皆さんおなじみの無印良品のヒット商品”アルバム”が誕生した裏側には、たくさんの秘話がありました。シンプルでムダがなく、高い収納力を備えるために苦心した開発者が苦心したポイントをご紹介します。
教えてくれたのは
ステイショナリー 担当 Mさん
異動を挟みながらステイショナリー部門担当歴15年目。ステイショナリー 数値担当も経験し、商品を熟知。
思い出がよりきれいに大切に残せる頼もしいアルバム
L版・20残せる頼もしいアルバム枚用/約W15.6× H10.5×D0.6㎝¥137
学生時代からお世話になっているという方も多い、ロングセラーのフィルムアルバム。春の自粛期間中から写真を整理する方が増えたためか、今また注目が集まっている商品だそうです。
「以前のアルバムからリニューアルする際に、もっとこのアルバムのよさをお客様に伝えたいという思いから、より写真がきれいに見える、できるだけ透明度が高いフィルムを採用することになりました。この透明感の高いフィルムを扱う工場を探すことに加え苦労したのが、外側のポリプロピレン製のカバー部分と肝心のフィルム部分を中心で圧着するにあたっての素材同士の相性です。当然、写真を入れて使うわけですから、20枚用からいちばん重みのある264枚用にすべて入れたとしてもはがれることがないように、検証に検証を重ねました」
ポリプロピレン製の外側のカバーと、中のフィルム部分を中央で圧着した部分は、強度の維持に苦労したポイント。2段・L版・264枚用/約W15.6 ×H20×D4.8㎝¥500
写真の色がきれいに出るような透明 度が高く、かつ圧着したところがはずれない品質の高いフィルムを採用。
「以前のように写真屋さんでプリントしたものだけでなく、現在はご家庭のPCからプリントしたものなど、さまざまな素材、厚さのものを入れる場合を想定する必要があり、シリーズ内すべての商品ごとに実験することにいちばん時間を要しましたね。おかげさまで、どのサイズも好調に売れています」
イラスト/吉岡香織(asterisk agency) 撮影/中林 香 取材・文/西村絵津子 構成/上原奈緒
※お問合わせ先はすべて無印良品 銀座です。