鹿児島ラーメンあるある! 『大根の漬物』でおもてなし

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鹿児島のラーメン屋さんでは、ラーメンを注文すると、お茶と一緒に大根の漬物が出てきます。地元の人に話を聞くと、鹿児島ならではのおもてなしだそうで、お店ごとに違う味を食べ比べするのも面白いのだとか。そこで、Mart地域特派員が、実際にラーメンを食べに鹿児島まで行ってきました。

 
鹿児島に着いたのは、平日の19時過ぎ。まずは、地元で人気の「のり一」に向かいました。鹿児島最大のショッピングモール「アミュプラザ」の屋上にある「アミュラン」観覧車を背に、美しい夜景を満喫しながら、鹿児島市内を散策。ここは鹿児島のシンボルと呼ばれていて、観光客や地元の人でにぎわうスポットです。甲突川の湖面に映る街頭は幻想的で、テンションが上がります。

 

のり一に着いたのは、開店時間の20時を少し過ぎた頃。お店が開いたばかりだというのに、店内は多くの人でにぎわっています。

 


注文と同時に早速出てきたのは、大根の漬物(たくあん)とお茶。「ラーメンができるまでの間、お漬物を食べながらお待ちください」と話すのは、のり一店員の神川さん。お客様へのおもてなしとして、無料でサービスしていると言います。パリパリした歯ごたえが美味しいたくあんが空腹感を刺激し、食欲をそそります。

 

 ほどなくして、ラーメンが運ばれてきました。漬物とお茶のおかげで、待ち時間はあっという間でした。鹿児島ラーメンの特徴でもある豚骨&鶏ガラWのスープは、塩味がきいたあっさり系。女性や子どもでも食べやすい味で、店内には、子どもの頃から約半世紀も通い続けているという常連さんもいました。また、地元では、「飲んだあとの胃に沁みる」と、「〆のラーメン」としても人気だそうです。 

 

翌日伺ったのは、地元で評判の「ふくまん」です。11時の開店前、1番に到着したにも関わらず、私の後ろには長い行列ができるほどの人気。開店と同時に、店内は多くの人でいっぱいになりました。

 

   席に着くとほぼ同時にカウンターの上に置かれたのは、大根のぬか漬けと知覧茶。大根のぬか漬けは、写真右側の小皿とは別に、お代わり用に左側のような大皿でサービスしてくれます。「漬物にはお醤油をかけて、味の変化を楽しんでください」と話すのは、ふくまん店員の田中理子さん。大根のぬか漬けは、普通の大根を一晩漬けこんだ浅漬けタイプで、さっぱりとした味わいは知覧茶によく合い、箸が進みます。

 

「下からよく混ぜてお召し上がりください」と出された、ふくまんのラーメン。鹿児島ラーメンと言えば豚骨&鶏ガラWのスープが特徴ですが、ふくまんのラーメンは底に醤油ダレが入っており、混ぜ合わせることで、味に深みが増します。九州ではなかなか食べることのない醤油風味のラーメンは、関東育ちの私にとって、どこか懐かしさを感じる味。あっという間に間食し、スープまで全部飲み干してしまいました。

 

田中さんによれば、お茶請けに漬物を振る舞うのは、鹿児島の文化なのだそう。お茶請けと言えば、甘いお菓子やおせんべいなどを想像してしまいますが、地域によって色々な特色がありますね。

 

九州のラーメン屋さんでは、ラーメンのおともに漬物とお茶を出す習慣があります。鹿児島だと大根の漬物、熊本だと高菜漬けや紅ショウガ、福岡だとホットもやしなど地域によってさまざまですが、おもてなしの気持ちから生まれたという説もあります。熊本県阿蘇郡にある夫の実家に初めて行ったとき、お茶請けに漬物が出てきたときはビックリしましたが、いまでは我が家でもティータイムにお漬物、が当たり前になっています。我が家の定番の浅漬けレシピはこちら!

<材料>

・大根…1/2本

・甘酢…大さじ1

・塩…小さじ1

・砂糖…大さじ2

 

<つくり方>

①大根の皮をむき、真ん中で半分に切る

②スライサーを使って、①を2mm幅にスライスする

③ジップロックの中で調味料を全て混ぜる

④③の中に②を入れて揉み込み、冷蔵庫で1時間以上漬け込む

 

使う大根の部位によって味が異なります。辛いのがお好みの方は根の方を、甘みがお好みの方は茎の方を使うのがオススメです。また、使う甘酢や塩、砂糖によっても味が多少変わりますので、お好みで調整してください。

 

鹿児島駅のお土産コーナーでは、各種大根の漬物と知覧茶を購入することができます。ラーメンと一緒に食べるのはもちろん、お土産としても喜ばれますよ。

 仁田尾の深むし茶 吟 50g(仁田尾の知覧茶園)/540円(税込)

 

 ラーメン屋さんでラーメン以外に大根の漬物や知覧茶までセットで楽しめるのは、鹿児島ならではのおもてなしです。実際に取材させていただいた「のり一」や「ふくまん」以外にも、鹿児島には多くのラーメン屋さんが軒を連ねていますので、お気に入りの一杯&漬物を探しに旅をしてみるのも楽しいですよ。GWの行先がまだ決まっていない人は、鹿児島でラーメンの食べ歩きをしてみませんか。

 

【取材協力】

のり一

住所/鹿児島県鹿児島市山之口町9-3 神川ビル1F

TEL/099-222-4497

営業時間/月~土 ランチ 11:30~14:00 月~木 ディナー 20:00~翌3:00
金 ディナー 20:00~翌4:00 土 ディナー 19:00~翌4:00

休/日曜日

ふくまん

住所/鹿児島県鹿児島市金生町6-13

☎/099-224-9707

営業時間/11:00~19:00

休/火曜日

仁田尾の知覧茶園
http://www.chirancha.jp/index.html

取材・撮影/阿南志都

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