刺繍糸タッセルとパールアクセが人気 Pani paniさんの原点はハワイアンジュエリー

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いま気になるハンドメイド作家を紹介する「今週のハンドメイド・アーティスト」。第7回はアクセサリー作家・Pani paniさん(大阪府在住)をご紹介します。

理想のタッセルを自分でつくった達成感と充実感が忘れられない
3人の子どもを育てながら、こだわりのパーツでアクセサリーづくりをしているPani paniさん。ハンドメイドを本格的に始めたのは3年半前のことでした。
「元々アクセサリーは好きでよく身につけていました。当時はタッセルピアス集めにハマっていて、でもどうしても自分の中で『これだ!』という色味が見つからず、自分でつくれるものだろうか?と手芸屋さんをのぞいてみたのが始まりです。タッセルをつくるための刺繍糸を見ていたら、例えば同じピンクでも微妙に違う何十通りもの色味があり、その中で自分にいちばんしっくりくるカラーを選んで組み合わせることに本当にワクワクしました。選び抜いた刺繍糸でタッセルをつくり、ほかのパーツを合わせてピアスを完成させたときの達成感と充実感は今でも忘れられません」

こだわりのパーツ選び 理想のパーツと出会うまで数カ月かかることも
初めてのタッセルピアスづくりで「自分が思い描いたピアスを実際に身につけられるということの素晴らしさを知った」というPani paniさんは、次々といろんなカラーの刺繍糸を合わせてタッセルピアスをつくっていきました。
「ある日つくりためたピアスをSNSで紹介してみたところ、購入したいという声をいただき、それからハンドメイドアクセサリーの販売が始まりました。その後はタッセルだけでなく、天然石やガラス、刺繍パールなどパーツにもこだわるようになりました。ビビッときたパーツをシンプルに使うことが多いのですが、パーツ選びにはかなり時間を費やします。リングひとつ探すだけで、一晩中ネットでパーツ探しをすることも多々あります。これだ!と思えるパーツに出会うまで何ヵ月も探したこともありました。自分が『こんなピアス着けたいな』と思い描いたあとに理想に近いパーツを探すときもありますし、かわいいパーツに出会ってそこからデザインが浮かぶこともあります」

独身時代に不思議な縁で出会ったハワイアンジュエリーから基礎を学んだ
パーツ選びや制作に対するこだわりの原点を聞くと、独身時代にさかのぼって芸術系の大学で建築学科に在籍していたことや、ハワイアンジュエリーとの不思議な出会いも反映されていると教えてくれました。
「大学を卒業してすぐ建築事務所に就職したのですが、ものづくりがしたいのにパソコンで図面を書いたり書類を作成する日々への違和感が積み重なり、思い切って1年で辞めて沖縄の石垣島に移住したんです。今までの生活では経験することがなかったようなこと、出会ったことのないような人たち、見たこともない美しい景色。毎日が新しい発見の連続でした。ある日お土産屋さんのアルバイトの面接がうまくいかず、帰ろうと店を出た瞬間に『働くとこ探してるの? うちで働いてみたら?』と声をかけてくれたのが、ハワイアンジュエリー店の方でした。そのお店でジュエリーを扱うなかで、私のアクセサリーづくりの基盤と細かい作業の技術は培われたと思います。お土産屋さんのアルバイトがうまくいったら出会えなかった仕事なので、今となっては不思議な縁を感じています」

3人の男の子を育てながら制作時間を捻出
その後石垣島で出会った人と結婚し、現在は地元の大阪で暮らしながら3人の子育てをしているPani paniさん。インスタグラムでは月1~2回のオーダー会も受けていて、制作時間はどのようにキープしているのでしょうか?
「子どもは6歳、4歳、1歳の男の子でまだ小さく、基本的には夜寝かしつけてからの作業になります。また、上の子たちが幼稚園に行っていて、いちばん下の子がお昼寝している時間にすることもあります。母や夫も家のことを手伝ってくれるので、助けてもらいながら制作する時間をつくっています」

自分がつくりたい、欲しいという直感を大切にしたい
「基本的に、何かをつくって誰かに喜んでもらうということが大好き」というPani paniさん。最近はアクセサリーだけでなく、スマホカバーもつくりはじめました。
「iPhoneケースも、なかなか理想のケースが見つからず自分用をつくってみたのがはじまりです。そのうちどんどんつくりたいデザインが浮かんできて、アクセサリーと並行してつくるようになりました。ケースとピアス(イヤリング)をセットにすることも増えています。これからも自分がつくりたい、という直感を信じて、既製品では見つけられないようなデザインから流行の定番デザインまで、幅広くつくっていきたいです。そして、子ども達がもう少し大きくなったら、イベント出店や委託販売にも力を入れていきたいです」

【作品information】
<Instagram>
@pani_pani222  https://www.instagram.com/pani_pani222/

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取材・文/富田夏子

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