毎日欠かすことのできない「お弁当づくり」。まだ暑さの残るこの時季は、お弁当の細菌の繁殖が気になる、という方も多いのではないでしょうか?でも、朝が早いと、お弁当を冷ます時間を確保するのも至難の業。そこで今回は、傷みを防ぐ美味しいおかずをつくるコツをご紹介します。
教えてくれたのは
前田量子さん
管理栄養士。定番家庭料理の教室を主宰。一般社団法人日本ロジカル調理協会代表理事。調理科学に基づいた、家庭料理やお弁当のつくり方を紹介した本が、美味しくつくれてわかりやすいと大人気。12月に新刊出版予定。
Q 時間が経っても傷まない美味しいおかずをつくるには?
A 塩分1%以上の濃い味つけがおすすめ
「お弁当屋さんは濃い味つけのおかずが多いと思いますが、濃い味つけは菌の繁殖を抑えられます。汁気の多いおかずを避けたり、素手で触らないようにするとより傷みを防げます」(前田さん)
炒める場合の傷みにくい味つけの目安:「しょうが焼き」
【材料(1人分)とつくり方】
①玉ねぎ50g(約1/4個)は薄切りに、豚肉(しょうが焼き用)150gは5cm幅に切る。
②油小さじ2をフライパンに引き中火で熱し、豚肉を炒め、色が変わったら玉ねぎを加えて炒める。
③フライパンにしょうゆ、みりん、酒各小さじ2を加えて煮からめる。
具100gに対してしょうゆは小さじ1
炒める場合は具が20%収縮すると考え、具100gにつきしょうゆ小さじ1、味噌小さじ1と1/5、ケチャップ大さじ1と1/2、オイスターソース小さじ1と1/4が、塩分1%の目安です。
電子レンジ加熱の場合の傷みにくい味つけの目安:「オイスターソース炒め」
【材料(1人分)とつくり方】
①耐熱容器に豚こま切れ肉150gとオイスターソース大さじ1 弱、酒(純米酒)大さじ1、片栗粉小さじ2/3を加え、ダマがなくなるまで混ぜる。ひと口大に切ったチンゲン菜40g(約2枚)、水で戻したキクラゲ10gを加え、さらに混ぜる。
②①にラップをし、電子レンジで3分加熱する。取り出してしっかり混ぜ、さらに2分30秒加熱する。
具材90gに対してしょうゆは小さじ1
電子レンジ加熱は具の縮みが少ないので、具90gにつきしょうゆ小さじ1、味噌小さじ1と1/5、ケチャップ大さじ1と1/2、オイスターソース小さじ1と1/4が塩分1%の目安です。
※この企画では、電子レンジは600W、トースターは1000Wを使用しています。
【こちらの記事もおすすめ】
脳にいい栄養、コンディションづくり……受験に効くお弁当の“鉄則”
量は?栄養バランスは?「中高生弁当」の疑問を解決!
朝が劇的にラクになる!時短お弁当おかず&一品弁当アイデア
夕飯にもお弁当にも使える 食べ比べが楽しい「いろいろそうめん」
切ってのせるだけでデコ弁が完成! カラフルなカマボコでできた「ととしーと」って?
撮影/山下忠之 フードコーディネート/前田量子 取材・文・スタイリング/澁谷真里 構成/タカノマイ(Mart編集部)
Mart2019年10月号
ラクして続く「お弁当革命!」Part2 量は?栄養は?「中高生弁当」15の鉄則 より