発酵食品を積極的に!「塩麹」「しょうゆ麹」を手づくりしてます!【Martist滝野香織】

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塩麴やしょうゆ麹と聞いて「昔、流行ったよね」と言う人と、「ずっと使っている定番調味料よ」と言う人と二極化すると思うのですが、どうでしょうか。前者の方、もったいないです!

塩麴&しょうゆ麹は今注目の「発酵食品」。麹の体への効果効能の代表は、
①腸内環境の改善
②疲労回復効果
③免疫力アップ
④動脈硬化の予防
⑤美肌効果
と、盛りだくさんです。さらに調味料としての汎用性が高く、味もよく、なおかつ化学調味料でも〇〇エキスでもないのです。天然のうま味あふれる万能調味料! しかも簡単に手づくりできちゃいます。

塩麹は……

 まず塩麴の材料は“米麹・塩・水”の3つ。“麹”とは蒸した穀類や豆類に、こうじ菌(コウジカビ)と呼ばれる微生物を繁殖させたもので、米麹はスーパーでも売られています。麹には、食品の保存性を高め、うま味を増す効果があります。中でも注目すべきは酵素の働きで、でんぷんを糖に分解して甘味を出したり、たんぱく質をアミノ酸に分解してうま味を出したり、脂肪を脂肪酸とグリセリンに分解して脂っこさをなくし、あっさりとさせてくれる点です。酵素の働きで、野菜を塩麴に漬けると、ただの塩漬けよりも味の浸透がよく、甘さとうま味が加わって美味しくなるんです。肉や魚を漬けておくと、酵素の力でやわらかくなり、同時にうま味も増します♪

【材料】
米麹…300g
塩…100g
水…370g

【つくり方】
1.ボウルに米麹と塩を入れ、手で揉み込むように3分以上混ぜ、水を入れ、清潔なスプーンで混ぜる。
2.清潔な蓋付き保存容器に入れ、密閉せずに室温で発酵させる。1日1回必ず混ぜる。
3.麹がやわらかくなり、とろみが出てきて、甘酒のような香りがしてきたら完成。夏場や温かいところだと1週間程度、冬場は2週間以上かかることもあります。できあがったら冷蔵庫で保存。

しょうゆ麹は……

 しょうゆ麹の材料は“米麹・塩・しょうゆ”。私はさらに昆布を入れてうま味を増すつくり方をしています。市販のだししょうゆに引けを取らない美味しさです! 卵かけご飯や納豆に、特におすすめ。炊き込みご飯、和風パスタに使うと、余計な調味料を入れなくても簡単に美味しくできますよ。

【材料】
米麹…300g
塩…23g
しょうゆ…440g

【つくり方】
1.ボウルに米麹と塩を入れて軽く合わせ、しょうゆを入れ、清潔なスプーンで混ぜる。
2.清潔な蓋付き保存容器に入れ、密閉し発酵させる。麹がしょうゆを吸い、液体がなくなったらひたひたまでしょうゆを足す(ここで昆布を1枚入れても)。1日1回必ず混ぜる。
3.麹がやわらかくなり、とろみが出てきたら完成。夏場や温かいところだと1週間程度、冬場は3週間ほどかかることもあります。できあがったら冷蔵庫で保存。

酵素の効果を直接取り入れたい場合、加熱は厳禁。70℃以上で酵素のパワーは失活してしまいます。生食をするには、野菜を漬物にしたり、ドレッシングやたれをつくるといいですよ!

また、塩麴は野菜や果物のスムージーやヨーグルトに少し加えるのがとてもおすすめ。たんぱく質・食物繊維・麹菌のスペシャルトリオで、エナジードリンクにだって負けない効果が期待できます! 我が家では息子がサッカーの前に、「バナナ+塩麴+はちみつ+牛乳」でスムージーをつくり、飲んで行くのが定番です。

手づくりの塩麹としょうゆ麹。分量さえ守れば失敗も少ないですし、何よりとーーっても美味しいです! ぜひ試してみてください!

写真・文/滝野香織

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滝野香織
管理栄養士

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