シャッターが切られるたびに広がる「彼」の世界(Mart11月号こじらせ男子でなにが悪い 連載裏話①)

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パシャッパシャッとシャッター音が響く、レトロな車内。カメラのレンズがとらえるのは、どこか物憂げな「彼」の表情。ふし目がちになったかと思えば、時折、こちらをまっすぐに見据えてなにかを訴えかけてくる。スタッフの誰もが簡単には入り込めない、「彼」がつくりだす独自の世界。まるでここだけ時間が止まったかと錯覚してしまう……。

11月号の佐藤アツヒロさんの連載「こじらせ男子でなにが悪い」の撮影は、そんなひとコマから始まりました。

今回のテーマは「旅」。ひとりで旅行かもしれないし、誰かと一緒かもしれない。はたまた、仕事で少し遠出することになった瞬間かも。あらゆるシチュエーションを想像させる、あのクラシックなスーツに身を包んだ姿は、「彼」がとてもこだわってつくった世界観。

一転して、移動中はまるで子どものように無邪気な笑顔を浮かべ、展示されている電車をじっと見つめる瞬間も。大きなライトに寄っていったり、車体をそっと触ってみたり……。なにか宝物を見つけたかのような笑顔で、くるっとこちらを振り返ってみたり……。子どもの頃にかえった気持ちだったのかもしれません。

実は、撮影は2Fの食堂車でも行われたのでした。実際の車両をモチーフとしたもので、なんだかとてもノスタルジックな雰囲気。真っ白なレースのカーテンとクロスが印象的な空間で、ひとり静かにナイフ&フォークを動かす「彼」。あまりに完成された世界観に、「まるでコマーシャルみたいだね」と、そっとつぶやくひとコマも。正面から、サイドから、シャッターチャンスを狙うカメラマンの姿など見えないかのように、ひと口ひと口を味わいながらの撮影。お腹がすいていたのかな?と思うほど、ほぼ完食したのでした。そして、ハンバーグがお好きなのかもしれませんね。

「こじらせ男子でなにが悪い」の撮影も、この号で5回め。回を重ねるたびに思うのは、うみだされる世界観がいつも新しいということ。場の空気をすべて自分のものにしてしまう、そんな素敵な力をお持ちです。Mart11月号の「旅」を是非、ご自身で実感して素敵な旅を体感してみてください。Bon voyage!

★撮影場所の「鉄道博物館」のロケ地情報については別記事でお伝えします★

◆記事の感想は、下の赤いボタンのプレゼントアンケート(雑誌の巻末についているハガキで応募するものと同じです。反響があると嬉しいです)か、メール mart-members@kobunsha.com までお寄せください。毎号、楽しく読ませていただいております。

Mart11月号・好評発売中です!
連載テーマは「人を好きになりたい」
※目次の写真は、通常サイズ版、バッグインサイズ版で変わります。

【こちらの記事もおすすめ】
「こじらせ男子でなにが悪い」これまでの総集編はこちら→

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