iPhoneのプロが教える2つの撮影技で、イルミネーション写真が劇的に変わる

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iPhone 15で夜景撮影

暗闇にキラキラと輝くイルミネーション。「この瞬間をスマホに」とカメラ機能の撮影ボタンを押す場面、多くあるのではないでしょうか? でもなんだかうまくいかない…そう、夜景撮影って難しいですよね。

最新のカメラ機能を搭載した「iPhone 15」で、東京・丸の内のイルミネーションの撮影やポートレートモードのコツを教えてくれる体験会に、ライター新里が参加してきました。目から鱗の撮影の仕方を伺えた、とても楽しく学びある内容をリポートします。

矢島直美さん

教えてくれたのは、カメラマンの矢島直美さん。スマホ撮影の第一人者として名が知られる矢島さんは、一般向けの講座「たのしいカメラ学校」や、各地のApple Storeで開催されるToday at Appleなどでカメラセミナーも開催しています。

素敵な写真を撮影し投稿している3人のインスタグラマーさんとともに、レクチャーを受けました。まずは今日使う機能の説明です。開始5分にして「あれ、これですかね?」とすでに焦っている私。矢島さんが「新里さん、大丈夫ですよ、撮影しながら使ってみましょうね」と優しく対応してくれほっとひと安心。ドキドキしながら、みんなで日が暮れライトアップしてきた丸の内の街へ向かいます。

iPhone 15

最新のiPhone 15をお借りして撮影に望みます!

 

光を「玉ボケ」にすればロマンチックな1枚に!

矢島直美さんiPhone教室

今回の体験会は、説明~撮影~発表会も含めて1時間。短時間でもこれだけは!とおさえるべきポイントをシェアしてくれました。

ポートレートモードを使う

iPhoneにあるポートレートモード。いわゆる背景をぼかした、一眼カメラで撮影したような本格的な写真が撮れる機能なので、使わない手はないとのこと。そしてこのモードは、夜のポートレート撮影に威力を発揮するのだとか!

ポートレートモードは、被写体の背景や前景にボケ感を出せます(iPhone 15の場合は、設定→カメラ→「写真モードでのポートレート」をオンにすると、通常の写真モードであってもポートレートモードで撮影が可能)。

「点光源をぼかすと丸い形にぼけます。これを玉ボケといいますが、ポートレートモードにすると大きくぼかすことができるので、キラキラ感がアップします。さらに、レンズを2×の望遠で被写体に近寄ると、より大きくボケるので体験してみましょう!」と矢島さん。

矢島直美さんiPhone教室で写真を撮る

みんなで早速チャレンジ! 街灯に下がっているフラワーポットを手前に、奥の電飾を玉ボケに。

夜景撮影

新里撮影① 最初は玉ボケを意識せずに撮影。これでも素敵ですよね?

夜景撮影

診察撮影②教わったポートレートモードを使い、電飾をぼかすと… 確かに光が丸くぼけてきました!きれい~!

夜景撮影

新里撮影③ さらに2×の望遠で被写体に近寄ると、この通り。

落ち葉を小道具にするアイディア

 

矢島直美さんiPhone教室で小道具の落ち葉

続いて場所を移動しながら「みなさん、地面に落ちているキレイな落ち葉があったら拾ってくださいね~」と矢島さん。その意図は?

「落ち葉を撮影小道具に使います。先ほどの玉ボケのワザも使いつつ、iPhoneの便利な機能のひとつ、AE/AFロックを活用して、画作りを楽しみましょう!」。いったいどんなワザなのか、ドキドキしながら落ち葉を拾いました。

矢島直美さん実演写真の撮り方

スマホの前に落ち葉を置き、逆さ撮影

引き続きポートレートモードを使用。奥に続いている街路樹の電飾をぼかすため、手前のもの=落ち葉にピントを合わせます。そして、スマホは上下逆さまにし、カメラを地面に固定。「イルミネーションが入るように地面からのローアングルで撮ると、迫力ある画になります。普段見ない構図なので、新鮮ですよ!」。

iPhoneのAE/AFロックは、被写体をタップするときに画面を長押しすると使える機能です。タップしてピントを固定し、太陽マークの明るさコントロールで好みの明るさにすれば、明るさ(AE)とピント(AF)をロックできます。ピントが外れず、明るさも固定できるので、何枚でも同じ設定で写真が撮れます。「ほんの少し左右に振るくらいであればピントは外れないので、少しずつiPhoneを動かして何枚も構図違いで撮ってみてください。背景のイルミネーションの入り具合で、写真の印象も変わります」。

早速撮影してみました!

夜景撮影

新里撮影① なんだか本当に私が撮影したの? というくらい、情緒あふれる写真。素敵!

夜景撮影

新里撮影② こちらは撮影した後、「編集」から「ブリリアンス」などを操作して補正したもの。いろいろな表現方法を知ると楽しい!

たくさん撮影すれば、力がついてくる!

参加して感じたのは、矢島さんは私が想像していた以上にたくさんシャッターを切っていたこと。「写真は一枚撮ったら終わり、ではもったいないです。構図を少しずつ変えて複数枚撮影して、その中からお気に入りを探していきます。この機能を使ったらこうなるのか、ならば今度は…と、いろいろ試してみると、自分の気に入った写真が撮影できるようになりますよ」(矢島さん)。さらに詳しく具体的な撮影方法を知りたい方は、ぜひ矢島さんの著書やセミナー(インスタグラム@tanoshiicameraでお知らせ)をチェックしてみてくださいね。

「Apple 丸の内」の大画面で写真の披露会

矢島直美さんiPhone教室

この後、参加者が撮影した写真を店内の大画面で紹介してくれました。自分の番が来た時はちょっと照れくさいながらも、こうして自分が素敵だと思ったもの、きれいだと思うものを簡単に表現できるスマホカメラに、改めて大きな関心が湧きました。いつも持ち歩ているものなので、どんどん素敵だなと思う場面は撮影したいと思います。

みなさんもこの冬のイルミネーション撮影、ぜひ一緒に楽しみましょう!

取材・撮影・文/新里陽子

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