季節を感じる贅沢なひととき!「梅仕事」を楽しもう!【Martist滝野香織】

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憂鬱な梅雨時期の唯一の楽しみは梅仕事。6月に入ると青梅が並びだし、そうかと思うと完熟の黄色い梅が並び始めます。1度梅仕事を覚えてしまうと、梅を見るたびにソワソワして、何かしたくなるものなのです。

滝野香織さんと土肥愛子さんがシソを持っているところ

今回はMartistの蓮見京子ちゃん、土肥愛子ちゃん、田口愛佳ちゃんが私のお料理教室で開催した梅仕事のレッスンに参加してくれました。

完熟梅の香りに癒されながら、梅の下処理をスタート!

完熟梅

まず何と言っても完熟梅の芳醇な香りに一同癒されます。

完熟の梅はプラムのようなよい香りがするのですが、一般的にそのまま食べる果物として売られておらず、加工品であるのには理由があります。それは酸っぱいから。

レッスンでは1つ切ってそのままを試食してみました。香りのよいプラムかと思いきや、目を細めたくなるような酸味!!でもこの強烈な酸味が嫌いじゃないという方も多数でしたよ。

梅の下処理をするところ

今回は台湾で親しまれている“茶梅”と“昔ながらの酸っぱい梅干し”の2種類のレッスンを行いました。

どちらもまずは梅の下処理として梅の小枝の付け根部分「ホシ」を楊枝で取り除きます。この作業がとにかくみなさん大好きだと言います。ポロっと取れる感じがたまらないのです。

台湾で親しまれているお菓子の”梅茶”づくりに挑戦!

“茶梅”は塩漬けした梅に重しをして梅酢が上がってきたら、砂糖と茶葉に漬けます。1か月以上漬けて完成。甘くて酸っぱくて、茶葉の風味もしてとにかく美味しい梅菓子なのです。

タグを麻ひもで着けてオシャレな雰囲気を出すのがMart流(笑)。

塩漬けした梅を、砂糖と茶葉に漬けたところ

塩漬けした梅を、砂糖と茶葉に漬けたところ。

1週間もしないうちに砂糖が溶けます。あとは美味しくなるように見守ります。

昔ながらの”酸っぱい梅干し”もつくります

“昔ながらの酸っぱい梅干し”は、塩漬けした梅に重しをし、梅酢が上がってきたら、赤しそを加えて漬け込みます。赤しその天然の色の美しさにうっとりしてしまします。

みんなで赤しそをもむところ

みんなで赤しそをもみもみ。なんでもみんなでやると楽しい!

梅干しを赤しそにつける前と後

左は赤しそを入れたばかり。2~3日後には、右の袋のように梅酢と反応した赤しそから赤い色が出てきて梅を赤く染めます。

梅干しを使ったさっぱりと美味しい料理の紹介も!

梅干しの酸味が苦手なお子様も多いので、梅干しを使ったお料理も提案しました。梅干し+ポン酢をベースにしたタレは、鶏もも肉や豚バラ肉と相性抜群。ごはんにかけたゆかりは、梅干しをつくるときに使った赤しそを干してつくったものです。

梅干しを活用したレシピ

手作りゆかりごはん・鶏肉の梅ポンだれ・甘めの厚焼き玉子・ごぼうサラダ・みそ汁。

漬けた梅は土用の時期に3日間天日干し

梅干しの梅は、梅雨が明け夏の土用の時期になったら干します。

作業は難しくないのですが、夏の土用の時期に3日間梅を太陽の元で干す必要があります。仕事やお出掛けの都合と天気予報をにらめっこして日にちを決め、干したら干したでゲリラ豪雨に当たらないように気をつけなくてはなりません。

「梅にとらわれる3日間」と身構えてしまいますが、1年365日のうち、そんなに濃厚に季節を感じるイベントはないですよね。私は季節や時間に気持ちを向ける3日間が、忙殺の毎日に少し違うリズムを生み出すようでなんだかワクワクしてしまいます。

梅を干しているところ

昨年の様子。今年の夏の土用は7/20~8/7です。

季節を感じられる梅仕事、楽しみながらやってみませんか?

梅仕事は、季節を感じるよいチャンス。五感で季節を感じられるので、子どもの教育にもよいと思っています。

昔の梅仕事はこんな量ではないでしょうからさぞかし大変だったことと思いますが、井戸端や誰かの家で仲よしさんやご近所のママ友で集まって、世間話や子どもの悩み、夫の愚痴などおしゃべりしながら梅仕事をしていたのかな、そしたら今も昔も変わらないな、なんて思うのです。

昔ながらの作業を現代でも楽しんでやれたらよいですよね。ワイワイママ友と、週末に家族で、季節のイベントに梅仕事はいかがでしょうか。

写真・文/滝野香織


滝野香織
管理栄養士

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