少し前のこと、コンパクトホットプレートでお馴染み「BRUNO」(イデア・インターナショナル)から、新商品が登場すると同社・広報の二井林さんから伺いました。今回はどんな家電? もしくはインテリア系? 心躍りながら拝見したラインナップの中に、思わず「これ絶対欲しい! 買います!」と叫んでしまったものがあります。
それがこちら。水耕栽培セット「STAND BY GREEN」です。
「STAND BY GREEN」ライトグリーン ¥7,150 (ホワイトもあり)一見するとライトなのですが、土台は植木鉢のようになっています。どう使うと言えば!
実はこちら、種からグリーンを育てられる栽培キットなんです。庭いじりやベランダグリーンを楽しむのには、これから寒い冬はちょっと厳しくなってきますが、こちらがあれば寒さもなんのその! おうちの中で手軽に気軽にハーブなども育てられます。「野菜づくりは難しい、大変、めんどくさい?というハードルをより身近な愉しさに変えたいという想いから生まれた商品です」と広報・二井林さん。
今までなかった、「室内水耕栽培家電」。どんな人が考案したのかが知りたくなりました。
伺うと社内で開催されている、社員のアイディアを商品化する企画「モノづくりオリンピック」で生まれたものなのだそう。
開発者の思いがたっぷり詰まった「農」に親しめる商品
開発者の石井さんは、2児のママでもあります。ひらめきの瞬間を伺いました。「家庭菜園やベランダ菜園に憧れていましたが、狭いベランダや猛暑、忙しさと環境が整わず、スタートするのも続けるのもうまくいかず、毎年失敗を繰り返していました。そんな中、都会っ子の子供にも“農の愉しさ”を味わせてやりたい!と、昨年春に埼玉県小川町にある有機農法で野菜をつくる農家で大豆まきのイベントに参加しました。普段ゲームしかしない長男がふかふかの土が気持ちいい!と裸足になって夢中で作業をし、畑の温もりを全身で感じ、飛び交う虫をおいかけ、農作業の大変さを味わうと同時に、その後食べる野菜や米のありがたさを改めて知ったの瞬間でした。
後日、甚大な被害を及ぼした(2019年の)台風19号がやってきました。撒いた大豆はすべてダメになってしまったことを知り、息子もかなりのショックを受けます。“農”は実に多くのことを教えてくれるものだなと、親子で実感したのです。だからこそ、身近な場所で“農”を感じてみたい。できればベランダではなく、もっとそばで、もっと簡単に、そして愉しく。社内で『ものづくりオリンピック』が開催されることを知り、水とライトだけでクリーンに簡単に、おうちで野菜が育てられる水耕栽培キットを提案してみたんです」(石井さん)
見事商品化されたこの商品を、石井さんの二人の息子さんたちは1穴ずつ種まきして、今はリーフレタスを栽培中とのこと。「3日ほどで発芽して、土の中と異なり、種から発芽する様子まで見られるのでちょっと感動してしまいました!」
我が家でもトライ! 果たして…
石井さんのお話を伺い、益々トライしてみたくなった私。箱はこのような感じ。かわいいイラストが癒されます。中身はこの通り。
栽培ポットの最大水位線まで水を入れ、水につけてなじませた培地フォームを栽培バスケットにセットし、3~4粒ほど種を入れます。
キッチンカウンターに設置してみました。給湯パネルがあるのでよく目にする場所、かつ、この時期はみかんを置いている場所です(笑)。
栽培ポットをベースにセットすると、水耕栽培用のLEDライトが点灯します。(※ライトは12時間点灯・12時間消灯を自動で繰り返します)夕方以降、暗くなったら点灯させるようにしました。
それから3日後…
3日後。休日にあたったため、ポットの部分のみ外して窓の近くに置いてみようかなと移動したら、芽が出ていることに気づきました。これがもう、なんともかわいい!
このまま育てると、ぐんぐん育って立派なバジルの葉が収獲できそう。フレッシュハープがおうちですぐに楽しめるのは、キッチンに立つのも楽しくなりますね。広報・二井林さんによると、育てやすくおススメなのはバジルだそうです。
ほかにも、写真のサラダ菜やルッコラのように、水耕栽培用としてコーティングされた種も登場されているそう。
こんなふうにビジュアルも素敵なグリーンも育てることが可能。写真はスイスチャード。
一石二鳥のスタンドライトは想像以上にお役立ち!
ポットを外せば、手元を照らすスタンドライトとして使用が可能です。「野菜の栽培をおやすみするときにはポットを外して、読書灯としても使えます。オーブンの前で焼き上がりを待ちながら、キッチンでスツールに腰かけてちょっと一休み、本を読んですごす時にも便利ですよ」(広報・二井林さん)
我が家では、こんなふうに足や手の爪のネイルをする時に、大学生と高校生の姉妹が愛用。机の上に置いて、はたまたこんなふうに寝ころびながらも、しっかりスポットがあたってやりやすいのだそうです。
どのくらい育っているかな?と覗くのが日課になり、毎朝これを楽しみに起きるようにもなりました。ペットを飼いたいけれどまだ難しいかなぁという我が家には、グリーン育てをしばらく満喫したいと思います。もうすぐしたら、自家製バジルでお料理も実現しそう♪ みなさんもぜひ! おススメです。
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イデアインターナショナル https://idea-in.com/
取材・文/新里陽子