「ああ、また日焼けしてしまった……」皆さんのなかには、日焼けを避けたいと思いつつも、夏のレジャーや仕事で外にいる時間が長く、うっかり日焼けをしてしまった経験がある人も多いでしょう。
痛々しい赤く腫れた肌、ヒリヒリとする痛みなど、日焼けの後の過酷な現実。どう対処すればいいのでしょうか?
そこで今回は、日焼け後の応急処置と効果的なケア方法をお伝えします。
うっかり日焼けはアフターケアが重要!
日焼け後に肌が黒くなる、シミやそばかすができるのは、紫外線が皮膚の奥深くまで到達し、メラニン色素の生成を促進するからです。このメラニン色素が増えると肌が黒くなり、紫外線のダメージから肌を守ろうとします。
しかし、それが過剰になるとシミやそばかすの原因に。そのため、肌ダメージを最小限に抑えるためにも、日焼け後は早めのケアが重要になるのです。
日焼け後の3ステップケア
では、具体的にどういったアフターケアが有効なのでしょうか? ここからは、ケアの手順を詳しく説明していきます。
Step1:日焼けした箇所をしっかり冷やす
日焼けした直後のほてりやヒリヒリした痛みは、からだがダメージを受けているサイン。軽いやけど状態なので、早めに冷却して炎症を抑えることが大切です。
具体的な方法としては、冷たい水を柔らかいタオルに浸し、優しく肌に当てるとよいでしょう。
また、市販の冷却ジェルや保冷剤、氷嚢なども有効です。ただし、弱っている皮膚に直接当てると皮膚にくっつき皮がむけることがあるので、直接皮膚に当てないように、タオルなどにくるんで使用しましょう。
Setp2:日焼けした箇所を保護する
肌を冷却したあとは、肌を保護しましょう。日焼けした肌はとても敏感な状態であるため、外部からの刺激を防ぐことが大切です。
肌を保護するアイテムには、抗酸化力のあるオリーブオイルがおすすめです。オリーブオイルは皮脂と近い構成をしているため、肌との相性がとてもよいのです。肌の水分を保つ助けをし、皮膚のバリア機能を高めることができます。
適量を手に取り、優しく肌になじませてください。
Step3:肌への刺激を減らす
日焼けした肌は、刺激にとても敏感になります。熱いお風呂や摩擦を与える衣服は、肌に余計な刺激を与えるため、可能な限り避けましょう。
とくに、熱いお風呂は、肌の乾燥を進行させる可能性があるため注意が必要です。
水分補給と休養も忘れずに
紫外線を浴びすぎると、肌だけでなく全身に負担がかかります。実際、からだの水分バランスが乱れることで、脱水症状を引き起こすリスクがあるのです。また、紫外線の影響で免疫力も一時的に低下します。
そのため、日焼けした日は十分な水分補給を心がけ、しっかりと休むことが肌の再生を助けます。
具体的には、日焼けした日は水分を1.5~2L程度摂取し、早めに就寝しましょう。水分補給は水だけでなく、ミネラルウォーターやスポーツドリンクも効果的です。また、ビタミンCやEを多く含む食事を摂ることも、肌の回復を促します。
日焼けはただの表面的な問題ではありません。からだ全体のバランスを崩す可能性があるため、全体的なケアが必要なのです。
日焼け後のケアには漢方も使われています
日焼け後のケアには、日焼けした箇所をしっかりと冷やすことや、適切な保護を行うことが重要です。
さらに、日焼けによる肌のダメージのケアには、漢方薬の活用もおすすめです。
漢方薬は医薬品として効果が認められており、美容皮膚科などで処方されています。
日焼けの主な原因である紫外線は、肌の表面にダメージを与え、メラニン色素の生成を促進します。その結果、肌は黒くなり、シミやそばかすができやすくなります。
日焼け後のケアには、次のような作用をもつ生薬を含む漢方薬を選び、からだの内側からアプローチをかけます。
- 肌の炎症を鎮め、赤みやヒリヒリ感を抑える
- 水分の循環をよくして肌に潤いを与える
- 肌の新陳代謝をよくして紫外線によるダメージを回復する
- 血流をよくして肌に栄養をいきわたらせる
肌の深部からケアできる漢方薬なら、日常的に使うだけで日焼け後の肌のダメージを最小限に抑えられるでしょう。
以下では、日焼け後のケアにおすすめの漢方薬を2種類紹介します。
<日焼け後のケアにおすすめの漢方薬>
黄連解毒湯(オウレンゲドクトウ)
肌の炎症、赤みを抑える効果があります。からだを冷やして熱をとり、炎症を鎮める作用をもつため、口内炎や皮膚炎、かゆみに効果があります。
【第2類医薬品】クラシエ 黄連解毒湯(おうれんげどくとう) 24包
紫雲膏(シウンコウ)
漢方薬の軟膏薬です。外傷や、やけどなどに効果を発揮します。肉芽形成を促進することで傷の治癒を早めて、皮膚をなめらかにします。
ただし、独特の匂いがあり、服に赤い色がつくことがあるため、使用する際は注意が必要です。
【第2類医薬品】くさくない・におわない 紫雲膏(22g):火傷(やけど)・ひび・しもやけ・痔
どんな漢方薬を選べばいいか悩む場合は、漢方相談サービスがおすすめです。「あんしん漢方」は、AI(人工知能)を活用した「オンライン個別相談」があり、漢方薬に詳しい薬剤師にスマホで気軽に相談ができます。ご自身に合った漢方薬を選べて、お手頃価格で自宅まで郵送してくれますよ。
アフターケアで快適な夏を過ごそう!
「うっかり日焼け」からくるダメージは、アフターケア次第で大きく変わります。今回ご紹介したケアを心がけることで、夏の日差しに負けない肌を保つことが期待できます。健康的な肌を保ちながら、夏を楽しく過ごしましょう。
<この記事を書いた人>
あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師
碇 純子(いかり すみこ)
薬剤師・元漢方薬生薬認定薬剤師/修士(薬学)/博士(理学)
神戸薬科大学大学院薬学研究科、大阪大学大学院生命機能研究科を修了し、漢方薬の作用機序を科学的に解明するため、大阪大学で博士研究員として従事。現在は細胞生物学と漢方薬の知識と経験を活かして、漢方薬製剤の研究開発を行う。
世界中の人々に漢方薬で健康になってもらいたいという想いからオンラインAI漢方「あんしん漢方」で情報発信を行っている。
●あんしん漢方(オンラインAI漢方):https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/
●Medical Health CH:https://www.youtube.com/channel/UC7XLi90xVGs_NnKhowC0G2w