おにぎらずに始まり、沼サン、わんぱくサンドから、現在のフルーツサンドまで……時代に合わせて形を変えつつ継承されてきた萌え断ブーム。切ったときの断面の美しさに喜びを見出す料理界のファッショニスタに新たなスター候補が登場です!
その名は「台湾おにぎり」。おうち時間が増えた今、お子さんと一緒につくるのもおすすめです。
台湾おにぎりってどんなもの?
台湾の代表的な米料理をもとに、台湾を愛する料理家の山脇りこさんが考案したのが「台湾おにぎり」です。考案者の山脇さんに、その誕生秘話を聞きました。
「台湾のなかでも特に台北でおなじみの朝食に『ファントゥアン』があります。言わば具だくさんのご飯巻きですが、これを日本人が食べやすいように考案したのが『台湾おにぎり』です。台湾では布巾とビニールを重ねた上に温かいもち米を広げ、たっぷりの具材をのせたら、両手で布巾ごとギュッとにぎって包みます。これを簡単に巻けて、食べやすく持ち運びもしやすいように、クッキングシートを使うスタイルにアレンジしました。具材も、ファントゥアンはサクッとした食感の揚げパンや伝統的な漬けものが定番ですが、台湾おにぎりは前日の残り物でも買ってきたお惣菜でも何でもOK。特にルールはないので、切ったときの断面がかわいくなるのを想像しながら、自由にいろいろ試してみてください」(山脇さん)
山脇りこさん
料理教室リコズキッチン主宰。台湾を愛する料理家で日本と台湾をつなぐ食のイベントも開催。各メディアで活躍し、著書多数。近著『台湾オニギリ』(主婦の友社)ではおにぎりのほか、たくさんの台湾料理を紹介している。
読者が親子で挑戦!台湾おにぎりつくってみた
今回挑戦してくれたのは吉田 葵さん(東京都品川区在住・41歳)と伊都武くん(6歳)の親子。「巻いてつくるおにぎりってどうつくるのか興味津々です」(吉田さん)。「おにぎりづくりは初めてだけど頑張る!」(伊都武くん)。
25㎝四方のクッキングシートを用意し、ご飯をのせる部分にお酢を塗ります。
お茶碗1杯分の温かいご飯をのせて、広げます。
お好みの具材を真ん中にのせます。
クッキングシートの両端を持って、折りたたむように巻きます。
左右の端をキャンディー包みのようにひねります。
完成♪ 「意外と簡単でした! 自宅でいろんな具材で挑戦したいです」(吉田さん)
台湾おにぎりの魅力♪ ここがすごい!3つのポイント
★クッキングシートに包まれているので、時間がたってもしっとり、美味しい
★持ち運びしやすいので、お弁当や持ち寄りパーティにピッタリ
★クッキングシートのまま、ラップして電子レンジにかけられる
Mart12月号では、この台湾おにぎりの詳しいつくり方から、お惣菜や残り物おかずを使った華麗に大変身レシピまで、盛りだくさんにご紹介してます。お昼ごはんやお弁当にピッタリの台湾おにぎり、ぜひチェックしてみてください。
Mart2020年12月号
「残り物おかずも華麗に大変身♪ 巻くだけ!台湾おにぎり」より
撮影/長谷川 潤 レシピ考案・調理/山脇りこ フードスタイリング/森澄淑子 取材/西村絵津子