おうち時間が続いた中で、料理に興味を持つお子さんが多く見受けられました。また、「今まで教える時間がなかったけれど、一緒に作ったら子ども思った以上にできることがわかった」と親子でキッチンに立った嬉しさも聞かれました。生活力アップのためにも子どもが料理ができるようになれば、親としては嬉しいですよね。そこで、これまでも数多くのお子さんたちに、料理を通じて食の大切さを伝えてきた台所文化伝承家／食育・受験フードアドバイザーの中原麻衣子さんに、誌面版親子料理教室を開催してもらうことに！
ゆくゆくは、一人でも夕食が作れるようになるとっておきのポイントを教えていただきます。ぜひ親子でチャレンジしてみてください。第1回目は「道具編」です。
どんな子でも料理はしたい！ 親の寄り添い方が上達アップに
「どんなお子さんでも、本当は料理をやってみたいなと思っているのですよね。難しいことでなく、小さな子なら卵を混ぜるだけでも立派に料理をする1つです」と中原さん。子どもの料理上達には、家庭ならば最初は親の見守りが最も大切と話します。
「親ならば本心は子どもにもどんどん料理をしてほしいと思いますよね。でもキッチンには包丁や火など扱い方に注意しなくてはならないものがあるので、ついつい『危ない！』『怖いなぁ』などと言ってしまう。危いなものから子どもを遠ざけたいと思うのは親としては当然の気持ちです。そこを、少しのマインド変化で寄り添ってあげたら、子どももスムーズに望め、親も気持ちよく見守ることができるはずですよ」と中原さん。
道具を揃えると、より料理が楽しくなります
「外出できない日々の中、最初は中高生対象、次第に小さなお子さんも参加してくれたオンラインの料理教室で、多くの方から『まずはどんな道具があればよいですか？』という質問をいただきました。おうちにあるものでOKとお伝えしましたが、もし用意する余裕があれば、と以下のものを紹介しています」
「それぞれどんな道具かわかりますか？ 毎日家族のためにお料理をしているママパパならはほぼわかると思いますが、この写真を見ながらお子さんたちと『これはなにをするものかな？』とクイズ形式でお話してみるのも、道具に興味を持ってくれる糸口になるかもしれませんね。
この中でも、特に私がおススメしたいものベスト3
【1】トング
このトングは100円ショップで買ったもの。熱に強いので、炒めたり煮込んだりするとき、モノを掴むとき、調理後の盛り付けや取り分けにも使える万能選手。大きくない小さめのトングが使いやすいのです！
【2】包丁
GLOBALのものを2種類使っていますが、お子様は「フルーツナイフサイズ」を必ず使ってくださいね。大人サイズは、15歳以上がおすすめです。切れにくくなっている子ども用包丁もありますが、本物を使って切れる感覚を身につけることを私はオススメしています。もちろん、慣れるまでは大人が見守りましょう。
GLOBAL GS-3 ペティーナイフ ¥7,700
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※中原さん私物はGS-35で海外輸出限定商品です。
【3】まな板
ツヴィリング「雅」を使っています。四万十ヒノキから作られているのですが、水キレや耐久性もよく、包丁が当たっても独特の柔らかさがあります。まな板は、もちろんお手持ちのもので充分。もし購入を考えている場合は、少し重たいですが、包丁を動かしても絶対に動かず安定する、使いごこちのよい高品質なものを子どもにも使ってほしいですね。
まな板 ヒノキカッティングボード「雅」35×20×3cm ¥7,700
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次回はいよいよ実践編！〈2:炊飯編〉です
中原麻衣子さん
台所文化伝承家／食育・受験フードアドバイザー
つながるキッチン 代表 https://tsunagaru.kitchen/
「身体は食べたもので作られる」を信条に、2012年に食育・料理研究家として事業をスタート。今まで2,000人以上の子供たちやその家族と食を通じて向き合っている。
※本記事の内容は小学校低学年以上のお子さんをイメージしていますが、もっと小さいお子さんは大人がさらに補助を、大きなお子さんなら、見守りつつ出来ることはどしどしやってもらいましょう。
取材・文／新里陽子
