コロナ禍の中、海外旅行もいつになったらできるのやら……という状況で、「せめて料理だけでも海外気分を味わいたい!」と、思っている方もたくさんいらっしゃることと思います。
ホームベーカリーでつくる有名店のパンや国内外の人気料理の再現に定評があるフードエディターの八代恵美子さんにあのハワイ名物パンの数々を4回に渡って、教えていただきます。以前、ハワイの人気店の厨房に入って取材し、試作に試作を重ねた経験から生まれたレシピはどれもうなってしまうほどの美味しさです!
ハワイのフレンチトーストには絶対欠かせない!「スイートブレッド」
ハワイに行かないと味わうことのできないパンがあって、そのひとつが「ハワイアンスイートブレッド」。現地のスーパーには必ず置いてあるポピュラーなものです。「King’s Hawaiian」や「Loves」などのブランドのパンを、帰国時にお土産として購入する人も多かったよう。
スイートブレッドは、もともとポルトガルの移民がハワイに持ち込んだものだそうで、そのパンを参考にして焼かれたと言われています。パンの生地にポテトを練って入れ、しっとりふわっふわに焼き上げられ、ほんのりした甘みが食べだすと止まらなくなるほど、クセになるパンです。
現地では、真ん丸に大きく焼かれたものを中心に、ローフ型やちぎりパンの用にスクエアに焼かれたものが見られます。食べ方はさまざまで、プレートランチに添えられていたり、トーストサンドにされたり、フレンチトーストはどこの店でもこのパンが使われています。
「LOVES」のスイートブレッド
「KING’S HAWAIIAN」のスイートブレッド
憧れの「ハワイアンスイートブレッド」をホームベーカリーで再現!
ミルクとバター&メイプルシロップの甘い香りに気分はすっかりハワイアン!
材料(1斤分)
強力粉(カメリア)……200g
薄力粉…………………80g
さつま芋フレーク………25g
水………………………50㎖
卵………………………1個
牛乳……………………120㎖
メイプルシロップ……20g
砂糖(三温糖)…………20g
塩………………………3g
バター…………………40g
ドライイースト………2.5g
つくり方
1.パンケースにポテトフレーク、水を入れて、砂糖、塩、メイプルシロップ、牛乳を入れたら、強力粉、薄力粉を入れてバター、ドライイーストを入れて、ホームベーカリー本体にセットする。
2.食パンコース、焼き色:標準に設定して、スタートボタンを押す。
3.焼き上がりのコール音がなったら、パンケースを取り出し、2~3分置いて、パンケースを横にして振りながら、パンを取り出す。
スイートブレッドを使って「フレンチトースト」を焼こう!
ハワイのフレンチトーストは厚めにカットしたスイートブレッドをココナツやフルーツの香りを合わせた卵液にしっかりと漬け込まずに、パンをサッとくぐらせる程度で焼きます。日本のように卵液にしっかりと漬け込むことをしないので、パンのふんわり食感もパン自体の味わいもしっかりと生かしたフレンチトーストに仕上げることができます。
今回はオレンジ風味にシナモンとナツメグの風味がプラスされた「ダイヤモンヘッド・マーケット&グリル」のフレンチトーストをご紹介します。
ダイヤモンドヘッド・マーケット&グリルのフレンチトースト
材料(2人分)
スイートブレッド(2〜3cm厚に切る)
…………………………………………4枚
卵液
・卵…………………………2個
・牛乳………………………100㎖
・低脂肪生クリーム………30㎖
・シナモン…………………小さじ1
・ナツメグ…………………小さじ1/2
・オレンジの皮……………適量
・バニラオイル……………少々
メイプルシロップ、粉糖…各適量
サラダ油……………………適量
つくり方
1. バットに卵液の材料をすべて入れて、よく混ぜ合わせておく。
2. フライパンにサラダ油をひき、中火にかけ、1にパンを軽くくぐらせて、フライパンに並べて、両面がきつね色になるまで焼く。
3. 2を皿に盛って、粉糖をかけメープルシロップを添える。
【再現】
八代恵美子/フードエディターMartでは編集ライターとして活躍する傍ら、ホームベーカリー特集で有名店の食パンを再現するフードコーディネーターとしてもおなじみ。再現したパンはお店からもお墨付きをいただくほどの出来映え。また、ハワイ好きで10年前に発売された「Mart ハワイフードBOOK」では自らが有名店を取材、厨房に入って再現したものが人気に。