この夏、ハワイ旅行をする方のなかには長期滞在を予定している方もいるのでは!? のんびりできる長期滞在ですが、旅行とは違った困りごとがでてくることも。そこで、ビザや保険、病院に関することなど、ロングステイを満喫するためのお役立ち情報をご紹介します。知っていると安心な、子ども用市販薬の情報もお届けします。
【1】ビザは必要?
日本人はビザがなくても90日間滞在が可能ですが、ビザ免除プログラムを利用して米国に渡航するすべての渡航者は、搭乗前に電子渡航認証システム(エスタ/ESTA)での認証が義務づけられています。旅行や出張など短期滞在の場合に限り、最大90日間連続でアメリカに滞在することが可能に。
制度上、ESTAの有効期限内であれば、一度の滞在が90日以内ならば何度でも渡米できますが、頻繁に90日以内の出入国を繰り返すと、本当に観光目的なのかと怪しまれて入国拒否のリスクが出てくるので、年間を通して多くの日数をハワイで過ごすというのであれば、ビザの取得を視野に入れたほうがいいでしょう。
91日以上のロングステイをする場合には、目的に応じたビザを申請する必要が。仕事や留学などに該当しない場合は、米国領事館に観光ビザを申請する必要があります。ただし、米国を出国する予定を示す必要があります。ビザの発行決定は、最終的に米国領事が判断します。
【2】銀行口座をつくる
アメリカの銀行は短期ビザで入国する外国人は口座を開設できませんが、ハワイ州だけは例外。観光客でも口座をつくることができ、預金の管理をはじめ、アメリカのクレジットカードやデビットカードをつくることができます。
不動産を購入したい場合もハワイに銀行口座が必要。口座を開設する際は、パスポート、マイナンバー、初期入金費用、現住所を確認できるものの準備が必要です。
【3】海外旅行保険加入はマスト
アメリカでは医療費がものすごく高いです。だから海外旅行保険に加入することは必須。
旅行保険が付帯しているクレジットカードもありますが、規約をよく確かめることが必要。旅行費用の支払いをカードで決算した場合にのみ適用されたり、死亡補償は高くても、治療費、救援費が低く設定されていたりするケースもあります。
また、基本的には歯科治療は旅行傷害保険などではカバーされませんが、転倒などのケガで歯が欠けた、折れたといった場合は傷害保険が適用されることがあります。虫歯は適用外となりますが、最近では短期(1日)から長期(3カ月以上)の歯科治療のオプションプランが登場しているので、歯の健康に心配のある人は加入しておくと安心です。
【4】ハワイの医療事情
環境が変わって体調を崩したり、ケガをしたりすることがあるかもしれません。そこで出かける前に知っておきたいハワイの医療事情をここでご紹介。
■基本はファミリードクター制
アメリカでは、一般的にはファミリードクター(一般内科の医師)制、日本でいう、かかりつけ医制度がとられています。
日頃から健康診断や予防接種などの基礎的なことでクリニックに行く習慣があり、ファミリードクターでは治療できない病気にかかった時には、専門医や病院を紹介してもらう流れ。日本語が通じるクリニックもあるので、情報を得ておきましょう。
■診察は要予約制
クリニックは予約制のところがほとんど。症状を聞かれて、状況によっては、適切に対応をしてくれます。
ロングステイする場合は、前もって滞在先の周辺で日本語対応のクリニックを探しておくと安心。緊急の場合は、ワイキキにある24時間対応の医療機関に連絡しましょう。症状や状況に応じて、対応してくれます。
■日本でこれを準備しておこう!
お薬手帳
持病がある人や、いつも飲んでいる薬がある人は、お薬手帳を持参しましょう。手持ちの薬がなくなった、薬を紛失したという場合は、お薬手帳を持って日本語ができる医療機関に行けば処方してもらえます。
英文処方箋
ハワイは日本語で受診できるクリニックが多いので通常は不要ですが、日本で処方された薬を持ち込む場合、それが咳止め薬、利尿剤、心臓薬、睡眠薬、抗うつ剤などの場合は入国の際に税関での申告が必要。英文の処方箋リストがあればスムーズです。
■アレルギーに注意
実はハワイにも花粉症があります。ハワイでは、マンゴーの花粉が原因でアレルギーになってしまう人が増えているのです。アレルギー体質の人やマンゴー花粉が気になる人は、マンゴーの花が開花する3月~4月はマンゴーの木に近づかないようにするのが得策。マンゴー花粉のほかにもヴォグ(vog)アレルギーというのがあり、ハワイ島のキラウエア火山の火山灰がコナウインドに乗って飛んでくるのです。日本の花粉症と同じような頭痛、鼻水、咳などの症状が出ます。
【5】市販薬はドラッグストアで
病院へ行くほどではないけれど、という時はドラッグストアへ。処方箋なしで買える市販薬が揃っています。成分や副作用については薬剤師に確認を。
日本の薬は、ワイキキならインターナショナルマーケットプレイス内日系スーパーのミツワやローソンステーションで買えます。
これらはアメリカではポピュラーな薬ですが、欧米人向けに作られているので日本人には効果が強く出る場合も。薬剤師に確認しておきましょう。
ハワイで買える!子ども用市販薬はこれ
ベリー味で飲みやすい液体風邪薬のミュシネックス$18.59。
鼻づまりや咳に効果的。スダフェッドPE$8.79。
2歳から服用できるタイレノール$9.99は痛み止めや解熱に。
子どもの下痢の症状を改善するイモディウム$8.69。
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ハワイ専門情報マガジン「アロハエクスプレス」166号より
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構成/アロハエクスプレス編集部、Mart編集部