春の肌荒れ3つのタイプ別に解説!食事とスキンケアのコツを漢方薬剤師が教えます

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待ち遠しかった春が到来!でも春は肌荒れが起こりやすい季節でもあります。今回は、春の肌荒れの対策法をトラブルのタイプ別に解説していきます。毎日の生活へ手軽にとり入れられるテクニックをお伝えしていきますので、忙しい皆さんにぴったりです。ぜひご覧ください。

春になると肌が荒れるのはなぜ?原因をチェック

春の肌トラブルとして代表的な症状は「かゆみ」や「赤み」、「乾燥」といった肌荒れです。原因として考えられるのは次の2点です。

1.花粉や黄砂などのアレルギー

春になると花粉が多く飛ぶようになり、アレルギー反応が生じることがあります。肌に花粉が付着すると皮膚が反応して炎症を起こし、かゆみや赤みの原因となるのです。

さらに、春の時期は偏西風に乗って中国大陸から巻き上げられた黄砂が日本に飛来します。黄砂も花粉と同じように人によってはアレルゲンとなり、かゆみや赤みを起こしてしまうことがあります。

2.冬の乾燥ダメージの影響

冬の乾燥は、肌表面のうるおいを守る「角層」から水分を奪います。角層は外的刺激から肌を守る役割があるので、寒い冬を越えた肌はこのバリア機能が弱っている状態です。

冬のダメージで弱った肌は、春になって急激に増える紫外線の影響を受けやすくなっています。冬場の感覚で、紫外線対策をしないままうっかり日焼けをしてしまうと、肌はトラブルを起こしやすくなります。

肌荒れタイプ別ケア方法

肌荒れをしているとメイクがうまく乗らないのも大きな悩みです。メイクが決まらないとせっかくのポカポカ陽気でも、出かけるのが憂鬱になりますよね。

春の肌荒れの代表的な症状である「かゆみ肌」「赤み肌」「乾燥肌」について、対策をご紹介します。とくに、日々の生活にとり入れやすい簡単な「スキンケア」と「食材」に注目してみましょう。

1.かゆみ肌

<おすすめスキンケア>
刺激を与えないスキンケアをする
肌がかゆいとどうしても触れたくなってしまいますが、かゆみ肌に刺激を与えることは厳禁。強くこすってしまうと、刺激によって肌のバリア機能がくずれ、かえってかゆみを悪化させてしまいます。とくに、毎日のクレンジングや洗顔は、肌をこすらないよう優しく行いましょう。

<おすすめ食材>
・海藻、玄米、貝類など
ミネラルを補って炎症を鎮めましょう。これらの食材にはミネラルの成分である亜鉛・銅・マンガンが多く含まれます。

・ヨーグルト、味噌、ぬか漬けなど
人間の腸にはアレルギーと関係の深い免疫機能が集中しているため、アレルギー症状をおさえるには発酵食品がいいといわれています。発酵食品には腸内環境を整える効果があるので、かゆみの原因となるアレルギー反応を軽減できます。

2.赤み肌

<おすすめスキンケア>
・皮脂分泌を抑える化粧水やクリームを選ぶ
気温の上がる日が増えてくると、皮脂が過剰に分泌され、自身の皮脂による刺激で皮膚が赤くなることがあります。皮脂分泌を抑える成分であるビタミンCやライスパワーエキスが配合された化粧水やクリームは、こうした赤み肌におすすめです。

<おすすめ食材>
・ブロッコリー、キウイ、いちごなど
これらの食材が含むビタミンCは、抗酸化作用とコラーゲン合成に必要不可欠です。毛細血管の拡張による顔の赤みを改善してくれます。

・豚肉、うなぎ、のり、豆類など
皮膚炎を予防し、皮脂のコントロールをしてくれるのはビタミンB6を多く含む食材です。皮脂の量が気になる場合は、豚肉の脂身はとり除いて食べましょう。

3.カサカサ肌

<おすすめスキンケア>
・保湿を徹底してうるおいを与える
乾燥した冬の間にうるおいを失ってしまった肌には、継続的な保湿が大切です。とくに乾燥が気になる場合は「化粧水」と「乳液」の間に「美容液」をプラスしてみましょう。うるおいを与える美容成分としておすすめなのが、セラミドやヒアルロン酸などです。最後に「クリーム」で仕上げれば、肌の保湿対策はバッチリです。

