30~40代のMart世代の女性は、結婚、出産、仕事の重責、更年期の訪れなど、心身ともに大きく変化を迎える年代です。不調を感じても忙しくてそのままにしてしまいがちですが、本当は誰かに相談して受け止めてもらいたいですよね。
そんなMart読者から寄せられたお悩みについて、産婦人科医の高尾美穂先生にやさしいアドバイスをいただきました!今回は、産後なやせにくいというお悩みです!
悩める女性の心を軽くしてくれる!高尾美穂先生
産婦人科専門医・婦人科スポーツドクター・ ヨガ講師。産婦人科専門医として、女性の健 康をサポートしつつ、それぞれのライフステージ・ライフスタイルに合った治療を提案する一方、スポーツドクターとして、女性のプロアスリートへのサポートも行っています。雑誌やテレビほかさまざまなメディアでも、女性のお悩みへの優しいアドバイスが好評です。
【Q】出産してからやせにくくなってしまいました。これは年齢のせい?
出産後は新生児のお世話などで食事も睡眠もままならない日が続き、ダイエットどころではありませんよね。この時期、体形が戻らない、なかなかやせない、というお悩みを聞きますが、産後の体はやせにくい?それとも年齢のせい?など気になる疑問について、高尾先生が答えてくれました!
【A】年齢だけでなく子育て中の生活リズムの影響も。小さなことから整えていって
妊娠中はあまり動かないため、筋肉量が激減します。産後に太ったということであれば、おそらく筋肉量が減って基礎代謝が落ちているのだと思います。
ただ子育て中、特に子どもが赤ちゃんのときは自分の時間をとるなんて無理ですよね。寝る時間が削られ、自分のごはんを食べる暇もなく、運動をする時間もないですよね。だからやせられないのは仕方のないこと。自分を責めないでください。そのなかで「夕食はきちんと食べる」など、ひとつだけでもできることをしてみましょう。そうすると少し気持ちに余裕ができ、外に出たときは少し早歩きしてカロリーを消費しよう、と考えられるかもしれません。
思うに、お母さんたちは頑張りすぎ! 全部「自分がやらなければ」と無理しすぎていませんか? ときには賢く人やサービスなどに頼るのも大切。頼ることは、全然悪いことじゃない。何でも自分でやろうとしなくていいんですよ。
また年齢を重ねてやせにくくなった人もいると思います。その場合、基本ですがまず食事量を減らすこと。おやつをやめる、飲みものをお茶や水などカロリーのないものに変えることから始めて。
漠然とやせたいと考えるよりは、目標があったほうが続けられますよね。私は好きな服を着られる体形でいたい、フットワーク軽く今の仕事を続けたい、という気持ちがモチベーションに。こうでありたいというスタイルを持っていれば、きっと挫折せず続けられますよ!
【高尾美穂先生のアドバイス】
Mart webでは「高尾美穂先生のお悩み処方箋」を、月に一度の配信で連載中。更年期、PMS、睡眠、自律神経など、30~40代の女性に多い体や心のお悩みに答え、心にしみるあたたかい言葉で、やさしく背中を押してくれると好評です!ぜひこちらもご覧ください。
撮影/中林 香 イラスト/モリナオミ 取材・文/酒井明子 編集/倉澤真由美