周囲への頼り方がわからず、2人目出産後は追い詰められていたという田中美保さん(※前回の記事はこちらをクリック)。少しずつ「なんとかしなくちゃいけないんだから、思いきって頼ってみよう」と割り切れるようになった今、どんな工夫をしているのでしょう。試行錯誤中であるとおっしゃる田中さんが発見した、ポジティブな乗り切り方を伺いました。
大切なのは「自分時間」
夜のアイスに助けられます
子どもたちにかかりきりで一日が終わると、「今日もなにもできなかった」という気持ちになってしまいがちです。息抜きがてら、自分に向き合う時間をつくらないと破綻するなと気が付き、最近は、ふたりを早く寝かせていろいろ楽しむようになりました。ゆっくりアイスを食べたり、好きな番組を一話だけ見たり。漫画も大好きなので、最近は布団に寝転びながら、スマホで「ファブル」を繰り返し読んでいます。少ない時間でも、この幸せが大切。疲れちゃったら子ども達と一緒に寝るのもありだと、最近は割り切っています。
自分だけ頑張らない
理想も追い求めなければストレス減!
もちろん、夫(プロサッカー選手の稲本潤一さん)はいろいろと手伝ってくれています。でも、いちばん大変だったときに突然入ってしまう週末の遠征や合宿など、予想外の動きがあって……。これに関しては、自分が勝手に期待していたからダメなんですけど(笑)。だから、わりと早く帰宅していろいろやってくれる平日をありがたいなと思いますし、よく『ありがとう』と言ってくれることにも感謝しています。期待しすぎず、現状に感謝するとこを覚えました。
それに、一度経験した子育ても「1人目と2人目はまったく勝手が違うんだ」というのもわかったんです。上の子の経験や育児のノウハウなんて、全部崩れ去ってしまいました。そして2年前やっていたこともまったく覚えておらず、寝かしつけってどんなんだったけ?と結局ゼロからスタートみたいな感じで(笑)。1人目は自分が頑張ればある程度、理想を追い求めることができたんですが、2人目はいろんなことを妥協しないと始まらないんですよね。例えば、お兄ちゃんのときは、止めるときに大変になるとおしゃぶりを使わなかったんですが、2人目はもう頼りまくり。おしゃぶりは神様です(笑)。家事も、1人目は結構やっていたんですが、2人目は体にいいお取り寄せの冷凍食品を買ってきて湯せんして食べたりとか、色んなものに頼っています。理想だけでは、生活はまわらない。だから、便利なものにはしっかり頼る。そんな妥協もできるようになってきました。
自分の経験を語ることで
誰かに寄り添っていきたい
正直、パニック状態の時は、一生仕事に戻れないかな?と思っていました。でも、ちょっとずつ落ち着いてきて。自分にとって仕事も生き抜きになることがあるので、続けていきたいと思います。あと、2人いたら、必然的に仕事をしなきゃという気にもなってきて(笑)。だって、すべて倍になりますからね。お金もしっかり稼がないと(笑)。
そして、今後は、子育てに悩んだり、どんなファッションをしたらいいか悩んでいる人に寄り添っていきたい。コロナ禍で顔を合わせることがなかなかできない今、会わなくてもこういうファッションがいいとか、こういうことで悩んでいるなどリアルな声を発信できたらいいなって思います。誰かを救いたいとかそんな大それたことではなく、ちょっとした気晴らしのきっかけになってくれたらいいなって。
実は私、このめちゃくちゃ悩んでいたときにSNSでちょっとした育児の本音をつぶやいたりしていて。いただく応援コメントを読んだり共感してもらったりするだけで、すごく救われていたんです。ですから、私が発信することで誰かの心が少しで救われたらいいなって思います。もちろん心ないコメントを見て落ち込むこともありますが、俯瞰して見ると応援してくれている人の方が多いので、そっちに目を向けていけば楽しいかなって。あと、親子コーデとか、兄弟のおそろいコーデとか、そういうのも提案して発表していきたいです!
常に等身大で10代のころから多くの女性に共感されてきた田中美保さん。2児のママになった今も、多くのママと同様、悩みながら子育てを楽しんでいるようです。
田中美保(たなか・みほ)
1983年1月12日生まれ。東京都出身。モデルとして活躍中。夫は、プロサッカー選手の稲本潤一さん。19年にひとり目、今年の夏にふたり目を出産。
ワンピース¥9,900/フリークス ストア(フリークス ストア渋谷)ピアス¥22,000/シンパシー オブ ソウル スタイル(フラッパーズ) ヘアバンド ¥15,400/マニプリ
撮影/鮫島亜希子(nomadica)スタイリング/永田彩子 ヘア・メーク/渡辺真由美(GON.)取材・文/玉置晴子 構成/菊池由希子