<おすすめ食材>
・にんじん、小松菜、ほうれん草、レバーなど
これらの食材に含まれるビタミンAには、皮膚や粘膜のうるおいを保ちやすくする働きがあります。緑黄色野菜に含まれるβ-カロテンは、体内で必要に応じてビタミンAに変換されるので、しっかり摂りたい食材です。

・べにばな油、コーン油、クルミなど
カサカサ肌の原因には、皮脂の不足が考えられます。これらの食材が含む必須脂肪酸は、肌を外的刺激から守ってくれる皮脂の原料となる栄養素です。皮脂が不足すると肌の水分と油分のバランスが乱れて乾燥を招きます。肌質がもともと乾燥気味という人も意識して摂りましょう。

春の肌荒れには漢方のアプローチも有効

ご紹介したように、春の肌荒れはスキンケアや食材でも対策ができます。ただし肌荒れを繰り返すようであれば、内側からの根本改善を目指す漢方薬がおすすめです。皮膚科では肌荒れやしみ、にきびなどの治療にも漢方薬が使われています。

それでは、それぞれのお悩みに合った漢方薬の一部をご紹介します。

1.かゆみ肌


・消風散(しょうふうさん):かゆみが強くて分泌物が多く、熱感がある人に

・温清飲(うんせいいん):皮膚にかさつきがあり、色つやが悪く、かゆみのある人に

 

2.赤み肌


・黄連解毒湯(おうれんげどくとう):のぼせ気味で顔色が赤く、イライラして落ち着かない傾向にある人に

・桃核承気湯(とうかくじょうきとう):強いのぼせやイライラ感があり、便秘をしやすい人に

3.カサカサ肌


・当帰飲子(とうきいんし):冷え症で、皮膚が乾燥する人に

・四物湯(しもつとう):皮膚が乾燥し、色つやが悪い人に

漢方で春の肌荒れ対策を強化

漢方では、肌荒れの原因は季節や気候などの「外的要因」と、精神的ストレスや生活・食事の不摂生などの「内的要因」が複雑に絡み合ってあらわれると考えられています。

とくに、春に起こりやすい肌荒れは、花粉や黄砂、冬の乾燥によるダメージといった「外的要因」の影響が大きいとされています。

外側からのスキンケアに合わせて、からだの内側から適した食材や漢方薬をとり入れることで、春の肌荒れに負けない強い肌をつくることができるのです。

また、漢方薬を選ぶ際は肌の状態だけでなく、その人の体質や生活背景・原因なども大切な情報となります。

せっかくの漢方薬も、ご自身にきちんと合ったものでないと効果が見込めません。どの漢方薬が自分に合っているか見極めるには、漢方に精通した薬剤師に相談するのがいいでしょう。

最近では、「あんしん漢方」などのオンライン上で漢方相談ができるサービスがあります。わざわざ漢方薬局まで足を運ばなくても、プロによって正確にカスタマイズされた漢方薬がリーズナブルな価格でご自宅まで届きます。

●あんしん漢方
https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/?tag=222332b9mart0016

日々のスキンケアと食事を意識することに加え、専門家に相談して漢方薬をとり入れることもおすすめです。
大切なのは肌の状態を知り、最適なケアを行うこと。
これで今年の春は肌荒れも怖くありません。透明感のあるピュア肌でポカポカの春をむかえましょう!

<この記事を書いた人>

あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師 篠原明宏
薬剤師。東京薬科大学卒業。大学院にて子宮内膜症の研究に携わり修士課程を取得。その後、中国の上海中医薬大学に留学し本場の中医学を肌で学ぶ。帰国後は保険調剤薬局にて管理職、役員を経験。最新医療の知識と伝統的な東洋医学の多方面から患者様の現状にあった健康サポート提案を得意とする。

現在は、漢方のプロがAIを活用して自分に適した漢方薬を選びお手頃価格で自宅に郵送してくれる「あんしん漢方」でも情報発信をしている。
●あんしん漢方(オンラインAI漢方):https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/?tag=222332b9mart0014

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