アカデミー賞4部門にノミネートされている『ナイトメア・アリー』が3月25日から全国公開! 『シェイプ・オブ・ウォーター』のギレルモ・デル・トロ監督が、伝説的ノワール小説「ナイトメア・アリー 悪夢小路」を映画化。目をそらしたいけどそらせない、サスペンスフルなスリラー作品を紹介します。
『ナイトメア・アリー』あらすじ紹介
<STORY>
舞台は1939年のアメリカ。流れ者のスタンことスタントン・カーライル(ブラッドリー・クーパー)は、妖しげなショーを開催するカーニバルのテントに潜り込む。マネージャーのクレム(ウィレム・デフォー)から声をかけられ、カーニバルで働くことになったスタンは、読心術を披露するジーナ(トニ・コレット)とピート(デヴィッド・ストラザーン)から少しずつ技を教えてもらう。
やがてスタンは電気ショーで人気のモリー(ルーニー・マーラ)が気に入り、二人で組もうと持ち掛けてカーニバルを抜け出す。2年後、一流ホテルのステージで上流階級の人々を相手に読心術を披露するスタンとモリーはショービジネス界の成功者に。だが、ショーの観客だった心理学博士のリリス・リッター(ケイト・ブランシェット)に駆け引きを持ち掛けられ、抜け出せない闇にはまっていく。
【見どころ①】妖しく幻想的な作品世界に没頭!
原作は、1946年に出版され、ノワール小説の傑作といわれる「ナイトメア・アリー 悪夢小路」。1947年にも映画化された名作を、前作『シェイプ・オブ・ウォーター』でアカデミー賞を席巻したギレルモ・デル・トロ監督が独特の映像世界でサスペンス・スリラー大作に仕上げました。今作も第94回アカデミー賞で4部門(作品賞、撮影賞、美術賞、衣装デザイン賞)にノミネートされています。
日本の小説でいうところの“イヤミス”に近く、観ている側を終始ぞわぞわ落ち着かない気持ちにさせ、決して後味がいいとは言えないので好みは分かれるかもしれません。でも、それだけ観客を没頭させる豪華キャストの演技はもちろん、美術セットに衣装、そして音楽までもが一体となった映像世界はまさに圧巻です。
【見どころ②】先が読めないだまし合いサスペンス
物語は後半、野心家のスタンが心理学博士のリリスと出会ったことから、互いに相手を操ろうとだまし、だまされ息をのむ展開に。二人が対峙するシーンは常に緊張感にあふれ、ブラッドリー・クーパーとケイト・ブランシェットの言動に釘付けになってしまいます。
人間の業、闇を容赦なくサスペンスフルに描き切った作品。観終わった後、幽霊よりコワイのは、やっぱり人間だわ……と身に染みてしまいました。
キャスト・スタッフ・作品情報
<Information>
『ナイトメア・アリー』
3月25日(金)TOHOシネマズ日比谷ほか全国公開
■監督:ギレルモ・デル・トロ
■キャスト:ブラッドリー・クーパー、ケイト・ブランシェット、トニ・コレット、ウィレム・デフォー、リチャード・ジェンキンス、ルーニー・マーラ、ロン・パールマン、メアリー・スティーンバージェン、デヴィッド・ストラザーンほか
■配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
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■公式サイト:https://searchlightpictures.jp
■公式Twitter:https://twitter.com/SearchlightJPN
■公式Instagram:https://www.instagram.com/SearchlightJPN/
取材・文/富田夏子