毎日の食卓に欠かせない「味噌汁」。合わせだしに味噌を溶いてつくる1杯は、飲めばほっとする味わい。豚汁のように具材をたっぷり入れれば、おかず代わりにもなります。そこで、今回は料理家・上島亜紀さんに味噌汁のつくり方を教えてもらいました。味噌は鍋ではなくお椀に入れるという驚きのレシピは必見です!
基本の「味噌汁」のつくり方
きのこや油揚げなどを組み合わせると、食材からもだしが出てよりおいしくなります。「子どもが小さいうちは、カボチャや玉ねぎなどの甘い野菜でつくると、よく食べるようです」(上島さん)。
基本の「味噌汁」のレシピ
材料(4人分)
- 合わせだし 600~700ml
- 豆腐 1/2丁
- 長ねぎ 1本
- 味噌 大さじ4
つくり方
- 豆腐は1.5㎝の角切り、長ねぎは1cm幅で斜めにスライスする。
- 鍋に合わせだしを煮立たせ、豆腐、長ねぎを加える。さらに加熱し、煮立つ直前で火を止める。
- 各々の椀に味噌大さじ1を入れ、2の合わせだしを少量加えて溶く。
- 3に、残った2を加えて混ぜる。
【味噌汁アレンジ】豚汁の場合
具だくさんで栄養満点!「これさえあれば何とかなる」代表選手
「忙しい日も、具だくさんの豚汁さえつくっておけば、安心できます。野菜もお肉も入っているので、”あとは納豆ご飯でもあればいいやと思えるからです(笑)。 朝食にもよくつくりますが、しっかりと脂を取るのが私流。朝でも食べやすい、軽めの豚汁に仕上がります」(上島さん)
「豚汁」のレシピ
材料(6人分)
- 豚バラ肉薄切り 300g
- 大根 1/4本
- にんじん 1/2本
- 油あげ 1枚
- こんにゃく 1/2枚
- ごぼう 1/2本
- 里いも 3個
- 小ねぎ 適量
- 合わせだし 1
- 酒 100㎖
- しょうゆ 大さじ1
- 味噌 大さじ8
- 七味唐辛子 適宜
つくり方
- 豚バラ肉は3㎝幅に切り、鍋に湯を沸かし、しゃぶしゃぶのようにしてゆでる。すぐに冷水に入れ、キッチンペーパーで水気をとる。脂が取れ、冷めても脂浮きしなくなる。
- 大根、にんじんはいちょう切り、油あげ、こんにゃくは短冊切りにする。ごぼうはささがきしてアクを取り、里いもは半月切りにする。小ねぎは小口切りにし冷蔵庫で保存しておく。
- 鍋にだし、酒、1、油あげと小ねぎ以外の2を入れ、アクを取りながら煮立たせる。
- しょうゆと味噌大さじ2を加え、ぐらぐらしないように弱火で15~20分煮る。
- 野菜に火が通ったら、油あげを加え、再度煮立たせ、火を止める。
- 各々のお椀に味噌大さじ1を入れ、5の煮汁だけを少量入れてのばす。5の具を足し、小ねぎ、お好みで七味唐辛子をふりかける。
豚バラ肉はいったんゆでるのがポイント。余分な脂が落ち、朝食でも重くならずにさっぱりと食べられます。
ていねいにアクを取ることで余分な脂が取れ、2日目でも脂浮きしないおいしい豚汁が楽しめます。
鍋ではなくお椀の中で味噌汁を完成させる理由とは
「発酵によって生まれた味噌の酵母は、高い熱を加えると死んでしまいます。このため、私はだしで具材を煮込むだけにしておき、お椀の中で味噌を溶いて、味噌汁を完成させるようにしています。このつくり方だと、遅く帰って来た夫に一杯だけつくるときや、翌日に持ち越したときも常に新しい味噌でつくるので、いつでも香りのいい、おいしい味噌汁になります」(上島さん)
上島亜紀さん
料理家。食育アドバイザーやジュニア・アスリートフードマイスターの資格を持ち、幅広いレシピ提案で女性誌やメディアで活躍中。 『考えなくていい冷凍作りおき』(ナツメ社)など著書も多数。
撮影/安彦 幸枝 フードコーディネート/上島 亜紀 編集・文/梅津 有希子 WEB構成/長南 真理恵
Mart BOOKS
ファミレスよりおいしい 家ごはんの基本 より再構成