

イラスト/吉岡香織(asterisk agency) 撮影/中林 香 取材・文/西村絵津子 構成/上原奈緒
※お問合わせ先はすべて無印良品 銀座です。

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