和食の献立に欠かせない“煮物”。年齢問わず、みんなが喜ぶ料理ですが、味がうまく染み込まなかったり、味付けがキマらなかったりと、つくる際は意外とコツがいります。
そこで今回は、「大根と豚バラの煮物」と「里いもとイカの煮物」の上手なつくり方を、料理家・上島亜紀さんの著書『ファミレスよりおいしい 家ごはんの基本』からご紹介します。
「大根と豚バラの煮物」肉はあえて湯通し、大根は炒めて！
しっかり味がしみ込んだ、コク旨の煮物。 豚バラ肉は湯通しして冷水にとることで、旨みはそのままに、余分な脂をオフ。大根を炒めると、だしがグッとしみ込みます。
大根と豚バラの煮物のレシピ
材料（4人分）
- 大根 1/2本
- 豚バラ肉（しゃぶしゃぶ用） 250ｇ
- 長ねぎ 1本
- しょうが 1かけ
- 酒 大さじ2
- 和風だし 400～500㎖
- 砂糖 大さじ1/2
- しょうゆ 大さじ3
- みりん 大さじ2
- 七味唐辛子 適宜
つくり方
- 大根は皮を厚めにむき、縦1/4に切ってから乱切りにする。長ねぎは4㎝幅に切る。しょうがはスライスする。
- 鍋に水を沸騰させ、豚バラ肉をさっと湯通しして、冷水にとり、水気をきる。
- 鍋に2の豚バラ肉を入れて加熱する。脂が出たら大根を加えてしっかり炒める。表面に脂が回ったら酒、長ねぎ、しょうがを加えて炒め、だしをひたひたになるくらい加え、アクを取りながら煮立たせる。
- 3に砂糖を加え、落とし蓋と鍋蓋をして10分煮る。
- 4にしょうゆ、みりんを加え、落とし蓋と鍋蓋をしてさらに10分煮る。
- 5を室温になるまで冷ます。食べる直前に温め、お好みで七味唐辛子をかける。
煮物でイカをやわらかく仕上げるにはゆですぎないこと！
「里いもとイカの煮物」は相性抜群の定番煮物。イカは最初にさっとゆでていったん取り出し、里いもが煮えたころに再び戻し入れるのがポイント。煮汁もからまり、イカもやわらかく仕上がります。
里いもとイカの煮物のレシピ
材料（4人分）
- 里いも 10個
- イカ（新鮮なもの） 2杯
- 和風だし 400～500㎖
- 酒 50㎖
- しょうが 1かけ
- 砂糖 大さじ1
- しょうゆ 大さじ2
- みりん 大さじ2
つくり方
- イカは下処理をし、1㎝幅の輪切りにし、足は食べやすい大きさに切り分ける。里いもは六角形になるように六方むきにし、下ゆでをする。
- 和風だしに酒、しょうがを入れ煮立ったら、イカをさっとゆでて取り出す。
- 2里いもを加え、アクを取りながら沸騰させる。砂糖、しょうゆ、みりんを加えて落とし蓋と鍋蓋をして10～15分煮る。
- 里いもに竹串を刺し、スッと入ったらイカを戻し、落とし蓋をして強火で煮からめる。
上島亜紀さん
料理家。食育アドバイザーやジュニア・アスリートフードマイスターの資格を持ち、幅広いレシピ提案で女性誌やメディアで活躍中。 『考えなくていい冷凍作りおき』（ナツメ社）など著書も多数。
撮影／安彦 幸枝 フードコーディネート／上島 亜紀 編集・文／梅津 有希子 WEB構成／長南 真理恵
Mart BOOKS
ファミレスよりおいしい 家ごはんの基本 より再構成
