寒さが厳しくなる季節、「冷えがつらい」と悩んでいませんか?「冷えは万病のもと」という言葉があるように、からだの冷えが続く状態をそのままにしておくと、さまざまな不調を生じるかもしれません。そこで今回は、冷えのタイプ別におすすめの漢方薬について、あんしん漢方(オンラインAI漢方)の薬剤師、清水みゆきさんに教えてもらいました。
冷えの原因とからだに及ぼす影響とは?
からだの冷えは、生理痛や不妊、肩こりや腰痛、胃痛、むくみ、不眠などさまざまな不調を引き起こします。
冷えの原因としては次のようなことが挙げられます。
1.自律神経の乱れ
自律神経は体温を調節する働きがあります。過剰なストレスや不規則な生活、外気温と室内の気温の温度差が大きい環境が続くと、自律神経のバランスが崩れて冷えの原因となります。
2.筋肉量の少なさ
熱を作り出す筋肉が少ないと、冷え性になりやすくなります。筋肉量が少ない女性や運動不足の人は注意が必要です。
3.血流の悪さ
血流の悪さも、冷えと関連しています。低血圧や貧血などで血流が滞ると、冷えの原因となるのです。
4.女性ホルモンの乱れ
更年期や月経などで女性ホルモンの分泌が乱れると、血液循環が悪くなり、冷えが悪化することがあります。
冷えタイプ別チェックリスト
冷えとひとことで言っても、冷えを感じる場所や冷えに伴う症状は一人ひとり違います。自分がどの冷えのタイプなのか確認してみましょう。
1.全身冷えタイプ
- 全身に冷えを感じる
- 体力がなくて疲れやすい
- 食欲がない
- 風邪をひきやすい
このような状態の人は、全身冷えタイプに当てはまります。
手足だけでなくからだ全体が冷えている状態です。からだを温める気のエネルギーが不足し、新陳代謝が低下することで生じます。高齢者に多く見られます。
2.末端冷えタイプ
- 手足の冷えが強い
- しもやけができる
- 頭痛や月経痛がある
- 痩せている
このような状態の人は、末端冷えタイプに当てはまります。
手足の末端の冷えが強い状態です。栄養物質である血(けつ)の不足や滞りによって生じる、末梢の血行障害が原因となります。若い女性に多く見られます。
3.内臓冷えタイプ
- お腹の冷えが強い
- 冷たいものを食べると下痢や腹痛を生じる
- 胃腸が弱い
- お腹が張る
このような状態の人は、内臓冷えタイプに当てはまります。
お腹の冷えを強く感じる状態です。からだの中から熱が逃げやすいため、お腹は冷たいのに手足はほてるという場合もあります。
自覚症状がないため、冷え性だと気づかない人も多いようです。
4.下半身冷えタイプ
- 腰や下半身の冷えが強い
- 上半身は汗をかきやすい
- イライラしやすい
- デスクワークが多い
このような状態の人は、下半身冷えタイプに当てはまります。
とくに、腰から下が冷えている状態です。
下半身は冷えるのに、逆に顔や上半身にはほてりやのぼせを感じる「冷えのぼせ」を生じることもあります。
加齢とともに起こりやすく、中高年に多くみられます。
冷えタイプ別おすすめ漢方薬
漢方薬は、足や指先が冷えてつらい、冷房で体調を崩してしまうなどの冷えの症状に効果が認められており、内科の治療でも使われています。
冷え症は、血が不足していたり、血や体内の水分がうまく巡っていなかったり、気が不足していたりする状態などが原因で起こると考えられています。
西洋医学では一般的に検査をしても特に異常がない冷えを病気として扱いませんが、漢方医学では冷えという自覚症状さえあれば、治療の対象となります。
冷えのタイプ別におすすめの漢方薬をご紹介します。
全身冷えタイプ
真武湯(しんぶとう)
下痢やめまい、むくみがある人向け。
からだを温め、水の巡りをよくして新陳代謝を高め、冷えを改善します。
末端冷えタイプ
当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)
手足の冷えが強く、しもやけができやすい人向け。
血を補い、気や血の巡りをよくしてからだを温めて、手足の冷えを改善します。
◆Amazonでも購入できます
【第2類医薬品】当帰四逆加呉茱萸生姜湯エキス錠クラシエ 48錠
内臓冷えタイプ
人参湯(にんじんとう)
下痢や腹痛、胃痛がある人向け。
胃腸の働きをよくし、お腹を温めて冷えを改善します。
◆Amazonでも購入できます
【第2類医薬品】ツムラ漢方人参湯エキス顆粒 10包
下半身冷えタイプ
桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
月経痛や月経不順、肩こりがある人向け。
滞った血の巡りを解消して熱の偏りをなくし、下半身の冷えや冷えのぼせを改善します。
◆Amazonでも購入できます
【第2類医薬品】「クラシエ」漢方桂枝茯苓丸料エキス錠 48錠
なお、同じ冷えでも、冷えのタイプや体質、体型などによって有効な漢方薬は異なります。漢方薬は「医薬品」であるため、選び方が誤っている場合、思うような効果が得られないばかりか、副作用につながることも。
自分に合った漢方薬が知りたいという人は、オンラインで専門家に相談できる「あんしん漢方」の活用もおすすめです。
●あんしん漢方:https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/?tag=222332b9mart0007
漢方で冷え知らずの毎日を!
冷え改善は漢方が得意とするところです。つらい冷えの悩みは、我慢せずに専門家に相談してみませんか?
漢方でからだの内側からバランスを整えて冷えを改善し、毎日を元気に過ごしていきましょう!
<この記事を書いた人>
あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師 清水みゆき
漢方薬・生薬認定薬剤師 JAMHA認定ハーバルセラピスト
製薬企業の研究所勤務を経て、漢方調剤薬局に8年間勤務。漢方薬の服薬指導、食事や養生法での健康づくりのサポート、ハーブティーやアロマの相談販売に従事。
現在も漢方調剤薬局で薬剤師として働きながら、「ママのためのやさしい漢方」のサイト運営や漢方やハーブの通信講座やセミナー講師としても活動中です。
●あんしん漢方(オンラインAI漢方)
●漢方女子