暑苦しい日が続くと、もう何をするのもいやになりますね。
キッチンに立つのも、食べるのも面倒くさい。そんな食欲が減退する真夏日には、お酢や梅干しが効いたすっぱいメニューがおすすめです。
余裕があるときにつくりおきして冷蔵庫に常備しておけば、ピンチのときも安心ですね。
お酢のパワーで食欲も保存性もUP♪
この時季は食材が傷みやすく、日持ちがしないのが悩みの種。そんなときは、とりあえず酢漬けにするのもいいアイデアです。あと1品というときの常備菜にもなるし、食材ロスの防止にもなるんです。
あれもこれも保存瓶で酢漬けにしちゃおう♪
教えてくれたのは
料理家・山脇りこさん
東京・代官山で料理教室「リコズキッチン」を主宰。旅好きで世界各地の市場や生産者を巡るのが大好き。テレビなど数々のメディアで活躍し、出版された料理本も多数。最新刊は『毎日食べたい かんたん3×3レシピ』。
余った野菜は何でも漬けて、食材ロスを防止
残り野菜の酢じょうゆ漬け
【材料(4人分)】
お好みの野菜…適量
(写真はにんじん1本、セロリの下部分2本、きゅうり1本、みょうが2本、ラディッシュ4個)
A[しょうゆ…200㎖、酢…150㎖、みりん…50㎖]
【つくり方】
野菜は食べやすい大きさに切る。保存容器に入れ、合わせたAの漬け地を注ぐ。20分後くらいから浅漬けとして食べられる。
【山脇さんコメント】
野菜はこれ以外に、なす、かぶなども◎。漬け地の割合はしょうゆ4:酢3:みりん1ですが、甘めが好きな方はみりんを増やしてください。ひたひたより少なめでも、野菜から水分が出てくるのでOKです。漬け地は一度沸騰させて冷ませば、もう一度だけ再利用できます。冷蔵庫で約2週間保存可。
フルーツも酢も両方美味に!
ドライフルーツビネガー
【材料(4人分)】
干しぶどう…適量
ドライラズベリー…適量
ドライマンゴー(2㎝角に切る)…適量
酢…適量
【つくり方】
お好みのドライフルーツを好きな容器に入れ、上からひたひたより少し多めに酢を注ぐ。24時間後くらいから美味しく食べられる。
【山脇さんコメント】
ほかにもプルーン、いちじくなどドライフルーツならなんでもOK。フルーツはやわらかく、酢は甘くなります。フルーツはヨーグルトなどに、酢はオイルと混ぜてドレッシングなどに。チーズとの相性もいいので、トーストにチーズと一緒にのせて焼くのもおすすめ。冷蔵庫で約1カ月保存可。
甘めの味つけで万能つけ合わせに♪
甘酢玉ねぎ
【材料(4人分)】
紫玉ねぎ(普通の玉ねぎでも)…2個
塩…小さじ1
酢…150㎖
砂糖…大さじ5
【つくり方】
1.玉ねぎは繊維を断つように薄切りにする。塩を全体にまぶし、もみ込んで10分ほどおく。水分が出てきたらキッチンペーパーなどで包んでしっかり絞る。
2.酢と砂糖を混ぜて溶かす。いったん混ぜてしばらくおき、再び混ぜると溶けやすい。
3.1を保存容器に入れ、2を回しかける。
【山脇さんコメント】
塩もみすることで辛みがやわらぎ、水分を絞るので保存がききます。紫玉ねぎのほうが色がきれいでおすすめ。サラダやサンドイッチの具、お弁当のすき間おかずにと大活躍します。冷蔵庫で約3週間保存可。
煮卵とは違った美味しさで、夏場のお弁当に♪
酢じょうゆ卵
【材料(4人分)】
酢…大さじ4
しょうゆ…大さじ3
熱湯…80㎖
ゆで卵…4個
【つくり方】
酢、しょうゆ、熱湯を合わせて冷ます。ゆで卵の殻をむいて漬ける。3時間後くらいから味がしみる。
【山脇さんコメント】
保存は液にしっかり漬かった状態で、固ゆでで冷蔵5日。半熟も美味しいけど、その場合は翌日までに食べ切ってください。漬け地は2回まで使えます。うずら卵でつくるのもおすすめ。
Mart8月号では、ほかにもお酢や梅干しを使ったすっぱ美味しい常備菜レシピを全14レシピ紹介。どれも簡単にできて、冷蔵庫にあるとピンチのときに役立つものばかり。この夏、ぜひお試しください。
Mart2021年8月号 すっぱ美味しいサワーやか常備菜14 より
撮影/長谷川 潤 レシピ考案・調理/山脇りこ フードスタイリング/廣松真理子 取材・文・編集/永島 大