毎日の「お弁当づくり」の中で出てくるさまざまな疑問。その疑問に、管理栄養士の前田量子さんが答えてくださいました。
答えてくれたのは
前田量子さん
管理栄養士。定番家庭料理の教室を主宰。一般社団法人日本ロジカル調理協会代表理事。調理科学に基づく家庭料理やお弁当のつくり方を紹介した本が、美味しくつくれてわかりやすいと大人気。12月に新刊出版予定。
Q1.成長期に必要な栄養素って何?
A.「5つの栄養素を意識しましょう」(前田さん)
【たんぱく質】お弁当のおかずにするなら「カジキの照り焼き」
筋肉や血液など体をつくる主要な成分のたんぱく質。魚は甘辛味の照り焼きにすれば、物足りなさを感じさせません。
【ビタミンB】お弁当のおかずにするなら「ヒレかつ」
疲労回復に効果的なビタミンBが豊富な豚肉は、とんかつに。特にヒレ肉は脂身が少なくてロース肉よりヘルシー。
【葉酸】お弁当のおかずにするなら「ほうれん草ののり和え」
DNAの形成や細胞分裂に欠かせない葉酸。副菜として活躍することも多いほうれん草は、目先を変えてのり和えに。
【鉄分】お弁当のおかずにするなら「ひじき煮」
貧血やめまいを防ぐ鉄分は、特に女子がとりたい栄養素。常備菜にしている人も多い、ひじき煮をお弁当にも。
【カルシウム】お弁当のおかずにするなら「小松菜と干しエビの塩炒め」
骨や歯を形成し丈夫な体づくりには欠かせません。小松菜、干しエビともにカルシウムを多く含んだ最強タッグ。
Q2.汁もれを防ぐには?
A.乾物を敷くともれにくくなります
「汁がもれちゃった!ということを防ぐためには、乾物を活用するのが効果的。かつお節を敷いたカップにほうれん草のしょうゆ和えを入れれば、水分を吸収しつつ、うま味もアップ」(前田さん)
Q3.毎日入れる卵はバリエーションをつけられる?
A.玉子焼きにおかずを混ぜて焼いて
「お弁当の人気おかずナンバー1と言ってもいい玉子焼きは、ワンパターンになりがち。かにかまぼこやほうれん草、そぼろやのりなど、いろいろ入れて巻くと目先が変わりますよ」(前田さん)
Q4.幼児じゃないから、生野菜も入れてOK?
A.ダメではないけれど別容器に入れて
「生野菜は水分があるのと、かさばりがちなのであまりお弁当向きではありませんが、ほかのおかずと触れないように生野菜だけを別容器に入れるのであれば、お弁当に持って行ってもOKです。キッチンペーパーで表面の水分をしっかり拭き取ったりしてから容器に詰め、保冷剤などで冷たい温度をキープして持って行きましょう」(前田さん)
ラ ペタル ランチボックス YE W16.5×D11×H6.2cm 650ml ¥2,100、箸箱セット YE ¥900(ともに逸品社)
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撮影/山下忠之 フードコーディネート/前田量子 取材・文・スタイリング/澁谷真里 構成/タカノマイ(Mart編集部)
Mart2019年10月号
ラクして続く「お弁当革命!」Part2 量は?栄養は?「中高生弁当」15の鉄則 より