新型コロナウイルスの影響で自宅待機が続き、美容院に行けない人も多いと思います。伸びた髪は結べばいいけれど、目立って困るのが白髪……。市販のカラー剤を使って自宅で行うにしても、自分だけで染めることができるのか不安ですよね?
そこで今回は資生堂ビューティークリエイションセンターの砂川恵子さんに、初めてでも白髪染めが上手にできるコツを教えてもらいました。
上手にできる白髪染めのコツ
Q:白髪染めを行う際に、髪のどの部分から行うのとよいですか?
「カラー剤はぬってからの放置時間により、染め上がりに差がでます。地毛色と同じくらい、または地毛色よりダークなカラーであれば、しっかり染めるために白髪が目立つ生え際や分け目を先にぬりましょう。地毛色よりも明るいカラー剤は、脱色作用が強い場合もあり、長く放置すると明るくなりすぎることがあります。襟足などの目立たない部分からぬり始め、説明書にある放置時間を守りましょう」(砂川さん)
Q:後ろ側は自分で見えないので難しいですよね? どうしたら上手にできますか?
「“縦割り”のエリア分けがおすすめ! 後ろは中央で左右ふたつに分け、エリアごとにぬります。片側の襟足から上へ少しずつ塗りすすめ、頭頂部5cm程度を残します。もう片側も同じように行います。最後に頭頂部を左右一緒に塗ります。片手で塗る場合、利き手の逆側から始めるとスムーズですよ」(砂川さん)
Q:ムラなく染めるコツはありますか?
「髪の毛にスタイリング剤やアウトバストリートメントがついていると、カラー剤が浸透しづらいことがあります。髪になにもついていない状態で行うのがよいでしょう。そして大切なのは手早く、均等にぬること! 時間をかけ過ぎたり、ぬる量に差があると、思うように仕上がりません」(砂川さん)
Q:地肌についてしまったときは、どうしたらよいですか?
「カラー剤が地肌についたときは、なるべく早く拭き取りましょう。細かい部分には綿棒が便利です。額や耳まわりなどつきやすい部分には事前に油性クリームをぬっておくと、ついてしまっても染まりにくく拭き取りやすいですよ」(砂川さん)
自宅で白髪染めをする際の注意点もチェック
Q:自分で白髪染めを行うときに、気をつけることはありますか?
「カラー剤へのアレルギーがないか、パッチテストを事前に行ってください。一度行って大丈夫だった人でも、急にアレルギー反応が出ることもあるので注意が必要です。ヘアカラーは地肌に傷があるとしみるので、直前のブラッシングは慎重に行ってください。またカラーリング直後のすすぎは、余分なカラー剤を流すためのものです。薬剤が残っていると髪を痛める原因になるので、しっかりすすいでくださいね」(砂川さん)
Q:頻度はどれくらいがおすすめですか?
「美容院のように効果的なトリートメントが行えないため、頻度は少ないにこしたことはありません。髪は1ヶ月で約1cm伸びるので、自宅では根元だけ染めて調整することをおすすめします」(砂川さん)
初心者におすすめの商品は?
Q:では初めての場合、どのような商品を選ぶのがおすすめですか?
「まずひとつ目はティアラ クリームヘアカラーです。クリームタイプの白髪用ヘアカラーで、髪にぬって10分放置するだけでしっかりと染まります。カラー剤をつけたブラシを、気になる部分に当てていきます」(砂川さん)
全6色展開。ティアラ クリームヘアカラー¥1,000(資生堂)
「もうひとつはプリオール カラーコンディショナーNです。こちらはカラー剤とは異なり、シャンプー後にコンディショナー代わりに使うものです。白髪が気になる部分を中心に髪になじませ5分おくだけ。毎日使い続けることで、効果がでます。カラー剤を自分で上手にできる自信がない人には特におすすめです」
ブラック、ダークブラウン、ブラウン、グレイの4色。プリオール カラーコンディショナー N 各¥1,280(編集部調べ)(資生堂)
「また、色を長持ちさせるためには、カラー剤とシャンプーの相性が大切。カラーケアを重視した下記のようなシャンプーを選ぶとよいですよ。髪が濡れた状態だと定着した色が抜けやすくなるので、入浴後は早めに乾かす習慣をつけましょう」(砂川さん)
ヘアカラーの色素、メラニン色素の流出を防止。色あせない美しい髪色が続きます。プリオール カラーケアシャンプー¥980(編集部調べ)(資生堂)
いかがでしたか?コツを押さえて、自分にあったアイテムを選べば、初めての方でもできそうですよね。鏡を見てイラッとしているあなた、ぜひこの機会にチャレンジしてみてはいかが?
取材・文/酒井明子