「漢方薬がむくみやダイエットに効くと聞いたけれど本当？」「ドラッグストアに行ってみたらいろいろな種類があったけれど、どれがいいんだろう？」そんな疑問をお持ちではありませんか？今回は、むくみ改善やダイエットにつながる漢方薬「防已黄耆湯（ぼういおうぎとう）」について、「あんしん漢方」の薬剤師、清水みゆき先生に教えてもらいました。
防已黄耆湯ってどんな効果がある漢方薬？
漢方薬は体重を落とすことを目的に作られた薬ではなく、脂肪太りや水太り、多汗症、関節痛などの症状に根本からアプローチするものです。防已黄耆湯は、胃腸の働きを高めて水分代謝を改善し、からだの余分な水を取り除きむくみや肥満を解消する漢方薬です。詳しくは以下の効果が期待できます。
むくみ改善
防已黄耆湯には6種類の生薬が含まれていて、水分代謝をよくする「白朮（びゃくじゅつ）」と「防已（ぼうい）」がむくみ改善に効きます。
「水太り」改善
また、防已黄耆湯は「汗をかきやすく水太り」で悩む人の体質改善にも役立ちます。配合されている生薬の「黄耆（おうぎ）」には利尿と汗を止める働きがあります。
からだのエネルギーが不足すると、代謝が十分に行われず水分が停滞して水太りを引き起こします。水太りとは、「水を飲んでも太る」という意味ではありません。脂肪ではなく、余分な水分がからだに溜まって太ることをいいます。
関節痛の緩和
関節に溜まった余分な水を排泄するので、関節痛や膝痛などに対しても効果があります。
防已黄耆湯が合うタイプとは？
ダイエットしたいからといって、体質を考えずに防已黄耆湯を服用しても効果がありません。
防已黄耆湯は、漢方医学の考え方でいう「虚証（きょしょう）」タイプの人に合う漢方薬です。具体的には、下記のような体質の人に向いています。
- 色白
- 汗をかきやすい
- むくみやすい、からだが重く感じる
- ぶよぶよとした水太り
- 体力がない
逆に、体力がある「実証（じっしょう）」タイプの人は、効果を感じにくいと考えられます。
長期服用しないとダメ？効果はどれくらいで出る？
漢方薬は、種類や服用する人の症状や体質、生活習慣などによって、効果が出るまでの期間が異なります。
防已黄耆湯の場合、むくみ改善については1～2週間程度の服用で効果を実感できることが多いようです。肥満や多汗など慢性疾患や体質の改善に対しては、長期の服用で少しずつ効果が出てくると考えられています。
ドラッグストアやAmazonでも購入可能な防已黄耆湯
防已黄耆湯は内科などで処方してもらえることもありますが、市販薬としても販売されているので、気軽に試してみたいという方はまずはそういったものを飲んでみてもいいかもしれません。
ドラッグストアやAmazonなどでは「コッコアポL」や「ビスラットアクリアEX」など防風通聖散とは違う商品名で市販していることもあります。テレビCMなどで名前を聞いたこともあるのではないでしょうか？
お試しサイズもありますので、気軽にチャレンジできます。
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漢方薬を飲むときの注意点
漢方薬を服用する際には、体質に合うものを選ぶことが何よりも大切です。漢方薬はサプリメントではなく「医薬品」です。体質に合わないものを飲み続けてしまうと、効果が得られなかったり、副作用につながったりすることもあります。
とはいえ、漢方薬局に足を運ぶのはちょっと気が引ける……という方は、スマホで専門家に相談できるサービスを利用しても。例えば「あんしん漢方」では、AI（人工知能）を活用し、漢方のプロが個人に効く漢方を見極めて自宅に郵送してくれる「オンライン個別相談」もあります。
漢方薬で体質改善！むくみや水太りの悩みをクリアに
からだのむくみやたるみが気になる、食べ過ぎていないのになかなか痩せないという人は、毎日の生活に漢方薬の「防已黄耆湯」を取り入れて、水分代謝の改善をはかってみるのもひとつの手かもしれませんね。
＜この記事を書いた人＞
あんしん漢方（オンラインＡＩ漢方）薬剤師 清水みゆき
漢方薬・生薬認定薬剤師 JAMHA認定ハーバルセラピスト
製薬企業の研究所勤務を経て、漢方調剤薬局に8年間勤務。漢方薬の服薬指導、食事や養生法での健康づくりのサポート、ハーブティーやアロマの相談販売に従事。現在も漢方調剤薬局で薬剤師として働きながら、「ママのためのやさしい漢方」のサイト運営や漢方やハーブの通信講座やセミナー講師としても活動中です。
※掲載価格は2021年9月現在のものです。
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