夏でもホームベーカリーで失敗しない!過発酵を防ぐ5つのコツ

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最近、いつものようにホームベーカリーに材料をセットして焼いても、膨らみが悪かったり、へこんだりしてがっかりすることはありませんか? 実は夏の暑い時季にきれいに膨らんだパンを焼くには、ちょっとしたコツが必要なんです。そこでホームベーカリーの魔術師・八代さんに、過発酵を防ぐ5つのコツを教えてもらいました。

教えてくれたのは

フードエディター・料理研究家 八代恵美子さん
Martでは編集ライターとして活躍する傍ら、有名店の食パンを数多く再現するフードコーディネーターとしてもおなじみ。再現したパンはお店からもお墨付きをいただくほどの出来映え。Instagramでも数々のおうちパンを紹介している。
Instagram:atrio_emy HP:atrio-food.com

夏に焼くパンが膨らまない理由は「過発酵」が原因!


過発酵とは、パンの発酵が進みすぎてしまった状態のことを指します。発酵することで、イースト菌が糖を取り込んで、炭酸ガスとアルコールを発生させ、生地全体を膨らませるのですが、夏のホームベーカリーの庫内は気温の上昇とともに生地の温度が高くなり、イースト菌が活発になりすぎて過発酵を起こしやすくなります。それによって生地がのびすぎて、形を保つ力が弱くなるため、つぶれやすくなります。また、イースト臭が強く、パンの内層の気泡も粗く、パサパサした食感になります。


過発酵したもの(左)はパンの表面がごつごつしているだけでなく、クラムにも大きな穴が開き、パサパサしてポロポロ崩れてしまう。

過発酵してしまったパンの特徴

●パンの腰が折れる、陥没する
●パンのクラム内の気泡が粗く、パサパサした食感に
●パン自体の甘みが少ない
●アルコール臭、イースト臭が強い

 これを守れば大丈夫! 過発酵を防ぐ 5つのポイント


【1】水を冷やす
水(もしくは牛乳)の温度に気をつけましょう。室温が25℃以上の場合、水(もしくは牛乳)の温度は5℃くらいを目安に冷やしておきましょう。水が冷えていない場合は、分量の一部を氷に置き換えて冷水にして使うといいです。


【2】材料を冷やす
小麦粉や副材などの材料をあらかじめ冷やしておきます。適度に冷える冷蔵庫の野菜室がベスト。保存は湿気に気をつけて密閉度の高いクリップでしっかり封をするのがおすすめ。クリップイットPA110 3個入り¥700/WeLoc


【3】水分量を減らす
夏は湿度により小麦粉の水分量が高くなりがち。普段の水の量から、5~10 ㎖少なくします。特に最近ははじめから水分量の多いレシピも多く、夏場は過発酵になりやすいので水の量を調整することが大切です。


【4】ドライイーストは個包装タイプを使う
ドライイーストは一度開封すると酸素が入り活動が始まります。夏は保存方法が難しく、すぐ湿気がち。それによって発酵力が弱まり、パンが膨らまない原因になります。この時季は使い切りの個包装タイプがおすすめです。


【5】ホームベーカリーは涼しいところに置く
ホームベーカリーの庫内温度が高くなると、生地の温度も上がります。こね上がった生地の適正温度は26~28℃が目安。 日の当たる窓際やオーブン、コンロのそばなどを避け、できるだけ涼しいところに置くようにしましょう。

※写真のパナソニック ホームベーカリー SD-MDX102は、室温5~35℃に対応し、置き場所を選ばなくてもふっくら焼き上げます。

撮影/田中 慶、平林直己(BIEI) 取材・文・編集/atrio レシピ作成・フードコーディネート/八代恵美子 撮影協力/パナソニック 構成/長南真理恵

Mart2020年9月号
膨らまないトラブル解消 有名店の食パンレシピも 夏こそ頼れる ホームベーカリー! より

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